製作年度:2013年 日映画 配給:日活
出演:山田孝之 ピエール瀧 リリー・フランキー 監督:白石和彌
2013年10月 映画館にて鑑賞
「凶悪 ある死刑囚の告発」(新潮45編集部編)原作の実在する事件を基に映画化した作品らしいのだがいや〜これがまたピエール瀧(須藤)とリリー・フランキー(通称:先生)演じる主要キャラ2人がとにかく悪い奴で世界観に引き込まれる。「アウトレイジ」はヤクザがヤクザを痛めつけるから死んでも自業自得の運命で終わるが、本作には描写的に過激で痛そうな流血、切断拷問シーンがないにもかかわらず殺人の対象が基本一般人ということでより酷い悪党に見える。劇中の台詞にもある通り同じ悪でも頭脳の先生と肉体の須藤と種類が異なり、このコンビが織りなす破天荒行動はまさに狂気。手下もだんだんついていけなくなる。「ぶっ込む」は「倍返し」を超える流行語大賞もの!!演技は2人とも本業ではないにもかかわらず慣れたもので凄みがある。事務所のゴリ押しタレントよりうまいとかって…wwww。面会室で主人公が記事にできないと伝えた時に今までおとなしかった須藤が豹変するシーンの「こいつヤバ過ぎ感」が非常にいいし、その後のキリスト教に目覚め「ほんとかよ?こいつ?」的なところもおもしろい。主人公設定の山田孝之の存在がたびたび片隅に追いやられる程。ウシジマ君に変身して戦って欲しい。見終わっても感動はなく、すっきり解決ものでもないけれどこれは当たり邦画。
女編集長と老介護問題に悩める池脇千鶴の演技と展開がTVドラマ劇ぽくって好きずきかなといったところはあった。務所仲間ケンちゃんの小物っぷりはいい味出していたので○。もっと懺悔させてから華のある死に様が観たくなる。須藤の娘は完全ビッチで、一方先生の娘は清楚かわいい系の対比になっているのはロリおやじ必見。