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朝鮮半島の文物

 

(C) サロン 竹森

updated on 01/02/2004 22:44:06

改定版2006.11.29.作品29点(計38点掲載)2021.10.12.作品解説追加。


 

室町・桃山・江戸時代の茶人達が好んだ、中国以外の古陶では、

 

「宋胡録(すんころく)タイの古陶磁」 

「安南(あんなん)ベトナム古陶磁」

「南蛮(なんばん)タイの民窯」 

「高麗(こうらい)朝鮮半島の焼物」

 

などであるが特に高麗物とは李朝初期の焼物を指す事が多い。

 

陶磁史に於いて朝鮮半島の焼物は新羅土器をはじめとして、

数度にわたり、日本に多大な影響を与えた事実がある。

 

また、日本の多くの茶人たちが唐物主義から脱却して

「侘び寂び」の追及により、李朝初期の民衆雑器(飯茶碗)の中から、

自然美(理屈では理解できない美)を見出し

茶碗・茶器として取り上げるようになった。

 

たとえば“NO1井戸とランク”される高麗茶碗(時代は李朝初期)である。

 

・・・こんな逸話がある・・・

儒教を国の宗教と定めた時、寺を追われた仏教の僧たちが、

窯場に生活の場を求め“陶器を焼いた”

教養高く心清らかく、又、愛情豊かな人が焼く陶器であればこそ

"かくも美しく自然の温もり" を持つのであろう。(小松正衛氏)

 

その後豊臣秀吉の朝鮮出兵により、唐津、萩、高取など

日本の焼物技術に多大な影響を与えたのは、

“朝鮮半島の陶工たちであったといえる”

 

いずれにしても、その国の歴史は「陶に聞け」とある様に、

骨董品・古陶磁はその国の“時代の生き証人”

「ありさま」を語ってくれるのである。

 

 以下日本に多大な影響を与えた、朝鮮半島の文物をお楽しみください。

                                店主敬白

 

 

 

co0508

 

 

 高麗花文象嵌青磁徳利 CO0508 高麗末期 

                       

酸化炎の米色青磁で珍品、口部全周に古い銀直しがある。

朝鮮の物は一般に完品は少なく、どこかに直しが有る

理由は“小砂で洗う習慣”と焼き物は消耗品の考え方がある

からだ、完品を見たら直しの有無を丹念に探す必要がある。

現在の直し技術は“ブラックライトもクリアー”する程。

             H16,Cm(No0155

 

 

 

co0510

 

 

 黄伊羅保大徳利 CO0510 李朝前期

きいらぼ                     ダンボール箱

 

灰釉が黄色に発色し、釉むらがある。それを茶人達が

イラ・イラするから「伊羅保」と命名したとも聞く。

しかし、お茶碗の伊羅保とは胎土が違うが?

胎土は薄く手持ちは軽い安定感がある、花活けにも利用

可能です。 お酒が1升近く入る存在感は抜群。  BP1

H19Cm  NO0066

 

 

 

co0511

 

 

 高麗白黒象嵌青磁浄瓶 CO0511 高麗時代 

      ぞうがん じょうへい        

 

浄瓶でこの小サイズは貴重品、日本の古瀬戸に写しあり、

仏教用具である、地位の高い人は青銅器でこれを製作した。

口部金直し・ひっつき取りあと・頚部の上すべて金直し。

写真の裏面は良い発色です。(欠点の多い方から撮影)

 中国大陸の青銅器の写しでわが国にも招来されている。

H17.5Cm(No0135

 

 

 

co0513

 

 

 李朝花文染付花生 CO0513  李朝後期 

 

0512に比較して白磁の発色が象牙色で暖かく柔らかい、

日本人は分院手の高額な白磁より、この発色を好む傾向

がある、上から眺めるとこの壺は見栄えがする。

つまり目線より下に飾れば良い、銅製落し付き、桐箱いり

口縁に直し有り、H10Cm  NO0086

 

 

 

co0514

 

 

 李朝白磁水指  CO0514  李朝中期  

                  在庫調査中

シオゲ壺とも呼ばれ、料理用のお塩を入れた壺と聞く、

前愛玩者は蓋を付け、茶道用の水指として見立てた。

算盤玉に似た器形で安心感がただよう温かい白磁である。

カセが多いので良く使用して手油がしみ込めばどんどん

出世する、これが古陶磁愛好家の最大の楽しみ。

口内径7.5cm7.9cmH12.5cm(No0089

 

 

 

ko0004

 

 

 李朝松竹梅染付徳利 CO0004 李朝後期 

 

暖かい白色は李朝の特徴、人気があり偽物が多いため、

コレクターを困らせる、でも李朝好きはそれにめげない?

