天理教の信者だったM氏、日蓮正宗妙永寺に帰伏


平成24年(2012年)10月13日兵庫布教区広布推進会より・12月16日付大白法に掲載


 私は天理高校を卒業し、滋賀県彦根市にある天理教の老人ホームで、職場布教のつもりで仕事をしていました。その後は姫路市の老人ホームで、介護福祉士として働くことになりました。

ここでも天理教の教えを広めながら仕事をしようと思い、仕事に慣れ始めた頃から、天理教のことを話し始めました。そんなある日、医務室に入ったとき、ちょうど看護師の妙永寺の講頭であるNさんがおられましたので、自分が天理教を信仰していることを話しました。


神様に助けを求め続けた日々


私は生まれた時から41年間、親代々の天理教の信仰家族でしたが、小さい頃から精神的な安らぎがなく、人間関係に悩まされてきました。子供の頃から話す事が苦手で、人前に立てば言葉がつまり赤面し、うまく話ができなくていつも悩み、学校に行っても孤独な日々を送っていました。

その心の悩みを抱えて天理教教会本部や姫路市内の天理教教会へ行って、「みかぐら歌」を唱え、心が助かるために一生懸命に参拝しました。

神様に真剣に助けを求め続けましたが全く解決できず、社会人になってから精神科に通い始めました。医者からは適応障害と言われました。仕事の流れや複雑な人間関係に適応できずに起きる精神障害の1つであり、毎日精神安定剤を服用して仕事に就きました。

「心の不安もなく、うまく仕事をこなし、失敗のないように」と自分に言い聞かせても、いつも自分本位で、自分中心で喋ったり、人の悪口を言ったり、自慢ばかりしていました。そのことを全く自分自身で気付くこともなく、うまくいかないことに対して、「何でそうなるんやろか」と真剣に悩み続けました。

Nさんは私の言動を日々、観察しておられました。

「Mさん、なぜあなたは、こんなにも他人の迷惑を考えずに喋ったり、いろいろと変なことばかりするの。あなたの天理教では何を救っていただけるのですか」と尋ねられましたが、返答できませんでした。するとNさんは、「Mさん、私が信仰している日蓮正宗のお話を聞いてみませんか」と言われました。

しかし私は天理教一筋でやっていましたので、素直に「はい」と答えられませんでした。


職場・人間関係のトラブル続く


私はその頃、職場の上司にかなり怒られる問題を起こしていました。上司には「あなたが女子職員に要らないことを言ったから、本人が落ち込んでいつよ。施設長の耳にも入っているよ」と激怒されました。その時は、これでもう自分はここで働くことができなくなるのか、と血の気が引く思いがしました。

施設長のところに謝りに行くと「M君、何で女子職員に要らないことを言ったのだね」と聞かれ、「私は気に障る事は言っていません」と返答し、「このたびは申し訳ありませんでした」と謝罪の言葉を口に出すことが精一杯でした。

その後も利用者とのトラブル続きで悩みました。

再びNさんから声を掛けられました。「Mさん、天理教は間違った教えの宗教です。私はね、あなたのことを心配しています。一緒にお寺に行きましょう。お誘いしたのに無視したから、最悪なことにになったでしょう」と厳しく言われました。


解決したい心の悩み信じて御授戒へ


その時に天理教の信仰では心の悩みを解決できないのではないかと数日間悩みました。その後Nさんに「夜勤明けの7日、休みなのでお寺に参詣させていただきます」と告げました。

私は5月7日、夜勤明けにNさんのご自宅へ行き、豊岡市の妙永寺まで車に乗せていただきました。

車の中で、「御住職の安藤公英御尊師は立派な方なんですよ。安心して何でも相談に乗っていただけるし、御住職様も命をかけて私たちのためにいつも仏様のお使いをしてくださっておられます。あなたは天理教を41年間信仰してきたけれど、しっかり日蓮正宗の信仰をすれば、必ず解決できる方法を教えていただけるお寺です」と言われました。

しかし、初めは素直に信じられませんでした。41年間の人間関係の悩みが、解決できるものであろうかと、繰り返し自問自答しました。

お寺の中に入って驚いたことは、今まで見たことのない「南無妙法蓮華経」の金色の文字でした。本当に私の心の悩みが、この文字で治るのかと思いました。しかし御住職の「絶対に人間関係は解決します」とのお話を聞き、それを信じて御授戒を受けさせていただきました。私は御住職はとても厳格な方だと思いました。

