知恵ノート:創価学会が裁判で勝ったはずなのに岩手県釜石市常説寺と神奈川県平塚市大経寺はなぜ日蓮正宗に復帰してしまったのでしょうか?


創価学会は、常説寺大経寺妙道寺の裁判は勝った、勝ったと叫んでいますが、常説寺大経寺はなぜ日蓮正宗に復帰してしまったのでしょうか?
現在でも名古屋市妙道寺の住職、つまり代表役員は日蓮正宗宗門の御僧侶がなっています。
離脱した者は、日蓮正宗寺院妙道寺を不法に占拠している者なのです。
常説寺を不法占拠していた山本辰道氏、大経寺を不法占拠していた渡辺慈斎氏、両元住職が死亡したため、寺院が日蓮正宗に帰ってきたのです。
妙道寺の元住職も死亡すれば、妙道寺は日蓮正宗に返還され、復帰奉告法要が営まれる日が来ます。
返還されるということは、創価学会のものではないことがハッキリしているのです。
創価学会は、これらの3か寺についてはすぐには明渡しは認められなかったので、目先の勝利は確定したが、3名の代表役員としての地位も否定されたため、将来の敗北も確定し、現在2か寺の敗北が決定しているのです。


平成20年(2008年)8月16日大白法 - 常説寺復帰奉告法要


7月24日、岩手県釜石市の法王山常説寺において、復帰奉告法要並びに第4代住職・上地信暁御尊師の入院式が厳粛に奉修された。
 常説寺は、昭和36年1月8日、総本山第66世日達上人の大導師のもと
入仏落慶法要が奉修され、初代住職・角田実道御尊師により大いに寺域が興隆した。ところが平成4年3月、同寺第2代住職が不法な手続きのもとに宗派離脱を画策し、常説寺を不法に占拠した。
 このため同寺信徒は、大船渡市・本寿寺の預り信徒として教化育成を受け、1日も早い返還を願い信行に励んできた。そして第2代住職の死去に伴い、7月12日午前9時より、渉外部長・秋元広学御尊師をはじめとする庶務部・渉外部の御尊師方、布教区内の住職方、弁護士立ち会いのもと、16年ぶりに当寺が宗門に復帰したのである。
 復帰奉告法要並びに入院式には、東北布教区宗務支院長・楠牟礼慈宝御尊師、同副支院長・沼田凡道御尊師をはじめ布教区内外の御僧侶方が御出席。また、東北地方部より内村正昭副地方部長、細田栄司副地方部長。さらに東北布教区内の支部代表信徒、常説寺の多田礼子総代をはじめ常説寺信徒多数が参列した。
 入院式は午前11時より開始され、はじめに新住職の上地御尊師の導師により、献膳の儀・読経・唱題と奉修された。
 次に、楠牟礼支院長より新住職の紹介並びに経過報告を交えての祝辞が述べられ、前兼務住職・佐藤御尊師の挨拶、多田総代の祝辞と続いた。
 最後に、上地新住職より参列の各位に対して丁重な謝辞があり、今後の決意が披涯された。
 この後、本堂において記念撮影が行われ、復帰奉告法要並びに入院式はとどこおりなく終了した。


平成22年(2010年)10月1日大白法 - 大経寺復帰奉告法要


平成22年9月14日午後1時より、神奈川県平塚市の大経寺において、復帰奉告法要が厳粛に奉修された。
大経寺は昭和41年4月27日、総本山第66世日達上人の大導師のもと入仏落慶法要が奉修されたが平成4年10月、初代住職が不法な手続のもとに宗派離脱を表明し、同寺を不法に占拠した。
このため同寺所属信徒は、藤沢市寿照寺の預かり信徒として教化育成を受け、そののち平成5年12月24日に大経寺事務所が開設され、山口雄円御尊師(故人)が事務所責任者として赴任された。
そして平成17年8月、第3代住職として横山雄玉御尊師が赴任し、1日も早い復帰を願い信行に励んでいた。
しかるところ、本年6月9日に初代住職が死去し、8月29日、大経寺御宝物・寺院建物等が宗門に引渡され18年ぶりに復帰した。


日蓮正宗の末寺としては認められたが、元住職の明渡はなぜ否定されたか?


まず、日蓮正宗の末寺としてその3か寺が認められた理由は、元住職が日蓮正宗との被包括関係を廃止するために、日蓮正宗の代表役員(当時は日顕上人)の承認を受けることなく責任役員を解任し、新たに責任役員を選任した上で行った寺院の規則変更 の効力が無効とされたためです。
しかしこの3名は住職罷免処分を行った日顕上人の法主たる地位がないので住職罷免の処分は無効だ、とも争っているのです。
実はこの3か寺の元住職たちは日蓮正宗第66世法主日達上人猊下が任命された住職なのです。
ですので、第67世法主日顕上人猊下の法主たる地位を否定しても自分の住職たる地位を否定したことにはならないのです。
そのため正信会事件の最高裁判決と同じように、宗教上の争いは法律上の争いにはならないとして明渡については却下されてしまったわけです。
その結果この3名については存命中については寺院の占有・居住は認められ、死亡または退去すれば寺院は日蓮正宗に返還されることとなったのです。


平成14年(2002年)2月22日大経寺事件最高裁判決における裁判官亀山継夫氏の反対意見


上告人(渡辺慈斎)は、阿部(日顕上人)ら日蓮正宗執行部が創価学会との対立路線に転じたことに反発し、たまたま上告人が阿部(日顕上人)の前法主(日達上人)から任命されていたために阿部(日顕上人)の法主たる地位を争っても自己の住職たる地位を否定することにはならないことを奇貨として、阿部(日顕上人)の法主たる地位を争っているに過ぎず、本件訴訟において阿部(日顕上人)が血脈相承を受けた法主であるか否かが当事者間の紛争の本質的争点をなすものとはいえないことが明らかである。

参考資料:http://matimura.c.ooco.jp/hanrei/minso/SCH140222.html

同様の事件でも日顕上人が任命した元住職・元主管に対しては明渡の判決が出ています。


* 青森県弘前市法典院 - 平成13年(2001年)9月13日最高裁判決

* 青森県五所川原市東漸寺 - 平成13年(2001年)11月27日最高裁判決

* 岩手県久慈市東光寺 - 平成13年(2001年)9月7日最高裁判決

* 愛知県東海市法布院 - 平成12年(2000年)9月7日最高裁判決

* 滋賀県大津市法乗寺 - 平成12年(2000年)9月12日最高裁判決