この徳利、床に置けば他に何もいらない存在感を示す。

理由は下蕪で安定感がある上に、簡素で伸びやかな描写の

染付が訴えるからであろう、花生にも使用できる。

口縁に古い10_くらいのニューが走るものの名品です。

(分院手)寸法:H17Cm  棚3―GNO0199

 

 

 

 

 李朝?象嵌鐙   CO1003  

        あぶみ

 

良く使い込まれた鐙である、この鐙、偽物が氾濫している。

その証拠に(右のあぶみの場合)足を入れる側の内側の

鉄が4.7mmと磨耗、足の力の掛からないつま先の外側の

鉄は約7o現存と肉眼でもその様子が判る。

吊り穴の上部はかなり磨り減っているので。実際に

鐙として愛用していた様子が窺える。

小壺を置いて野草を飾っても写るが、愛用のグイ呑み

蕎麦猪口を置いても似合う、また吊り具の曲線は優しい。

どんな使い方をするのか? 貴方のアイディア次第。

寸法:H13.3cm 巾12p 奥行き8.9cm  NO0078

 

 

 

 

 両班用の笠   CO1013  李朝時代  

 りゃんぱん かつ

 

李朝時代の上流階級の男性が頭に戴く帽子で「カツ」と呼ぶ。

「チャングムの誓い」でご覧の方も多いが、馬の尻尾を

編んで黒漆で固めた帽子、名人技で手が込んでいます。

全体に時代痛み、つば1p内側に約7aの小痛みあり、

日本の華道家は落しを入れ、花生けに使用するようで、

汗ばむ5月に菖蒲の花を真直ぐに活ければ映えるであろう。

日本のバブル期にこの手のオリジナル品は大多数

日本に来てしまった。             松―北

径 3233cm 高 14cm NO0049

 

 

 

 

 

 黒釉耀変徳利  CO1015  李朝中期頃  杉箱

                   

この黒釉(天目釉)徳利は高台内まで釉薬が掛かる総釉で

黒釉は良く焼きあがり発色の中にほのかな青色の光(窯変)が

見られる佳品です、その上に2ヵ所、窯壁が落ちて付着した

窯くそ(下品な言葉)が酒とを喜ばせるポイント。

火裏の一部と高台内は生焼け状で釉が縮れ蕎麦茶碗の

ような発色を呈している、つまり1本の徳利で3つの見所を

楽しませてくれるのでありがたい。

内部は一部黒釉が流れ込んでいるが70%くらいは無釉

使い込めば雨漏れが出てくるに違いない?胎土は見た目

よりも薄く、鶏龍山に似た鉄分の多い赤色を呈した粘土が

使用され、徳利で使用しても又、花活けに転用しても

花映が良いにちがいない。

5合以上入るサイズなので「気の置けない仲間」との酒宴

には「うってつけ」の徳利と思います。

寸法:H16.7cm 胴径13.5cm 高台径7.3cm  NO0630

 

 

 

 

 

 高麗青磁水注  CO1017  李朝初期

 

蓋が残っていて、注ぎ部の青磁に釉切れが無く完品で

有れば、天下の名品になる。

もちろんそんな銘品、こんな田舎にはこないだろう。

青磁釉は厚く掛けられ、注ぎ口の中で固まってしまい、

水の通る穴が貫通していない、非常に残念である。

この寸法は日本の住宅事情でも飾るのには良い大きさ?