そして素直に今思っている悩みをお話し、聞いていただいて本当にすっきりしました。何とも言えない不思議な気持ちになり、「ありがとうございました。今後とも宜しくお願いいたします」と、御住職様にご挨拶申し上げ、お寺を後にしました。

次の日からNさんの家で職場の全ての悩みを打ち明けました。Nさんは言いました。「Mさん、あなたはね、いつも自分の心を中心にするから人間関係に悩まされるのよ。心配しなくていいのですよ。私と一緒に毎日、勤行・唱題をすれば日蓮大聖人様が必ず助けて下さり、心の悩みを解決して下さいますから。南無妙法蓮華経を一生懸命に唱え、信心して下さいね」と話してくれました。その日から勤行・唱題の日々が続きました。

そのお陰で、不思議なことを体験させていただきました。まずは、心が軽くなり、天理教にあまりとらわれなくなりました。また精神科の薬も飲まなくなり、少しですが、職員や利用者とのトラブルも回避できました。日蓮正宗の教えのすばらしさを痛切に感じ始めました。

休日は妙永寺へ参詣して御住職の導師で勤行・唱題を真剣にさせていただくことを日蓮大聖人様にお誓い申し上げ実行しました。朝早く起床し、早朝勤行に間に合うように姫路から豊岡への道のりを何度も行き来しました。

安藤御住職は、「本当に早いね」と優しくお声をかけていただきました。勤行・唱題が始まり、真剣に南無妙法蓮華経を唱えている時間は、何とも言えない大きな喜びでした。

唱題行の後、御住職に「私はどうしても自分の心が中心になり、人付き合いがうまくいきません。どうしたらよいのですか。」と悩みを打ち明けると、「仏様に心を合わせましょう。自分の思いが通じないときは自分の心が中心になっているときです。日々の勤行・唱題で心に喜びを持って、常に頭を低くして、相手の話をまずはよく聞きましょう。苦手な相手でも、その人のことを御祈念することで大聖人様がお守り下さいます」と御指導くださいました。また、「いつも皆と一緒に心を1つにして喜び合っている姿こそが最高の仏様の喜びなんだよ」と、御住職から念を押されました。

また御住職の奥様からは「Mさん、1日も早く御本尊様を御安置させていただくと、きっと幸せになりますよ」と激励していただきました。

私の自宅には天理教の神棚があり、御本尊様を一緒に御安置するわけにいかず悩みました。

その後母親から「日蓮さんを家に置くのは反対だから、家を出て行きなさい」と言われ、1日も早い御本尊様の御安置を願い、引越の準備に取り掛かりました。そしてすぐに新居も決まりました。

8月5日に妙永寺に参詣して御本尊様の御下付を願い出ました。御経本を開いて御本尊様を御受けして何とも言えない大きな喜びを感じました。

8月8日に入仏式となり、朝早くから御住職とNさん、講員の方が来て下さり、御本尊様を御安置することができました。

こうして独り暮らしが始まりました。慣れない生活と仕事との両立は大変でしたが毎日御本尊様を間近に拝し、思い切り勤行・唱題ができ、幸せで一杯でした。

御住職から「すぐに自分を追い詰めてパニックになる。仕事で失敗し入所者さんとの対応がギクシャクしてしまうことがある、劣等感を持ち失敗がトラウマになり緊張してしまう、こんな私です。でもこの信心に巡り合い、御題目を唱えさせていただくことは生きた仏様の幸せの中に入らせていただくことで、最高の幸せを持つことができました。御本尊様、ありがとうございます」と、いつも朝夕の勤行の時に御祈念しなさい、と御指導いただきました。


続けた勤行・唱題不思議な体験次々と


そのお陰で不思議なことがありました。

半年間いつも職場で悩まされていた上司は9月をもって転属となり、新しい上司が来て、仕事においても人間関係においても今までにない環境で働くことができるようになりました。また心に幸せをいただいて意欲も涌き、利用者の方とも落ち着いて接する事ができ、利用者の方々からとても喜んでいただけるようになりました。

