製作年度:2007年 アメリカ 配給:プレシディオ
監督:オーレン・ペリ 出演:ケイティー・フェザーストン ミカ・スロート
2011年12月 DVDにて鑑賞
スピルバーグがリメイクを断念したお化けムービーを今更ながらようやく観た。話は部屋に夜な夜な怪現象が起きるので怖くなった彼女が彼氏を家に呼び、ビデオでその現象を撮影するというもの。「ブレアウィッチ」で広まったハンディーカム手法の映画もちょくちょく作られてすっかり同じみ。毎回主人公はろくでもない最後を遂げるというのが暗黙のルールになっているが今作は生き残れるか?登場人物は主要キャラ二人でそう簡単には死なせられないと分かってしまうのでどうかと思ったが、引っぱり具合がうまい。今作の特徴として、怪現象が起きる前兆を予告するというスタイルが挙げられる。普通ホラームービーは観客を驚かせるには、スプラッター描写でビジュアルに訴えるか、振り返ったら顔があるみたいに突然の登場と大きい音響で脅かすのが主流。「パラノーマル・アクティビティ」の場合は幽霊が出る前には必ず設置したビデオ画面、しかもあらかじめ妙な低音が響いてくる時と決まっているので観る方は構えることができる。起きそうで何もないフェイントも使ってこないので「次何が起きるの?」と瞬きせずに見入ってしまう。テレビの心霊写真、動画特集で一生懸命幽霊を探すのが楽しいみたいな感覚をそのまま映画にしてある。だから「奇跡体験アンビリーバボー」で夏によくやる心霊特集に関心がない人はこの映画を観ても全く退屈なはず。観ているといつまでもドア開けて寝ているのと、尺をとるから結局外出を無理矢理しない展開は気になったが、十分楽しめた。けどこの手の映画は二度は観ないと思う。
P.S.レンタル版にはなんと稲川淳二氏のオーディオコメンタリーが付いている。これまたすごい特典を付けたものだ。かなりこの映画をリスペクトしているみたいなので気になる方は借りていただきたい。