存在感と見栄えはかなりあり、値段は高いがお薦め品。

青磁の発色は千差万別で、この作品の色は高麗青磁の

ヒスイのような緑色では無く、中国南宋時代の龍泉窯

で焼成され、世界を席巻した「砧青磁」に似ている。

(注意・紛青青磁は官窯で焼成された。小生の区分法)

なお、注ぎ手の上にある穴は蓋を無くさないように

取っ手と蓋を紐で結びつける穴である。  

このクラスになると作品の力が我々の心を動かします。

H29cm 左右最大22.5p 高台径8.7cm  

 

 

 

 

 

 高麗白黒象嵌小鉢 CO1018 李朝初期  

 

13.514p H4.5p 0013

 

 

 

 

 李朝白磁大碗 CO1020  李朝末期 

 

堅手の大碗であるが焼成温度の関係から「やわらか手」

となり、釉薬の薄い箇所は枇杷色に変化しつつある。

高台内まで施釉、肌が冷たく感じないのは李朝白磁の

特徴でここが日本人の愛陶家が多い由縁である。

焼が少々甘い、この手の白磁を堅手に対し「柔らか手」

と命名する傾向が近年日本で高まった。

日本人好み、眺めてみるも良し、安定感は抜群の碗です。

14.314.9p 高台径7.3cm H 8.3p NO0041

 

 

 

 

 李朝白磁平碗 CO1021  李朝中期

 

高台内も釉薬が掛かる、発掘品であるが状態はすこぶる

良い、丁寧に使用すれば萩焼のように七化けも期待できる、

なお釉溜りは白磁が青色に発色している。

つまり清楚で清潔な白磁の色を呈した日本人好みの白磁色

で夏茶碗にはうってつけです。見込み目跡5個

口縁下部(写真左寄り)に銀直し小10ヶ所あり、ニュー1本有

  15.716.1p 高台径5.6cm H 6.5p

 

 

 

 

 李朝青磁碗 CO1022  李朝時代

 

欠け共直し11ミリ×8ミリ有るが金直しで繕われて

いて目立たない、上品なお茶碗です。

高台内まで施釉されているので、雑器とは一味違う

洗練された雰囲気(気品)をかもし出している。

青磁か?白磁か?意見が分かれたが躊躇無く青磁と

鑑定した、細かな貫ニュウが走り釉調に落ち着きがある。

風炉の季節に使用すれば、清涼感が漂い至福のひと時が

演出できる、使用すれば意外に早く変化が現れる可能性は大

少し小振りなサイズですので女性向か?    

1313.3p 高台径5.3cm H5.7p NO0067

 

 

 

 

 

    はけめ

 李朝刷毛目平碗 CO1023  李朝時代

 

口縁に33×13ミリの金直し有りますが手になじむのか?

上手に良く使い込まれた刷毛目のお茶碗です。

高台は“竹の節高台”中央にトキンが立ち、高麗茶碗の

約束は守られているお茶碗です。

蓋に「古唐津茶碗」と有るが、前所持者の見間違いか?

それとも唐津のほうが評価(価格)が高いと思ったのか?

綺麗さびの美しい味のあるお茶碗で御座います。  

14.7p 高台径5.3cm H 6.6p NO0068

 

 

 

 

 高麗青磁印花文菓子鉢  CO1024  高麗末期 

古箱入

金直し13×8ミリ 見込みに火ぶくれ1ヶ所古渡りの高麗

青磁でよく使い込まれている箱はトロトロの桐箱で江戸時代は

十分あるとみている。金直は江戸時代の直しで、色も落ち着き

違和感はない素文の高麗青磁は良く市場で見かけるが、印花が

いれてある物はなかなか見かけないそのぶん価格は上昇する。

伝世の味は捨てがたい雰囲気を発揮する。

初出しで見つけた、当店のお薦め品。      P

17.8p 高台径5.5cm H6.57.3p NO0185

 

 

 

 

 李朝白磁高足合子 CO1026  仕覆 桐箱 

 

官窯にはない大らかな器形と粗末な?白磁の肌が魅力、

前愛玩者が大切にしていたのか手作りの仕覆が付く。

蓋は良く使い込まれたのか?やわらか手になりつつある。

D8.7 H7.4cm NO0029

 

 

 

 

      ナイセン

 花三島内膽文菓子鉢 CO1027  古箱 

 

