子孫たちを導いて

(2000/02/17)

 

 ドラクエ1が発売されてから1〜2年経ったころ、週刊少年ジャンプでドラクエ2の発売決定を知ったとき、まず思ったのが「こんどこそ」であった。今度こそ、自力でクリアしてみせるそう意気込んだのであった。駅前のゲームショップで予約を入れるということをしたのは、これが初めて。それだけ欲しかったゲームである。入荷当日は、くしくも風邪で小学校を休んでおり、代わりに母親が駅までいって買ってきてくれたのを今でも良く覚えている。熱で頭がふらふらなのにも関わらず、母が帰って来るやいなやゲームを始めたことは、言うまでもあるまい。おかげで、次の日も学校を休み、最高のDQ日和になったのだった。

 2になってまず変わったのがパーティプレイになったということ。勇者ロトの子孫3人を操作するのである。もちろん敵も複数現れてそれぞれの役割をこなしこちらを翻弄してくる。それ故、1の時より高度な戦略センスが要求されたと言っても良いだろう。まず最初から出てくるのがローレシアの王子。彼は、肉弾戦が得意でたいていの武器防具は、装備が可能。HPも高く一番頼りになる存在だった。物語は、まずこの王子が他の二人を仲間にすることから始まる。大陸つづきのサマルトリアの王子をまず仲間にしようとするのだが、呼吸がいまいち合わないのか、行く先々ですれ違いの連続。もういい加減にあきらめて王女の方を先に仲間にしようかと思ってしまうくらいである。しかし、しかし駄菓子菓子、仲間にしたときは、とても嬉しかった。これでドラクエ2らしくなったというもの。・・・と、喜んでいるのもつかの間、このサマルトリアの王子とにかく弱い、剣も魔法も使える万能戦士といえば聞こえは良いがそれが仇となって、中途半端この上ない。それだけ苦労させられると怒りを通り越して愛着がわいてしまう位である。つぎに、ムーンブルクの王女を探すのだが、まさか、犬にされているとは思わなかった。おかげでラーの鏡を探すはめに。王女の特徴は、魔法の専門家ということ初めからベホイミを覚えているのだから凄い。次から次へ役に立つ呪文を覚えて行ってくれる。

 3人無事そろいちょっと安心して、福引き所などに手を出していたものであった。この福引き、街の道具屋でアイテムを買うとたまにおまけとしてついてくる。で、福引きを行うのであるがこれがなかなか当たらない、1等賞は、ゴールドカード、2等がいのりのゆびわ、3等魔導士の杖、4等魔よけの鈴5等やくそうだったと思うが、2等までは、当てたのだが、1等は結局出せなかった。また、この福引き券、道具屋で売ると40Gくらいで売れるこれを利用して、道具やで、一番安いどくけしそうをばんばん買いまくり福引き券を手に入れてすぐに売る。そして得られたお金でまたどくけしそうを買って福引き券を狙う。という裏技でお金を増やしたりも出来た。

 ちょっと話は変わって、船を手に入れてからまず初めに向かったのは、懐かしの地アレフガルド、ここにくるとフィールドの音楽も「広野をゆく」に切り替わり気分は、ドラクエ1。竜王の城も健在で竜王の曾孫が玉座には座っている。ハーゴンを倒してくれと頼まれた時には、やや複雑な気分だった。ラダトームの城といえば、ここの神父が教えてくれる「ふっかつのじゅもん」は、嘘ばっかりで毎回泣かされていた。3つふっかつのじゅもんをメモっていて全部嘘なのだ。おかげで、復活の呪文を教えてくれる人に不信感を抱くようになり、ムーンペタのおじいさんしか頼らなくなってゆく。

 ドラクエ1では、ゆうていなどの実在の人物がモデルになっているキャラクタがいたが、2にもそれは、あった。アンナという街の少女である。ふっかつのじゅもん入力の時に流れる音楽は、この子が歌っているということになっており、街で見つけて話しかけるとゲーム本編でも歌ってくれるのである。牧野アンナという歌手がモデルだったのだが、実際にこの曲「Love Song探して」がデビュー曲となっている。ゲームをやっていた当時は、それほど欲しいとは思っていなかったのだが数年してから曲の良さに気づき歌も聴いてみたいと思うようになったがそのときは、すでに絶版。なくなく、あきらめたモノであった。どんな歌詞なのかひたすら想像していた時もあった。歌詞を知りたいとう夢を叶えてくれた杜馬さんには、本当に感謝感謝である。そういえば、復活の呪文で「ゆうていみやおうきむこうほりいゆうじとりやまあきらぺぺぺぺ・・・」と入力するとLVが50位のローレシアの王子一人だけという状況でゲームが再開されるというのは、ドラクエを知っている人なら有名だろう。強いんだけど王子の名前がちょっとね。

 さて、1にもまして思い入れが強くなっていた2であるが、今回も自力では、クリア出来なかった。5つの紋章が全部そろわなかったのだ。(涙)LVUPに適した戦闘というのもまだ良く理解出来ていなかったのも敗因の一つであろう。前回と同じく友達からクリア一歩手前のふっかつのじゅもんを教えてもらっていた。しかし、話は、ここで終わらない。最後のハーゴンとの戦い、それにつぐシドーとの戦いが大変大変。裏技で、破壊の剣&はやぶさの剣の合成剣をつかっても苦労した。理由の一つは、サマルトリアの王子である。前述したように彼は、とにかくやられやすい、しかも死者蘇生の呪文ザオリクが唱えられるのは彼一人だけなのである必然的に戦闘は、攻めより守り主体にならざるを得ない。2つ目としては、敵の攻撃パターンが容赦ないという点である。炎攻撃やらイオナズン連発やら、さすが、邪悪の神だけあると思わせる攻撃の仕方なのだ。運良く1回だけクリアできただけで、その後しばらくエンディングを見たことはなかった。このギリギリのゲームバランスが2の最大の特徴と言っても良い。これ以上敵を強くしてしまったら、駄作と評されただろう。ドラクエ2がシリーズ中最難関であるという評価は、僕の中では今も変わることがない。(つづく)

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