銚子電鉄散策 港が見える丘展望館と犬吠埼 2023年8月13日(日)
錦糸町駅―(総武本線)−千葉駅−(総武本線)−銚子駅−(銚子電鉄)−外川駅…外川漁港…地球の丸く見える丘展望館…犬吠埼駅…犬吠埼・昼食…犬吠駅−(銚子電鉄)−外川駅−(銚子電鉄)−仲ノ町駅・車庫見学−(銚子電鉄)−銚子駅−(総武本線)−千葉駅−(総武本線)−錦糸町駅―(総武線・中央線)―新宿駅・解散
本日の鉄道研究部の活動は、銚子電鉄での散策です。錦糸町駅に集合し、青春18きっぷを利用して、銚子駅を目指しました。銚子駅に着くと、直ぐに銚子電鉄の電車に乗り、車内で弧廻手形1日乗車券を買いました。
外川駅に着き、保存車両のデハ801を撮影しました。デハ801は、1950年に製造され、伊予鉄道で活躍し、1985年に銚子電気鉄道に譲渡され、25年間ほど運用された車両です。
外川駅の駅舎は、修復されたものですが、開業時から建つ木造平屋建てのものです。駅員が配置していて、硬券入場券・乗車券、各種鉄道グッズの展示と発売が行われています。
外川駅を見学した後、外川漁港へ行きました。外川漁港は、江戸時代の前期に築かれました。江戸時代に紀伊国有田郡の漁師である崎山次郎右衛門が、地元で漁業をしている時に海難に遭い、下総国の飯沼村や高神村の人々に助けられました。崎山次郎右衛門は、助けられた恩返しに1656年に飯沼村に移り住み、マカセ網漁と呼ばれる漁法でイワシ漁を始めました。
1658年、1661年に高神村の外川浦に港を造ったのが外川漁港の始まりです。崎山次郎右衛門は、故郷から漁師を呼び、漁業と海運を営みました。「外川千軒大繁昌」と当時の様子が語り継がれています。当時、外川の漁師町は、東西南北は碁盤の目のような道路を敷かれ、水揚げされたイワシが上の砂地まで押し上げられ、「干鰯」に加工され、全国の農地の肥料として売られました。
外川漁港を散策した後、地球が丸く見える丘展望館へ行きました。地球の丸く見える丘展望館は、外川駅から歩いて15分ほどの所、愛宕山の山頂(73.6m)にあります。
展望館の屋上から眺めると鹿島灘、筑波山、九十九里浜、屏風ケ浦、天気が良い日は富士山も見渡せます。水平線の両端は丸みを帯びて見え、地球の丸いことを実感できます。部員たちは、海上の風力発電や銚子電鉄の電車、犬吠埼灯台などを眺めました。
地球が丸く見える丘展望台を見学した後、犬吠駅へ行きました。銚子電鉄は、大晦日から元日にかけて犬吠埼での初日の出参拝客を輸送するために、銚子駅から犬吠駅までの区間で終夜運転を行います。
犬吠駅は、この輸送に対応するため、銚子電鉄の他の駅に比べてホームが長いです。ホームの外川方には臨時改札口があります。白を基調とし、絵タイルが貼られたポルトガルの宮殿風建築の駅で、1997年に関東の駅百選の第一回選定26駅の一つに選ばれました。2013年頃に老朽化によるリフォーム工事を実施したため、この絵タイルは駅名標を除き撤去されました。部員たちは、犬吠駅で行き来する電車を撮影しながら、アイスやかき氷を食べて一休みしました。
次に、犬吠埼灯台へ行き、灯台の前で昼食を食べました。犬吠埼灯台は、関東地方の最東端にあります。世界灯台100選、日本の灯台50選に選定されています。
灯台の周りには、遊歩道や高浜虚子、尾張穂草、佐藤春夫など文人の石碑があります。離島や高所以外では、日本の国内で最も早い初日の出を拝める場所です。
部員たちは、海岸近くの遊歩道を散策しました。小笠原諸島まで台風7号が迫っていることもあり、波が高かったです。
犬吠埼を散策した後、犬吠駅から銚子電鉄に乗り、外川駅を経由して、仲ノ町駅へ行きました。仲ノ町駅は、ぬれ煎餅、各種記念切符や硬券入場券、乗車券、鉄道グッズなどが買えます。仲ノ町駅の駅舎は銚子遊覧鉄道時代から建つ木造平屋建てで、銚子電気鉄道の本社もあります。待合室には、グッズなどの宣伝ポスターが貼られています。
ホームの観音駅寄りにハドソンのゲーム『桃太郎電鉄』シリーズの協賛企画「しあわせ三像」のうち「貧乏がサル(去る)」像があります。
駅に隣接する車庫にはデキ3形電気機関車のほか、所属する車両が留置しています。仲ノ町駅で入場券を買い、駅員より許可をいただけば、車庫内の業務や列車運行の妨げとならない範囲で車庫を見学できます。
部員たちは、車庫にあるデキ3形、1002形や2501形を撮影しました。
銚子電鉄デハ1002形は、かつての営団地下鉄丸ノ内分岐線の2040形です。銚子電鉄へ譲渡される時、パンタグラフと電動機を営団地下鉄3000系、空気圧縮機と電動発動機、扇風機を営団地下鉄1500N形、台車を富士急行電鉄5725形のものを利用しました。
2501形は、元京王電鉄2010系の車両です。以後、伊予鉄道へ渡り20年活躍し、車輌代替とともに2009年に銚子電鉄へ譲渡されました。2501形は、大正ロマン電車として改装されていす。
部員たちは、仲ノ町駅の車庫を見学した後、銚子駅に戻り、青春18きっぷを使って、総武本線に乗って東京へ帰りました。天気予報では台風7号接近とありましたが、あまり酷く雨にも降られず、銚子散策をできました。