カセが多く発掘品の雰囲気が有るが官窯の製作品。

他の李朝の陶磁器製品と明らかに土が違う。

“内せん(または)ないせん寺”とは李朝宮殿の供物を

司る役所、つまり「内膽寺の所蔵品」である事を現わす。

この手の作品、滅多に出なくマニアに人気が有ります。

残念な事にニュウが2本が走るが歴史的価値あります。

下右の写真見込み「内せんの印花象嵌」が確認できますか

D1818.7cm H7.5cm 高台径 6.7cm NO0250

 

 

 

 

 

 古渡高麗青磁劃花文鉢 CO1028  高麗時代

 

口縁をリンカに成形し見込みには勢いのある陰刻(毛彫)

で唐草紋様を刻花で描く薄手の青磁製品。

清々しい青磁色で夏の茶室にぴったりの菓子器です。

残念なことに口縁に7_程度の共直しありますが、

申告しないと見落としてしまう程の ほぼ完品。

古い時代に日本に渡り?古箱に仕舞って大切にされた。

焼きあがりは抜群、発色も抜群。 小松正衛氏旧蔵品 

口径19.7cm H6.5cm 高台径5.3cm NO0283

 

 

 

 

 李朝木彫狼 CO1029  厄除け用?   

 

木製寄木作り(材は不明)彩色、刳り貫きにて製作され、

耳は寄木作り、右頬に2箇所 割れ直しが見受けられる、

舌は別に造られ釘のような物で止められる。

日本の彫刻を見なれると“稚拙”に見えるが、やはり

雰囲気は異国の匂いが漂う。  後頭部に吊るして飾る?

2個の穴があけられ玄関などの高い所にでも飾ったのか?

“魔よけの飾り物”と考えられている。   52

H19.5cm  奥行き15.7cm NO0054

 

 

 

 

 高麗青磁茶碗  CO1030  15世紀前後 

 

悠久の歴史を感じさせる高麗青磁茶碗です、 高麗青磁は

李朝時代に入ると、時代が下がるにつれて青磁の色が

淡い色になり、胎土も厚くなる、好みの問題にもなるが?

この技術の低下から発生する、やわらか手の変化をなぜか?

日本の愛陶家は愛でる様である。

また茶人たちはこの現象を、冷たさがないと表現する。

口縁に金直しが三ヵ所あります。

    高さ 5.8cm、口径 13.6cm 2,5万円

 

 

 

 

 

 

 李朝青磁平盃 CO1032 李朝中期 

 

状態はカケ等無く良好です、発掘の為カセがあります。

青磁でもヨモギ色に近く淡い発色ですので、使い込む程に

雨漏りが見てとれるので使う楽しみが有ります。

見込み輪線文付近に石ハゼの取れた穴が有りこの盃の特徴

となる。平盃ですが容量はたっぷり入ります、手の大きい方

酒豪に向きますね!   寸法:径10.5cm。H約3p  

 

 

 

 

 

 高麗青磁蕎麦手鉢 CO1033  李朝前期

      そばで

 

酸化炎焼成の高麗青磁を茶人たちはその色合いから

“蕎麦手”として珍重した、理由は本来の高麗青磁は緑が

強めのヒスイ色で、見た目から冷たく映るからだと聞く、

しかしこの蕎麦手はヨモギ色に近く、その色調からほのぼの

とした温かみを受けるから蕎麦手の名称に納得。

陶器の柔らかさが伝わる雰囲気を持つ、見込みに向かって

器壁が厚くなる、中国の指導で始まった高麗青磁が李朝民族の

生活に同化した頃の陶磁器でその証と見るが皆様はいかがか?

