製作年度:2011年 アメリカ 配給:パラマウント
監督: ブラッド・バード 出演:トム・クルーズ サイモン・ペッグ
2012年12月 映画館にて鑑賞
MIシリーズは3作で終わるかと思っていたが、4が出てきた。トム・クルーズがこのシリーズにかける熱き思い入れは観ている側にも伝わってくる。1作目がもう10年以上前の映画になってしまうがアクションの質は下がらず、平均して良くも悪くも王道的な派手さを毎回キープすることに成功している。うまい物を期待するというよりは、ポイントを押さえてまずくない物をきちんと出せば合格みたいな。100点を期待しないで、とりあえず70点を出してくれれば満足。アメコミ系映画や「007」とかにある感覚。たまにラッキーパンチで傑作になれば万々歳てなもの。逆に「ダイハード」、「ターミネーター」や「エイリアン」は100点を狙ったものができれば観たくなってしまう。
MI4はメンバーを仕切り直して黒人のルーサーがお休みと寂しい気もしたが、今回もトムが走る、走る、たまに脱いで、ダイブして、また走るとお約束はしっかり踏襲。「俺はまだこんだけやれるんですよ」と筋肉アピールも忘れない(いい意味できもい)。新ガジェットもおもしろく時代時代で次々よく考えるな〜と感心させられる。あとなんといっても今回の目玉はアクション映画史に残るであろうドバイタワーの場面が見逃せない1本となっている。久々に手に汗握るシーンというやつを体感することができた。グリーンバックの合成オンリーでやっている昨今のSFアクション映画などが多い中、まさにロケで撮ることのすばらしさを見せつけてくれた1本であった。ただこのドバイで終わりにしておけば最高だったのに、その後にインドでもうひと暴れあってそれが完全に空気となってしまったのがもったいない。観客の全集中力は砂嵐とともに止んでしまっている。順番がロシア→インド→ドバイにすれば1作目を超えられた。この監督アニメーション作品の人であるが実写もできる。