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2024年2月14日(水)   インドゾウとキリン 
 春のような暖かさに誘われて半袖シャッツの下にウィンドブレーカーを羽織って訪れる。今日は鼻の長いインドゾウと、首の長いキリンを見物する。
 インドゾウはラスクマン(雄、33歳)、シュリー(雌、29歳)、チャメリー(雌、32歳)の3頭が飼育されているが、チャメリーは繁殖のために豊橋総合動植物公園に貸し出す中で不在。全国の動物園は、資金難から新規に動物を購入するのが難しくなっていると聞くので、是非とも二世を授かることを期待したい。ゾウの寿命は60~80歳といわれているので、3頭ともに壮年といったところか。 ラスクマンは立派な牙を持ち、威風堂々とした体つきをしている。シュリーはラスクマンよりも一回り小さく、牙も目立たないため、女性らしい印象を受ける。
 ゾウの鼻は人間で言うと手の役割を持つが、骨はなく、すべて筋肉でできているという。2頭とも昼食中のようで、鼻先を器用に使って干し草を摘まみ上げ、口に運ぶ。一日に100~300キログラムの干し草、リンゴ、ニンジン等を食べる大食漢であるが、その理由は消化吸収する能力が低いためのようである。これだけの量を鼻を使って食べるのだから、食事時間がどれほどかかるのか想像できないが、食べるために生きているともいえそうである。食べれば出るのが自然の摂理であるが、糞1個は1キログラムもあり、一回に5~10個排泄し、一日に10回排便するというから、50~100キログラムという驚くべき量になる。ゾウに便秘があるのかどうか知らないが、便秘はゾウの命に関わる一大事と言えそうである。
   
 
ラスクマン

シュリー
 
干し草を食べるラスクマン
 
干し草を鼻先で器用に摘まみ上げるシュリー

  次に、キリンを見物するためにズーラシアの北門近くにあるアフリカのサバンナゾーンに向かうが、途中のベンチで、ゾウに触発されたわけではないが、サンドイッチで昼食を摂る。サンドイッチの重さは0.1キログラム程度であろうから、少食のゾウの一日に食べる量と比べても千分の一の量しか食べないことになる。人間の腸の消化吸収は大したものである。
 昼食を終えて歩き始めると、ゾウとキリンの像が設置されているころころひろ場では、数組の幼稚園児が遠足にやって来たようで、持ってきたお弁当を食べている。最近は年をとったせいか、幼稚園児、小学生とエレベータで一緒になると声をかけることが多くなったが、幼い子供の素直ではきはきした声を聞くと、元気が出てくるし、少子化といわれるので、頼もしく成長するように祈ってしまう。 
 
ころころ広場 ゾウ像とキリン像と園児
 
ころころ広場 ゾウ像の前で昼食を終えた幼稚園児
   
 キリンも2頭で食事中。何しろ首が長いので、干し草のような餌を入れた籠は木の幹の高いところにぶら下げられている。一日に干し草を十数キログラムほど食べ、そのほかにも食べるであろうが、とてもゾウの食欲にはかなわない。とはいえ、人間に比べればとてつもない大食漢といえる。
 キリンの甲羅のような模様はとても美しく、背伸びというのか首を伸ばすと5メートルはあろうかと思われる身体はスリムで見惚れてしまう。ズーラシアでは自然に近い状態で動物たちを飼育しており、同じエリアにはシマウマも同居していが、お互いに干渉することはなく、ゴーイングマイウェイ。しかし、シマウマも白と黒の縞模様が美しく、毛並みがてかてかと輝き、キリンと揃うと自然が作り上げた極上の美を感じることができる。
 
食事中の1頭に近づく、少し小柄なキリン
 
仲良く2頭で食事
 
小柄なキリンが負けじと餌籠へ
 
お互い知らんぷりのキリンとシマウマ


さんど

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