見込み目跡5 口縁金直し2個、見込みにヘラ目7割ほど

めぐるがなぜか途中で消える。

陶工の“鼻歌が聞こえる”ような大らかさが魅力。 P2

   口径17p 高台径5,7cm 高さ66,6cm  0057

 

 

 

   りゃんぱん

 李朝両班用御膳 CO1038  

 

銀杏の木で作られた(りゃんぱん)が使用したと考えら

れる、高級な作りのお膳です。

経年によりチョコレート色のような輝きが魅力的で、

使い込まれた木工品の良さが余すところ無く伝わってきます。

隅切になっていますので柔らかく映り李朝の壷類も似合い

ますが、仏教美術など仏像類も映えるショクに転用可能。    

左右46,7cm 奥行36cm 高27,8cmNo0029

 

 

 

 

 

 

 李朝飲茶用高膳  CO1041  

    やむちゃ

 

李朝の飲茶用のお膳だが、お酒好きの小生が見立てると

写真のような取り合わせになってしまった。

徳利は首部左下に雨漏れが始まりだした“白磁堅手徳利”

にお気に入りの清酒を入れる、本日の相棒は桃山〜江戸初

の黄瀬戸の盃(本当は六角盃が良?)向付けは李朝刳貫木盃

にウルカを盛り、庭先の縁側に持ち込む・・・。

目線の先には睡蓮鉢に今朝咲いた淡い黄色の睡蓮が咲き

誇る、やがてほろ酔い気分になると野鳥の歌姫が人生の

賛歌を称えさえずりを聞かせてくれる。

・・・ここで一句、だが才能が無い・・・ 

夢で終わらせたくない光景であり、そんな演出が可能な

時代の味もあり便利なお膳である。(漆剥がれ各所で始まる)

最大径42,5cm 全高3031cm 盆内径約39,5cm NO0069

 

 

 

 

 李朝ハムジ?  CO1043  

 

全面に李朝の漆が塗られている、輪線は見込み部分は浅く

上部に向かい荒く深く溝が円形に掘られ、最上部は巾10_

深さ6_の溝が合計20周、鋭く彫り込まれている。

浅学の小生では、どのような使い方がされたか不明です。

・・・(砂金のより分けに使えそう)・・・

材料は朝鮮松と思われるが?ご存知の方ご教示ください。

寸法:径41,543cm 高さ約10cm 

 

 

 

 

 李朝飲茶用膳? CO1045  

 

素材は朝鮮松と考えられる、天板の外縁が十六の稜花型に

加工された、手の込んだ作りのお茶用の御膳?の紹介です。

足は4本足で日本では“獣足”と呼ばれる形状で珍品です。

残念なことに古い直しでクギにより補強がされている事。

日本の指物師の“ホゾ穴”で足を固定する細工が施して

ないので、当然の成り行きといってしまえば結論だが?

漆のはがれなど時代の痛みが始まっている。数は少ない。

寸法:天板径約45cm 高さ18cm 

 

 

 

 

 李朝ハムジ CO1048  台所用品  

 

松材に薄く漆のようなものが塗られているが使用により

擦れた部分が散見される、右利きの人が使用した様子で

ひしゃくの口縁部の左側が(写真の左下)擦り減っている。

日本に渡来して10年ほどになるがひび割れが入って

しまった、どのように使用するかは見立ての妙である。

左右39,8cm 巾最大23,7cm 高さ約10cm NO0009

 

 

 

 

 李朝パンダチ CO1050 (衣装箪笥)  

 

前面は吟味したケヤキの銘木で造られその他の材料は桐材

にて造られた、見た目より非常に軽い李朝の衣装箪笥です。

李朝木工は庶民用からリャンパン用まで色々な細工物が

御座いますが、提示のパンダチの造りは非常に精巧で、経年

による木材の狂いは、ほとんど現れて御座いません。

向かって左側の側面は常に手入れをしていたのか艶があり

鑑賞価値が十分あります、従いましてこの箪笥は、向かって

右側に壁がある方向に置けば、ベストの状態で鑑賞できます。

李朝の木工品は底を尽いたのか?味の良い物が姿を消し、

やむなく、コレクターに無理を言って分けて頂いた物。

そこらへんの李朝家具とは品格が違います。

床部と底板が15cmほどスキマがありますが、これは

オンドルの熱が“こもらない”ようにの生活の知恵です。

寸法:総高155cm 左右76cm 奥行45,5cm

    天板左右83,5cm 天板奥行47,7cm 足高14,7cm

 

 

 

 

 

 李朝パンダチ(北朝系) CO1051   松―西

 

