東京モノレール祭りを見学 2017年10月8日(日)
浜松町駅―(東京モノレール)―昭和島駅…東京モノレール車両基地・見学
本日、鉄道研究部は、昭和島駅にある東京モノレール車両基地で開催された「東京モノレール祭り」を見学しました。
東京モノレールは、1964年に開業しました。東京都内で東京国際空港(羽田空港)アクセスモノレール路線「東京モノレール羽田空港線」を経営する鉄道会社で、今はJR東日本グループの一つです。
モノレール浜松町駅 −羽田空港第2ビル駅間 17.8kmを結んでいます。都心と東京国際空港(羽田空港)を結ぶ公共交通機関として、1964年10月10日の東京オリンピック開会23日前の9月17日に開業しました。当時はモノレール浜松町−羽田間の途中駅はなく15分で終点に到着しました。
昭和島駅は、昭和島車両基地への職員の通勤利用のため一部の列車が停車するのみでした。1985年2月に乗務区などの現業部門を浜松町から昭和島車両基地へ集約し、基地周辺に工場利用者などの利便促進もかねて設置されました。島式ホーム2面4線を有する地上駅で、東京モノレールの車両基地が併設されています。
開業時は相対式ホーム2面2線の駅でした。2007年3月18日のダイヤ改正で快速が増発され、「空港快速」と「区間快速」に変更されたのに伴い、待避線の使用が開始され、現在の島式ホーム2面4線のホームになりました。主に空港快速が普通を追い抜くのに使用されています。
かつて、東京モノレール羽田線(当時)で快速が設定される以前に昭和島駅を通過する普通がありましたが、天王洲アイル駅が開業した1992年6月のダイヤ改正で全列車(当時は普通列車のみ運行)が停車するようになりました。
私達は東京モノレール車両基地に入ると、まず整備工場へ行き、ヘルメットをかぶり、整備中の2000形電車の床下危機を見学しました。
SIV静止形インバータ、砂撒器、揺れ枕、断流器、中心ピン、元空気溜など、各装置の役割について解説されていました。
次に台車、走行輪や案内輪、台車の部品など、モノレールの台車の仕組みについて見学しました。
工作車両を見学しました。
次に車両基地を見学しました。電力貯蔵装置の解説コーナーでは、実際に架線から電気を受けてモノレールが走る様に改造されたプラレールが走っていました。部員たちは、その仕組みに興味を持ちました。
その隣では、運転士適正検査が行われていました。鉄研部員たちも、即座に色に反応してスイッチを押すテストや、時計を見ずに時間を図るテストに挑戦しました。
最後に、昭和島駅ホームから、モノレールの転轍機や各車両を撮影してから、東京モノレールに乗って、羽田空港へ行きました。
東京モノレール1000形電車は、1989年7月に営業運転を開始しました。6両編成16本(96両)が在籍しています。従来の東京モノレールの車両は2両、3両の編成を組み合わせて最大6両での運転としていましたが、この1000形は当初から6両の固定編成で製造されました。車体は、これまでの増結用貫通扉を設けたスタイルから一新し、先頭が傾斜したスピード感のある形状となりました。ただし、非常用扉が設置されているので、運転席は左にずれています。ドアは、幅広の片開き式で、片側2か所に設置しています。座席は、四人掛けボックス式のクロスシートを主体とし、車端部に二人掛けシート、先頭車の運転席後ろには一人席もあります。車イス用に四人掛けの一部を二人掛けにしている箇所もあります。また、運転席後ろの席は運転席側を向いています。東京モノレールが採用した日立アルヴェーグ式では、タイヤ収納ボックスが車内に張り出し、床に段差ができるのが特徴だが、当形式では、張り出しの上にシートを置き、高い位置からの展望を楽しめるように配置しました。制御方式は従来の抵抗制御が踏襲されたが、ブレーキシステムは電気指令式(発電ブレーキ併用)とされた。6両全車両が電動車で最高速度は80km/hです。2002年9月からワンマン運転を開始しました。羽田駅が終着駅だった時期に、フロントガラスの運転台下の部分にローマ字併記の行先表示板が設置されたり、その後試験目的で車掌台側の車両番号表記の上にLED式の行先表示器が設置されたこともありましたが、ほとんどの列車がモノレール浜松町 - 羽田空港(当時)間の通し運転だったので、いずれも撤去されました。2004年に快速列車の運転時間帯を拡大した際に、各車両の側面にLED式種別表示器が設置されたましが、行先表示は省略されています。
東京モノレール2000形電車は、老朽化した700形・800形の置き換えと、羽田空港第2旅客ターミナルビル直下(羽田空港第2ビル駅)への路線延長により必要となる車両運用数を満たすために製造されました。1997年8月7日に営業運転を開始し、6両編成4本(24両)が在籍しています。主回路制御は開業当時の100形から1000形まで採用されていた抵抗制御から、日立製作所製VVVFインバータ制御とされました。インバータ装置に使用される半導体素子はIGBTです。また東京モノレールでは初めて電動機を搭載しない付随車(制御車)が登場し、編成中の電動車と付随車の構成(MT比)は2:1です。設計最高速度は90km/hです。車体は1000形に比べて曲線が多い設計になりました。これまでの車両は、客用ドアが片開きでしたが、この2000形は両開きに変更されました。座席は通勤需要を重視して、ロングシートを主体として、旅行者向けに四人掛けのボックス式クロスシートを組み合わせました。東京モノレールが採用した日立アルヴェーグ式では、タイヤ収納ボックスが床に張り出す特徴があるが、当形式では張り出しの上に背中合わせのロングシートを配置しました。一人掛け・二人掛け座席も運転席後ろに設置されています。1000形及び2014年登場の10000形と運用上の区別はなく、共通で使用されています。2015年7月18日より、2031編成が新塗装になっています。
東京モノレール10000形電車、老朽化した1000形の置き換えにより必要となる車両運用数を満たすために製造されました。2014年7月18日に営業運転をしています。2000形をベースに「スマートモノレール」をコンセプトに設計されました。構成は電動車4両、付随車2両の6両編成です。モノレール車両としては初めて車両先頭部にデイライトを設置しました。車体は2000形と同じアルミ合金製ですが、屋根や側面をダブルスキン化して軽量化をしました。開閉可能な窓を増やして換気性能を1000形に比べ約2倍向上させました。座席配置は景観を意識したものとし、先頭車はセミクロスシートとロングシート、中間車はクロスシートとロングシート、簡易シートを設けています。クロスシートの間隔は1000形に比べ約20%拡大しました。付帯サービスの強化も図り、スーツケース置き場を充実させたほか、全てのドアに17インチワイド液晶ディスプレイ案内装置(LCD)を設置され、左側のスペースには広告画面の設置準備工事が実施されています。公衆無線LANによる高速インターネット環境も提供しています。 制御装置にはVVVFインバータを採用し、半導体素子はIGBTとしました。ヘッドライトや室内灯はLEDを採用しました。車体の一部無塗装化や新冷媒を使用した冷房装置の採用などにより、環境負荷の軽減を図りました。バッテリーの持続時間を今までの2倍に引き上げました。塗装は「沿線の特徴である豊かな緑をイメージしたグリーン」「空と水をイメージしたスカイブルーとブルーをグラデーションで帯状に配したカラーリング」にするとされました。客室内は座席や車両間貫通扉などに「『和』のおもてなしを演出するデザイン」を採用しました。座席配置は景観を意識したものとしました。