乳がん患者サロン・スイートピー 本文へジャンプ
 

乳がん体験記〜乗り越えて今がある

 顔晴って、の声に支えられて


毎年の町の健康診断時期がきました。今年は2年続きで父と義父を亡くし、私もそろそろ健康診断でもと思って平成24年6月にマンモグラフィ検査を受けました。

実はちょっと気になってはいたのです。
右の胸の真ん中に、ムギュッと掴むことのできる固まりがあることを…。

生理前の胸のはり?はじめはそう思ってもいたのですが、閉経になって1年、もう胸のはりじゃないってこと、少しずつ不安にはなっていたのです。
1年半前に父が肺がんで亡くなってから、私もがんになるやろなぁーってことも。


平成24年6月、町の健康診断の結果、右乳房に微小石灰陰影有りと診断されました。
再検査の為、国立和歌山病院で平井慶充Dr.に受診。 細胞診、組織診、エコー検査。
和歌山医大病院で肺・採血・エコー検査・MRI (医大にセカンドオピニオンしたのは平井Dr.が国立だと非常勤で週1、医大だと常勤と聞いたからです。セカンドオピニオンって言っても病院を変えただけで主治医は同じ)


再々検査の結果、浸潤性乳管癌の硬癌、ER(エストロゲンレセプター)(−)、PGR(プロゲステロンレセプター)(−)、HER2陽性+3との診断結果。


右乳房全摘手術。大きさは1.3p(私の場合はしこりが触れる、解る場所では無かったのも、検診を遅らせてしまった原因だと言われました)。


ハンマーパンチです…。やっぱりと思う自分と、なぜと思う自分と…。
不安になり枕をぬらした数は皆さんも同じだと思います。
でも家族や周りの温かい支えが有り、前向きに考えることも出来ました。
右胸を写真に残し、いっぱい、いっぱい泣いてインターネットや本でも色々と調べました。
同年8月24日手術。リンパ22個中2個に転移があり、3時間の手術でした。
そして、抗がん剤治療FEC・パクリタキセル・ハーセプチンの治療を1年3ヶ月続け、今年3月からは3ヶ月に1回の経過検診になりました。
抗がん剤の副作用での脱毛・手足の痺れ・倦怠感・味覚障害と辛い3ヶ月間でした。
ついつい家族にあたってしまうことも何度もありました。
でも、穏やかに私を見守ってくれたのも家族でした。
「がんばろらよ…」お互いに…「がんばって」、自分のために…そして「顔晴って」。
6月に行われたピアサポートの研修会でも学びましたが、患者だから解る苦しみや思い、その経験をこれからはいかしていければと思います。
また、今春4月から自宅で『おうち料理教室』をしています。
これも以前から思い描いていた自分へのチャレンジです。生かされているありがたさを感じながら、自分が出来る事を多くの方に学んで頂ければと、素敵なご縁を頂き日々暮らしています。
沢山の仲間や家族の“顔晴って”の声に支えられて。
今年半世紀と1才になりまた一歩から、まったり・ゆるり・ほっこりと出来る場所への提供をも考えて、私も支えられた“顔晴って”の声かけをしていきたいと思っています。
笑顔になれる、顔はれる、顔晴れの声かけを…。