透かし彫りの前金具が特徴の北朝系のパンダチの紹介です。

材料は朝鮮松と考えます、理由は判りませんが天板などは

手前側が厚く、奥に進むにつれて板材が薄く調整して

あります、なぜか?ご存知の方ご教示ください。

板は日本ではカンナで平らに削りますが、槍ガンナのような

ラフな板の成形法が逆に、木に対し親しみを生んでいます。

前板の赤く見えるのは朝鮮の漆で日本の漆に比べ乾いた感じが

します、これを磨くにはクルミの実を布に包んで良く砕き、

油分を摺り込むと良いのですが、透かし金具を止める釘の頭が

尖っているため、布が引っかかり手入れに時間を要します。

内側は何もない空洞で、庶民階級のパンダチだと思います。

板の隙間が苦になるのか古い紙を貼って補修がしてあります。

寸法:横84 cm 奥行40,3 cm 高74,5 cm NO0125

 

 

 

 

 

 

 高麗青磁平鉢  CO1056 李朝初期  

 

 五片の共継ぎがあり残念物の割れ物であるが、筋が良い

高麗青磁の見立て菓子器で古杉箱入りの紹介です。

 寸法にもあるように、高さが1cmの違いがあり、この

欠点をどのように見るかであるが、菓子を盛りつけ、器の

低い方をお客様側に向ければ中身がはっきり見えるとともに

菓子を取り出しやすい。

 この技法は北大路魯山人が食器造りの時採用する技法で

使う人の気持ちにのっとった作陶技法で有名な話である。

 高台が碁笥底で砂粒が強いのか?指先にかからない様に?

底面に加工が施してある、発色も良いので銀直しを施して

戴いたあとは、燻しになるのを待つばかりである。

この青磁は日本人好みの柔らかい青磁である。

口径16,817,2cm 高さ56cm 高台径5,5cm NO0027

 

 

 

 

 

 李朝染付大碗 CO1057  李朝後期  

 

 口縁が玉縁状に補強されているのに焼成中、楕円になって

しまった鉢の紹介です。

 もうひとつ面白いのは下写真参照のように見込みを覗くと、

重ね焼の為か砂粒が7cmほどの円に撒いてあり、その中央

に染付で1,5aほどの長さで「一」が引かれ、その上側に

筆ではねた細い線の筆跡が観察される。

 李朝物は専門ではないが、小生はまったくの初見でこんな

小さな染付でも人為的に描かれているので“染付鉢”とした、

また高台側に引っ付き防止の砂粒跡が観察できる。

寸法:口径1718cm 高さ7,58cm 高台径7,3cm

                    No0016

 

 

 

 

 

 李朝白磁大碗 CO1059  李朝前〜中期  

 

 口縁に4,5×1,5pと1,5×3_が2箇所、縦に走るニュー

4cm1本銀直しさた薄手で碗なりの大碗の紹介です。

 釉の厚い場所がややブルーに傾いた釉調の白磁(堅手)

あるが、焼成温度が低いのか「やわらか手」の様相を呈し

好ましいのですが前述の大直しと見込みに発生した窯キズ

から水が漏れたのか?銀直しされている。

 時代も有り使用すれば“まったりした味”が出る釉調なので

贋物を使うよりキズ、直しがあろうとも本歌は心に素直に

入り込むので、大きな心で使用してあげたい大碗です。ガラ―2

寸法:口径17cm 高さ7,27,8cm 高台径6,4cm 

 

 

 

 

 

 李朝ハムジ CO1046 朝鮮松?  

 

李朝では人手の必要な農作業は家族単位でなく隣人・親戚

の人達がお手伝いをして、一気に作業を済ませると聞く。

提示の器はそのような時、食物を盛って田畑に持って行き

食事などの時に運搬用に使われた、自然のネジレがうぶ。

素材も生乾きで刳り貫いたのか?ねじれが生じている。

刳り貫きのノミの味と時代の付けた汚れ?が初々しい。

左右最大60,7cm 奥行き39,540,5cm 高9,512cm

刳り貫き部内寸 開口部:46,5×38cm 

竹―地 NO0030

 

 

 

 

 

 

 皮製貴重品入 李朝時代 CO1053

(製作は中国?) 