御本尊様の功徳によってすばらしい職場に変わるんだと確信しました。御住職に感謝しております。

41年間、人間関係で悩み続けた日々は大変でしたが、今では考えられない大きな幸せを感じています。 


教化親の妙永寺講頭Nさんより


私は現在、特別養護老人ホームに看護師として勤務しております。この職場に勤務して3年になります。仕事に就く前に安藤御住職様より「人の縁がなければ折伏はできないのです。仏様のお使いとして勤めなさい。そしてその場所を広宣流布する場所だと決意し折伏するのです」と御指導いただきました。

平成21年(2009年)11月10日から職員として勤務することになりました。勤めた初日の新人研修で「当施設では宗教活動・選挙活動は絶対に行ってはなりません。そのようなことがあれば厳重処分となります」という施設長の話がありました。それを聞いて一瞬「どうしよう」と不安になったことを今でも覚えています。

しかし私は仏様のお使いをするんだ、絶対に悩んでいる人を折伏するんだと心に言い聞かせてこの3年間に同僚の方を4名お連れし御授戒を受けていただくことができました。職場の中ではなかなか信心の話ができない状況でしたがお寺に行かれた皆さんは「本当によかった」と感動され、一緒に喜びを共有できることが本当に幸せです。

そして、職場での折伏成就4人目、平成24年(2012年)5月7日に御授戒を受けられたのがMさんです。

Mさんは私が就職して1年後に入社してこられました。

入社当初は介護職としての経験もあり、彼独自の介護に対する理念を持ち、まじめで一生懸命取り組む仕事ぶりに皆も応援していました。

しかし月日が経つにつれて自分が熱心な天理教の信者であり、天理教一家に育ち天理高校を卒業し、その後は天理教の福祉施設で7年間修行してきたと天理教の話をしだしました。

私の所にも再三そのようなことを言ってくるようになりました。最初のうちは「そうですか。そうなんですか」と相槌を打っていましたが、所構わず状況も考えずにその話題で話しかけて来ることに嫌悪を感じ、「私は日蓮正宗の信心をしている。あなたの話はちっとも大したことはない」と言ったのが信心の話をした最初だったことを今も覚えています。


誤った信仰で苦しむ姿 必ず救おうと決意


Mさんは天理教の自慢や布教をするのと反比例して仕事の上で、あるいは人間関係の上で次々にトラブルを起こすようになってきました。

更に周りからは「あの人はいったいどうなっているの。彼は精神科に通院しているらしいではないか。眠れなくて薬を飲んでいるらしい」という噂が広がって私の耳にも入ってきました。そのような状況でも私の所に来て雄弁に天理教の話をすれ彼に腹が立って仕方がありませんでした。

私の気持ちは慈悲の折伏というより、天理教との闘いの心になっていました。

ある日どんどん落ちて行く彼に「あなたは天理教でいったい何を救ってもらっているのですか。私達にはすばらしい信心とすばらしい御住職様がいてくださる。いつでも安心して生きていけます。あなたは今のままでは潰れてしまいますよ。私と一緒にお寺にいきませんか」と思いきって折伏しました。

しかしMさんは「いえ、今は。暖かくなったら行きます」と落ち着かない様子で答えました。私は春まで待とうと自分自身に言い聞かせました。

それから毎日御題目を唱えて御祈念し、絶対に天理教に勝ってどんなことをしても彼を天理教から救って行こうと決めました。

しかし待ちに待った春になっても、彼の仕事の状況は最悪にも関わらず何も言ってきません。

私は勇気を出して5月の連休に再度彼に話をしました。

「春になって暖かくなりました。私が信じている日蓮正宗は本物です。絶対にあなたの悩みは解決できます。必ず助けていただけます。どうしますか」と聞くと「5月7日、夜勤の仕事が終わったらそのままお寺に行きます」と約束できたので、晴れて5月7日にお寺にお連れできました。


入信されMさんは安心の境界得る


そして、御住職様より心の病について指導を受けたMさんは御授戒を受ける決意をすることができました。

今は「お寺へ行って助けていただきました。本当に良かった」と心から喜んでおられ、「御住職様に会っていなかったら日蓮正宗の信心を知ることができなかったら僕はいったいどうなっていたんだろう」とも言い、心から日蓮正宗のすばらしさを実感しておられます。

私も日々、Mさんと勤行・唱題をご一緒させていただき本当に感謝しております。