製作年度:2010年 日本 映画 配給:日活
出演:吹越 満 でんでん 監督:園 子温
2013年1月 DVDにて鑑賞
今の邦画監督を語る上で園子温監督は外せないらしいということで鑑賞。邦画がぬるま湯テレビ再放送用に量産される中、一石を投じるようなそのエッジはかなりの鋭さ。自分は園作品初心者ということで、本作品から入ることに…。
ストーリーは田舎で小さい熱帯魚屋の店主を演じる吹越満がとあるささいな出来事をきっかけにでんでん演じるサイコキラーの起こす殺人事件に巻き込まれていくという、話だけ聞けばよくあるサスペンス?ホームドラマ?。なのだがでんでん演じる村田のくせ者系演技がおもしろくて関わりたくない指数が最高。死体解体現場のシーンのグロさがついつい全面に出がちだが、この映画の魅力はなんといってもでんでんにつきる。奥さん二人がお色気女優だとか、「生きるのは痛いんだよ」という言い分だとかもこの際どうでもいい気がする。だから村田が終盤いなくなってからは店主の覚醒とかも笑えたけども減速感は否めない。血みどろにすればいいってもんでもないし。中だるみしそうになった。韓国映画の傑作「チェイサー」が同じく猟奇殺人事件もので似たような雰囲気を感じさせるところがある。あれが好きな人は今作も楽しめるはず。映画冒頭のスーパーのシーンも結構好き。「愛のむきだし」や「紀子の食卓」も機会があれば観たいところ。「愛のむきだし」は上映時間4時間って……wwwww。