鳳凰 三山
日時 平成3年6月29日〜7月1日
コース 甲府〜夜叉神峠〜南小室小屋〜薬師岳〜観音岳〜
鳳凰小屋〜ドンドコ沢〜青木鉱泉
第1日目(6月28日) 晴れ
明日からの山行に備え甲府まで入っておく
駅前のニューステーションホテルに宿泊
第2日目(6月29日) 曇り
空模様が心配だが5:15出発。弁当を買って甲府
駅に来るとすでに6:00のバスを待って大勢並んでいる。
7:20夜叉神峠登山口着。大勢下りたが
皆どんどん登っていく。取り合えず腹ごしらえ。
1時間ほどで夜叉神峠に着く。
先行の人影はなく一緒に登って来た男性4名と
私達だけである。談笑しながらコーヒータイム。
そのうち雨が降り出す。すぐ本降りとなってしまう。
男性2名はここでテントにする。といって早速設営をはじめ、
他の2名は今回は下山すると行って急いで下りていく。
我々は予備日もあるので行くことにし雨仕度を整え9:10出発。
少し下り樹林帯の登りになる。
雨は益々強くなり雷までなってくる。不安になるがひたすら歩く、
左斜面を歩くので体の左半分が雨風で冷たくなる。
1枚着ようかと思う頃ようやく杖立峠に着く。雨が少し
小降りになり白峰三山の勇姿と奥の山々が顔を出し壮観。
又樹林帯に入り苺平に着く。
そこから南アルプスらしい鬱蒼とした樹林の中を進み
12:40南御室小屋到着。
昔ながらの山小屋で今にも潰れそうな感じがする。
お天気になる。
濡れたカッパやシャツを周囲の木の枝などに下げ乾かす。
周囲は広い原で少し歩くと
白峰三山の展望台に出られゆっくり眺める。
後から着いたた女性パーテーの一人が太ももが痛くなったと
大騒ぎ。ホカロンを分けてあげる。
夜中も痛みが取れないようでうなっていた。
第3日目(6月30日) 雨のち晴れ
夜半から振り出した雨が止まず朝食後、ほとんどの人が
下山していく。
我々ともう一組の夫婦が様子を見ている。
小降りになり空が明るくなってきたので進むことにする。
相手のご夫婦も青木鉱泉まで下るといって急いで出発していく。
我々は鳳凰小屋までなのでゆっくり身支度を整え7:00出発。
すぐ急登となり大汗をかく。10分ほどで稜線に出る。
風が強いがほとんど雨は上がり続行してよかったと思う。
8:40薬師小屋を通過する。全く人影なし。
一登りで薬師の山頂に出る。雨は止み風と霧が多いが、時折
北岳や富士山そして甲府の町並みが見える。
大きな花崗岩と大きな朽木の稜線を観音岳に向かう。
風も収まり晴天になってきた。足元にはイワウメ・スミレ
ナナカマド・シャクナゲやバイケイソウの蕾が楽しませてくれ、
鼻歌が出てくる。観音岳には大勢休憩している。
晴天になりどの顔も楽しそう!!大休止。
観音岳から岩とダケカンバの道を慎重に鞍部まで下る。
下から大学ワンゲルのかけ声が聞こえつられるように
下り、鳳凰小屋絵への道を見送りもう一度岩稜帯を登ると
赤抜沢のコルに出る。11:00.
目の前に地蔵岳が素晴らしい姿を見えろ。その後ろには
仙丈・甲斐駒が控え素晴らしい景色。
充分堪能し白砂の道を賽の河原に下り、地蔵岳を見上げ、
別れを告げ、トリカブトが咲き乱れる道を、鳳凰小屋に向かう。
12:10着。天気も良く未だ泊まるにはもったいないので
青木鉱泉まで下ることにする。
「道が荒れていてきついよ」といわれる。御座石鉱泉に下る方を
進められるが、予備知識がないので予定通りドンドコ沢を下る。
1:15出発。小屋の横から沢に降りていく。
かなり急下降である。
昨年の台風で登山道が荒れていていたるところにロープが
張られ、回り道の標識がある。
踏み跡を頼りに何回も沢に下り対岸の道に上り返す。
アップダウンが険しくかなり消耗する。2:10五色の滝に着く。
五色の滝は落差・水量ともに素晴らしく一息入れる。
コースタイムで歩け一安心。益々道が険しくなる。
道が荒れていて距離・時間ともに予測できず疲れとともに
不安も出てくる。いくつか滝を過ぎ4:00南精進の滝まで来る。
後1時間位かと思い、ほっとするが益々ペンキ印・道しるべ少なく
踏み後を頼りに右岸左岸とアップダウンを繰り返す。
疲れて口をきくのも嫌になり、もくもくと足を運ぶのみ。
連れもすべること多くなる。6:00になりいよいよ不安になった時
青木鉱泉まで30分の標識が見え安心する。
6:45青木鉱泉着。すでにうす暗くなり宿は森閑としている。
原則として予約との事だがお願いして泊めてもらう。
親切で「食事の準備をするから、お風呂に入りなさい」
といってくださる。大きな湯船に一人だけ。
なんとも良い気分!!
棒のようになった足も少し軽くなった気がする。
大きな食堂にお膳が用意され、「済んだら其処に置いておいて
ください」といって宿の人は休んでしまった。二人だけ気兼ねなく
ビールで乾杯。ご馳走を頂く。
第4日(7月1日) 晴れ
足が非常に痛いが気分良く目覚める。
朝食後お風呂を勧められ、入浴し足のマッサージをする。
バスは夏までないとの事なのでタクシーを呼んでもらう。
宿の周囲は林ですぐ下に川があり、夏はキャンプ等で
賑わう所らしい。
9:30タクシーでサントリーワイナリーなどよりながら帰宅。
今回は下調べが不十分だった。ドンドコ沢が荒れていると
云うことは承知していたがこれほどとは思わなかった。
幸い青き鉱泉に泊めてもらえたから良かったが、
危なく野宿するところだった。大いに反省する。
しかし入山日が天候がよくなかったが、その後回復し
三山を廻ることが出来よかった。
初心者の縦走コースと言われるが、コースは厳しい。
ロケーションは最高でとてもよかった。