きりえは限られた材料で制作し、黒と白のコントラストを基調とした工芸的な絵画です。きりえは描くというより、むしろ作るという
感じで、制作していると、時のたつのも忘れて、きりえの世界に入り込み、世の中の雑念を忘れて、自分と題材との世界に入り込み、
充実した時間を過ごせるのが魅力です。 作品は版画とよく似ていますが、版画より黒と白の対比のインパクトが強く、速く、簡単
につくれます。 また、制作した作品からはスケッチとはまた違った新鮮な印象を受け、主題がより美しく、効果的に表現できます。
きりえの題材は、風景、人物、動物、植物、おみやげの
置物、人形など、なんでもよいです。
題材が決まったら、スケッチブックや画用紙にスケッチし
ます。このとき、感動したものや、美しいものを発見して、
スケッチすることが大切です。
スケッチしたものの上にトレッシングペーパーをのせて、
筆ペンで写しとります。このとき、線の勢いや変化、黒と
白の分量のバランスがポイントになります。また、黒い部
分はすべてつながった状態にします。
下絵のトレッシングペーパーを黒い紙の上にのせて、四
隅をホッチキスで止め、カッターナイフで白い部分を下の
黒い紙ごとカッテングします。このとき、細かい部分の白
のところを最初に切り抜きます。
カッテングした黒い紙(きりえ)を、白い紙の上に乗せて
彩色します。 このとき、白の部分に水彩や色和紙など
で彩色します。
彩色したら、のりで貼り固定します。額に入れて完成です。