Grupo
NORTE POTOSI
グルーポ『ノルテ・ポトシ』待望の初来日
2012年 公演日程:
東京/R's アートコート(新宿区大久保1-9-10)
9月14日(金)18:30開場 19:00開演
9月15日(土)13:30開場 14:00開演
前売 4,000円 当日 4,500円 全席自由
お申し込み・お問い合せ 03-3204-9933(東京労音)
-----
福島/福島市音楽堂大ホール(福島市入江町1-1)
9月16日(日)
詳細は福島市音楽堂HPにて。
-----
栃木/足利市民プラザ 小ホール(足利市朝倉町264)
9月17日(月・祝)17:30開場 18:00開演
2,500円 全席自由
お申し込み・お問い合せ 090-8432-1505(宮本)
-----
北海道/富良野演劇工場(富良野市中御料)
9月22日(土)13:00開場 13:30開演
一般 前売 2,000円 当日 2,500円
小中学生 前売 1,500円 当日 2,000円 全席自由
お申し込み・お問い合せ 0167-45-6658(アンデス音楽同好会/皆川)
■ ボリビアの音楽 〜人々の暮らしによって育まれた音楽
南アメリカの真ん中あたり、西に雄大なアンデス山脈を背負い、東に広大な
アマゾン・ジャングルを従えた国ボリビアは、その多彩な民俗音楽で知られて
います。この地方では太古の昔より、高度な文明がいくつも栄え、それぞれ独
自の文化を築き上げてきました。16世紀に受けたヨーロッパからの侵略によ
り、約300年にもわたる植民地・・・コロニアル時代を経験しました。しかしその
間にも彼らは、支配者たちの文化を吸収し、いわゆる混淆文化を創り上げたの
です。
アンデス地方からアマゾン地方まで、実に変化に富んだ地理的・気候的条件
と、それぞれの地域に暮らす人たちによって育まれてきた文化と、まさに波瀾
万丈の歴史的影響によって、ボリビアの民俗芸能は、他に類を見ないほどバラ
エティ豊かなものになったのです。
■ 実に多彩なボリビア音楽
● 町の音楽「クリオージャ」と田舎の音楽「アウトクトナ」
ボリビアに行くと気がつくことですが、都市部と農村部の生活スタイルは、
まるで違います。ボリビアの首都ラパスは、標高3,800mの所に位置する高原都
市ですが、人口は100万人を超え、4,017mの場所にある国際空港から、高速道
路を通って町の中心地に入ると、高層ビルが建ち並び、道路には車が溢れ、ま
さに近代都市の姿をしています。
しかし町から外へ出て、アルティプラーノと呼ばれるアンデス高原に1時間
も車を走らせると、リャマやヒツジを放牧する、農村地帯に至ります。万年雪
を頂いたアンデスの峰々をのぞみながら、農夫や農婦たちはほとんど手作業
で、ジャガイモや、キヌアなどの作物を作っています。
ボリビアでは、そんな農村部でのお祭りに演奏される音楽を「アウトクト
ナ」、都市部の人たちに親しまれている音楽を「クリオージャ」と呼んでいま
す。
●「 アイマラの音楽」と「ケチュアの音楽」
ボリビアでは、公用語としてスペイン語が話されていますが、現在でも20種
類を越える土着言語が使われています。そのうち、アンデス地方で代表的なの
が「アイマラ語」と「ケチュア語」です。アイマラ語は、ペルーとの国境地帯
に位置する湖、ティティカカ湖のほとりに栄えたティワナクという文明の言語
で、今もラパス周辺で使われています。一方ケチュア語は、ペルーのクスコを
都として栄えたインカ帝国の公用語で、ボリビアでもポトシ、スークレ、コ
チャバンバを中心に、広く使われています。
アイマラとケチュアでは、音楽的にも大きな違いがあります。ケーナなどの 管楽器を中心とした音楽が盛んなアイマラ地域に対して、ケチュア語圏の人々 は、盛んに弦楽器を使います。それらの違いを踏まえて、ボリビアでは、アン
デス音楽を「アイマラの音楽」「ケチュアの音楽」という様に分けて呼んでい ます。
■ 民俗芸能の宝庫、ボリビア 北ポトシ地方
ボリビアのほぼ中央部、国土の中で最も標高が高い地域にノルテ・デ・ポト
シと呼ばれる地方があります。かつて大量の銀を産出したポトシの町の北
側・・・北ポトシという程の意味です。
北ポトシ地方は、その気候的な厳しさと、山々が連なる地理的条件とで、大
きな町が出来にくく、よって昔ながらの伝統工芸が豊富に残された地域でもあ
ります。ポトロ、マチャ、ポコアタなどの村々で織られるポンチョ、アワイヨ
などの織物は、それぞれに伝統的な文様を持った、非常に見事な民藝品です。
同じように伝統芸能・音楽においても、北ポトシでは、他の地方では見られ
ないほど多彩なものが、現在でも実践されています。北ポトシ各地で、5月に
行われる「ティンク」という祭りは、「ケンカ祭り」として知られ、革製のヘ
