娘夫婦が久しぶりにそろって東京から帰ってきてくれた。

「その河童頭どうしたの?」

それを横で聞いていた 婿殿は娘に向かって



                 「君のお母さん 君をみたとたんに河童って 言ったよ。」

                    「やだやだ。」

                    で、どうしてかって。

             そう、カリスマ美容師さんに髪をカットしてもらって、

                             いかがですかと言われ「もう少しここを」と言えなかった娘は、そのまま帰宅。

             家に帰って 前髪をカット。

             その出来が気に入らず又又  カット・カット・カット。

      以前にも同じような事があったので美容院を変えたらと言う私に 

                                                  こりもせず通い続ける娘は 何度も泣くはめに。

婿殿には、前髪を見るたびに「かっぱちゃん。かっぱちゃん。」と歌われ

会社では 先手必勝とばかりに、「子連れ狼の大五郎カットでーす。」と、開き直る。 

「関西出身の人は、[  その頭なんや?  どうしたんや?  河童か? ]

で、[大五郎カットでーす。]と 言っておどけて見せて、笑いものにされちゃうけど、許せちゃうのよね。

東京の人は私の頭を見て目は点になっているのに 平気な振りするから 落ち込むのよね。

                                嫌(や)な感じ。」だって。


追伸   ついでに言わせてもらうと婿殿いわく、

  「君のお母さん。オマ(ドイツ語で お婆ちゃんのこと)のところに行って

                                                     一番に[娘の河童頭見てよ]って言ったよ。」だって。