横浜市電保存館 2021年11月3日(水)
滝頭…横浜市電保存館・見学…滝頭―(横浜市営バス)―根岸駅―(横浜市営バス)―山下埠頭入口…港の見える丘公園・横浜市イギリス館・噴水公園・見学…山下公園・氷川丸…日本大通駅・解散
午後、電車とバスの博物館を見学した後、横浜市営地下鉄に乗り、横浜市電保存館へ行きました。横浜市電は、1904〜1972年に横浜市を走っていました。横浜市電保存館は、市電が廃止された翌年の1973年に滝頭車両工場跡地に開館しました。
館内には、電車6両、無蓋貨車1両の7両の市電車両や停留所標識などを展示しています。横浜市電が軌間1372mmという、都電や京王電鉄など少数の路線でしか採用していない特殊なゲージだったために他路線へ車両が譲渡されなかったこと、戦前に製造された旧式車も廃止直前まで多数活躍していたことなどの状況により、横浜市電保存館に各時代の多彩な車両を保存できたそうです。
500型(523号車)です。車体全長9.144m、定員75名の車両です。震災復興が行われた大正末期から昭和初期にかけて路線延長が続き、大量の新車が必要となり1928年に導入されました。単車ですが1969年まで横浜市電を走りました。
1000型(1007号車)です。500型と同じく1928年に導入されました。横浜市電では初のボギー車です。全長13.4m、定員120名の大型車です。3扉車で、中扉に中部車掌を置き(運転士、後部車掌と3人乗務)、乗車券の販売など行いましが、後に合理化され、中部車掌は廃止されました。その後、ワンマン化の際、乗客の安全確認の観点から全長12m、幅2.6mの規格を超える車両はワンマン化の対象から外されたため、1970年までに全車廃車となりました。1007号車はクリーム色に青いラインという、現在の市バスと同じ塗装になっています。これは市電と自動車の接触事故が多かったので、1961年から導入された警戒色です。
1100型(1104号車)です。500型と1000型が製造されて後、1936年、8年ぶりに増備された車両です。全長11.4m、定員95名の中型ボギー車です。2人掛けのクロスシートが6個(12席)配置され、ロマンスカーと呼ばれました。戦時期になると収容力を高めるためにクロスシートが廃止され、1967年にはワンマン車に改造されました。1972年3月の市電全廃まで活躍しました。
1300型(1311号車)です。戦後、全国で新車が大量に必要とされたことから、1947年に製造された車両です。翌年、1300型に改番されました。全長13.62m、定員120名と横浜市電最大のボギー車です。ワンマン化の対象とならず、1971年までに全車が廃車となりました。
1500型(1510号車)です。 戦後、横浜市交通局はバスやタクシーなどに対抗するため、乗り心地の改善と性能向上をめざした新型車両の研究をし、1951年に導入した車両です。戦後の横浜市電を代表する車両です。全長12m、定員100名の中型ボギー車です。防振ゴムを使った台車や間接制御などの技術が導入され、モーターを4基設置しました。後にワンマン車へ改造され、横浜市電が廃止される最後の日まで走りました。
1600型(1601号車)です。1957年に製造された横浜市電最後の新造車です。全長12m、定員100名の中型ボギー車です。ツーマン運行時、乗客の乗降りの安全確認をしやすい位置にドアを配置したため、ドア位置が左右非対称となっています。ワンマン化には対応せず、1970年までに全車が廃車となりました。
無蓋貨車です。横浜市営交通100周年を記念し、無蓋貨車を利用して市電全廃時に1週間運行された「花電車」を再現しています。
歴史展示コーナーでは、「横浜の発展と交通」をテーマとして、横浜の発展の礎となった吉田新田の干拓から、横浜開港、関東大震災、戦後の復興、市電の最盛期を経て市電が廃止されるまでと、横浜市営地下鉄の建設について解説しています。
Оゲージ鉄道ジオラマでは、昭和30年代の横浜の街を背景に地下鉄、私鉄、JR、市電の車両が走っています。運転ショーを見たり、自分で運転したりできます。多目的コーナーでは、故吉村栄氏が40年かけて制作、収集したОゲージ鉄道模型を展示しています。蒸気機関車43両をはじめとする各種車両は、「子どもたちに夢を」という故人の遺志により、横浜市に寄贈されたものです。
市電シミュレーターでは、昭和40年代の横浜の街をCGで再現されています。市電の運転を体験できます。
横浜市電保存館の前に「しでんほーる」があります。今日はプラレールの運転会が行われていました。プラレールの大きなレイアウトを見学しました。
高1D組 ムー 横浜市電保存館
横浜市電保存館は横浜市磯子区にある保存館です。どの駅からも遠く、バスの市電保存館前、滝頭停留所を使います。私達は横浜市営地下鉄ブルーラインの吉野町駅からバスに乗って保存館に訪れました。まず私は最初ここに来た時に驚いた事があります。それは保存館の入り口がどこにあるかという事です。バスの停留所に着いた時、私は保存館がどこにあるのかが全くわかりませんでした。何故なら周りには団地しか無かったからです。こんな所に保存館なんてあるのか…?と思い歩いていたら、それは姿を現しました。なんと団地の一階部分が入口になっていたのです。そうです、なんとこの保存館は普通に人が住んでいる団地の一階部分に存在するのです。古い市電の車両が展示さている博物館の上には普通のよくある居住空間が広がっていると思うととてもシュールだなと感じました。保存館に入ると最初にカウンターがありそこで入館料を払います。料金は高校生以上が300円中学生以下が100円です。しかし市バスを使って訪れれば、高校生以上200円、中学生以下50円で入館できます。訪れる際はぜひ市バスを使いましょう。カウンターを過ぎてまず最初に見えるのは、この保存館の目玉であろう古い市電の車両です。横浜にはもともと市電が走っていましたが1972年(昭和47年)4月1日に全て廃線になりました。今は市電の代わりに市バスが走っています。館内には、全部で六台の市電の車両が置かれていて入口から遠くに行くにつれて新しい形式の車両が置いてありました。(新しいといってももう40年以上前の車両なんですけどね…。)車内も昔のままでまるで昭和にタイムスリップしたような感覚を味わうことができます。市電が置かれているスペースの奥には、横浜の町が再現された0ゲージ鉄道ジオラマ、横浜の成り立ちを紹介している、歴史展示コーナー、市電の運転シュミレーションができるコーナーがあります。訪れた日は祝日の午後だったのですが、その割には人が少なく市電の運転シュミレーターは並ばずに何回も遊ぶことができました。この保存館に訪れた感想ですが、一言で言うと「街の中にひっそりと佇む小さな博物館」という感じがしました。あまり目立たず、館内にいるお客さんは近所の子供たちや近所のおじさん、おばさん。休日に訪れてもあまり人はいません。静かな時間が流れていました。私は昭和の時代は生まれていないのでわかりませんが、なんとなく、この保存館の中だけ昭和から、時が止まっているように感じました。市電のことだけでなく横浜という街を深くを知ることができる横浜市電保存館、皆さんもぜひ言ってみてください。