えちぜん鉄道福井口車両工場 2016年8月8日(月)
田原町駅・昼食―(えちぜん鉄道)―福井口駅・車両工場取材
田原町駅を行き来する福井鉄道、えちぜん鉄道各車両を撮影してから、えちぜん鉄道に乗り福井口駅へ行きました。
2013年4月3日にも福井口に取材に来たのですが、駅がすっかり変わっていたのでびっくりしました。
今、福井駅周辺では、鉄道の高架化と北陸新幹線の工事が進められています。えちぜん鉄道は、北陸新幹線が走る高架路線を借りて、福井駅―福井口駅間を運行しています。その隣に、えちぜん鉄道用の高架線を建設しているところです。北陸新幹線が福井駅まで開通する前に、えちぜん鉄道の高架線を完成させる予定です。
今年より、田原町駅で福井鉄道とえちぜん鉄道の相互乗り入れを開始しました。えちぜん鉄道では、乗り入れ用の黄色い連接車Ki−boを導入しました。Ki―boは、ドイツのボンバルディア社製の車両を、日本の工場で組み立てました。
FUKURAMUと同じく、超低床を実現するために、車軸がなく各車輪が独立した設計です。ドイツは、路面を走る低床車を製作する技術が高いそうです。2650mmの幅があり、定員は100人です。
乗り入れに対応するために三国芦原線の田原町駅、鷲塚針原駅間に低床車両に対応するホームを設置しました。乗り入れ区間を鷲塚針原駅までとしたのは、鷲塚針原駅なら、乗り入れ車両の折り返しに必要な留置線が設置できたからです。
えちぜん鉄道のKi―boと福井鉄道のFUKURAMを合わせて「希望が膨らむ」という語呂になります。8月11日に花火大会があり、三国芦原線を全車2両編成で運行しないと対応出来なないので、それに合わせて各車両の検査を進めています。
えちぜん鉄道でも、直流モーターから交流モーターの車両が増えてきました。交流モーターの方がメンテナンスがしやすいそうです。
えちぜん鉄道の架線には、600Vの直流電流が流れています。電車の方には200Vのモーターを3つ搭載し、駆動装置を改良し、加速ギア比を改変して電車を運行しています。
DT21台車を見学しました。5000形や7000形の台車です。塗装をはがして、亀裂等の破損を確認します。破損がなかったら、再び塗装をします。車輪は台車から外され、車輪旋盤装置で踏面を旋盤します。タイヤ部分の厚さが50mmになるまで使用されます。
制輪子は特殊鋳鉄製です。10km/hくらいから制輪子を用いて制動をするので、3か月くらいで交換が必要です。5000形のパンタグラフの集電舟にはブロイメットが使用されています。レールや架線を交換するよりは、車輪や集電舟を補修する方が安全確実なので、車輪や集電舟の方を、レールや架線より擦り減り易い素材を使用しています。
写真に写っている黄色と青色の部分は、検査ピットに設置された加重検査装置です。車体の重量が、各車輪に均等にかかっているのかを検査します。
えちぜん鉄道の電気機関車ML521とML522です。スノウプラウを備え付け、除雪車として利用されています。毎冬、4〜5回出動します。勝山永平寺線の山間路線の方が積雪量が多いそうです。
福井口車両工場を取材した後、えちぜん鉄道竜山永平寺線に乗りました。部員たちは、えちぜん鉄道には夏休み平日学生1日乗車券があることを発見し、田原町駅で買っていました。「今日はこれからえちぜん鉄道に乗りまくるぞ」と部員たちの口元がニヤッとしたのは気のせい? 九頭竜川を左手に眺めながら、えちぜん鉄道に乗りました。
中1A ショータ えちぜん鉄道福井口車両基地
えちぜん鉄道福井口は、1914(大正3)年に開業しました。そして、2015年に仮高架化に伴い、JR在来線の高架下に移動しました。また、えちぜん鉄道高架線の工事が終わりますと、また車両基地は元の場所に戻って、今度は北陸新幹線の高架線工事を始めます。そして、学んだことは、ラッシュ時以外の普通車にアテンダントさんが乗っています。