ルメットを被った男性が、本気で殴り合うお祭りです。祭りに奏でられる音楽
も多種多彩、ボリビアを代表する楽器、チャランゴをはじめとする弦楽器のバ
リエーションは、その種類、調弦法、リズムなど、どれも他の追随を許しませ
ん。
ジャジャグア、シグロ・ベインテ、カタビ、ウンシア、チャジャンタ、サカ カ、カリプーヨ・・・北ポトシ地方にも、鉱山の町が名を連ねます。金、銀、 錫、銅、鉛、タングステン・・・ありとあらゆる鉱物資源を供給する鉱山は、同
時に鉱夫たちの過酷な労働場所でもありました。鉱夫たちの、生活の権利を求 めた集団発起が、歴史上幾度となく繰り返されてきた土地柄でもあります。北
ポトシの町々には、今も大勢の鉱夫たちが暮らし、毎日暗闇の坑道の中で働い ています。彼らは生きるために鉱山ではたらき、その命に力を与えるために、
音楽を奏でます。北ポトシ地方に伝わる音楽は、今も人々の生活を支えている のです。
■ 北ポトシ音楽のスペシャリストたち
グルーポ・ノルテ・ポトシ
「グルーポ・ノルテ・ポトシ」は、1985年、北ポトシ地方の中心的な町、
ジャジャグアで結成されました。幼い頃より、北ポトシの伝統芸能に揉まれて
育ってきた彼らの奏でるアウトクトナ音楽は、まさに本物です。アンデス地方
独特の、超高音ソプラノの使い手コルネリアの歌を中心に、特殊調弦を駆使し
たチャランゴ、コンコータなどの弦楽器、ステップダンスや手拍子なども交え
ながら、北ポトシ地方の音楽を演奏します。
「ノルテ・ポトシ」のもう一つの特徴は、全員がアンデスの伝統的言語「ケ
チュア語」を話すと言うことでしょう。彼らは、ケチュアの音楽にこだわりま
す。ケチュア語が、彼らの生まれ育った地域の人々の、真の表現方法であるこ
とを知っているのです。
ボリビアの都市部では、伝統音楽にもグローバル化の波が押し寄せて、ポッ
プなフォルクローレが主流となりつつあります。そんな中で、「グルーポ・ノ
ルテ・ポトシ」は、かたくなに北ポトシのアウトクトナ音楽を、ケチュアの音
楽を奏で続けてきました。北ポトシの音楽で、数々の音楽祭に優勝し、プラチ
ナディスク賞や、ゴールデンディスク賞を多数獲得してきた「グルーポ・ノル
テ・ポトシ」の存在は、ボリビア音楽界の中でも唯一無二、確固たる地位を確
立しています。
これまでに、ラテン・アメリカ諸国やヨーロッパでは、「グルーポ・ノル
テ・ポトシ」の音楽が紹介されてきましたが、日本でのコンサートはなかなか
実現しませんでした。今回初の来日公演で、日本にもたくさんの「グルーポ・
ノルテ・ポトシ」ファンが出現することでしょう。
■ 来日メンバー
RUBEN PORCO HERRERA
ルベン・ポルコ・エレーラ(チャランゴ/うた)
ボリビア北ポトシ地方の中心的な町ジャジャグアのシグロ・ベインテ地区出 身。1985年のノルテ・ポトシ結成からのメンバーであり、現在はグループの リーダーを務める。さまざまな調弦のチャランゴや、コンコータなどの弦楽器
から、フラフラ、ケーナ、シークなどの管楽器、その他パーカッションまで、 北ポトシ地方で使われる楽器の数々をこなす。これまでに、ボリビア各地のみ
ならず、ラテンアメリカやヨーロッパ諸国での演奏も数多く、日本にも『パク シカナ』のメンバーとして訪れている。ボリビア国内の数多くのアーティスト
たちと共演し、録音物も多い。
CORNELIA VERAMENDI MAMANI
コルネリア・ベラメンディ・ママニ(うた/パーカッション)
ジャジャグアのシグロ・ベインテ地区出身。ボリビアで最も高音域を操る歌手 であり、ノルテ・ポトシ結成時から、グループのトップボイスを担っている。 その歌声は、ボリビア国内の多くのアーティストから賞賛を受け、数多くのコ
ンサートや録音にゲスト参加している。2005年メキシコより招聘を受け、北ポ トシ地方の伝統、風習と音楽の講義を行った折には、『最もボリビアを代表す
る歌声』と絶賛された。
INTI JAIRO PORCO VERAMENDI
インティ・ハイロ・ポルコ・ベラメンディ(ギター/管楽器/うた)
ボリビアの首都ラパス出身。父ルベンと、母コルネリアのもと、ノルテ・ポト シの音楽で育てられた。これまでに、数々のフォルクローレ・グループに参加 し、演奏経験を重ねて来た。ギターとコンコータ、その他管楽器の演奏を得意
としている。
JUAN LUIS UGARTE CABO
フアン・ルイス・ウガルテ・カボ(ギター/チャランゴ/管楽器)
ポトシ県トラカリ出身。ラパスでは、ボリビア・フォルクローレの名門グルー プ『グルーポ・コカ』のメンバーでもあった。チャランゴ、ギターなどの弦楽
器、ケーナ、シークなどの管楽器ほか、パーカッションもこなす。作詞作曲に も定評があり、ノルテ・ポトシにも、数々の楽曲を提供している。
・・・・
|