 

宝石箱?表の絵は金唐皮?で庭園遊戯図が描かれている。

底を除く全面に装飾が施してあるが使用による擦れで

絵の説明できない、蓋裏には宮廷に遊ぶ5人の官女

が描かれ、中子蓋には赤漆を塗った落し蓋が付く構造です。

中国製の皮製品を李朝の高貴なご婦人が使用したのか?

時代を経ている割に皮の表面は意外に柔らかい、

理由は説明できないが?何か細工がしてあるのだろう?

韓国の骨董品屋さんから直接求めた、現存数は少ない。

22.8cm 奥行き12.5cm 高さ5.5cm 0051

 

 

 

 自然のゆがみが特徴の朝鮮松で

出来た置き台の紹介です。

 

 

 

 李朝松製置台  CO1061  時代不明

 

 李朝の庶民の木工品に共通して言えることですが、原木

を切り倒して自然乾燥をさせず、そのまま材料として加工

しますので、時代を経て乾燥が進むと歪みが発生している

製品を多く見かけます。

 これを“味”として鑑賞する好事家がいますので「捨てる

神あれば拾う神あり」で骨董道の深さを痛感するところで

す、この置き台、本来なんであったのか解りませんが??

李朝の壷類を置きますと非常に似合います。

寸法:天場29×53cm 平均高16,5cm NO0036

 

 

 

 

 

 

 絵刷毛目草文俵壷 CO0168 韓国時代

 

 徳利で有名な鶏龍山写しの俵壷の紹介です。

ここの土の特徴は、鉄分を多く含んだ粗黄土で器面に

粗く白い化粧土を刷毛で塗ることにより、鉄釉の発色を

際立てる工夫がされている。

 この工夫は焼き上がりの効果(染付や鉄釉の発色)

良く見せるための技術であったが、使用を繰り返すと、

この白土が飴色に変化し、日本人好みの“綺麗寂び”が

見られることから、茶人達より人気をはくし愛された。

 鶏龍山は酒器コレクターにとっては垂涎の的といえる。

 しかし良くできているぞ!・・・。  “う〜ん”

 花活けで使用すれば、葉の緑と器の象牙色とのバランス

がみごとに映えるのでお勧めである。お試しあれ!!!

寸法:左右21cm 高17cm 奥行14cm  NO0046

 

 

 

 

 

 

   表面は蜜蝋仕上げ?

 

 

 

   松製パンダチ CO1067

 

韓国の北西部、ソウルを取り囲むように

広がっている地域が京畿道(キョンギド)

北部は北朝鮮との軍事境界線付近で使わ

れていた衣装箱の紹介です。

  赤味の強い松の板で手造りされていて

タガネで細工された飾り鉄板が独特の

雰囲気を醸し出しています。

  内側は横幅の7割長さの棚が1段付く

寸法:巾90,5cm 高73p 奥行43,5cm

 

 

 

 

 

 

 

 

 銀杏杢?パンダチ CO1069

 

韓国の北西部地域が京畿道(キョンギド)

その北部は北朝鮮との軍事境界線付近で

使用されているパンダチの紹介です。

箱の外側には赤い乾漆のような塗料で

化粧が施されているが経年の使用擦れで

その塗料が磨耗しているが味はある。

 1067同様に鉄製の飾り金具に特徴があ

りますタガネの透かし彫りはお見事です。

外寸法:巾80cm 高78,7p 奥行38cm

 

 

 

 

 

 

 

 

 李朝民画軸装 CO2001  李朝時代 桐箱・保護箱

 

 画面上部の痛みが激しいですが池に泳ぐ水鳥は生き生きと

描かれ、蓮花の描写は天に真っ直ぐと伸び力強く美しいです。

絵の具の発色や状態が良く残った 李朝時代の民画 (軸装)

は人気が高く痛みが無ければ高価です。

蓮の花は世界で一番美しい「花」と喩えられるように

開いた花二輪と未蓮華2房・蓮の実1個 が描かれています。

専門外で細かな説明が出来ませんが悪しからず。

本紙寸法:巾36cm 縦1m32cm 

 

 

 

 

 

 

 

(JE 古窯)に 珍品新羅土器 掲載中ご覧下さい。

 

 

 

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