大阪市営地下鉄森之宮検車場 2015年7月29日()

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朝、ホテルのロビーに集合し、一日の予定を確認しました。阪急千里線に乗り、朝の大阪の通学・通勤風景を眺めながら、都心を目指しました。





午前に、大阪市営地下鉄森之宮検車場を取材しました。入口の受付を訪ねると、「検車場長より連絡を受けていましたよ。」と早速案内して下さりました。





森之宮検車場は、大阪市営地下鉄で最大の敷地面積を有します。主に、検査棟、車両基地からなります。中央線、千日前線と谷町線の全般検査や重要部検査、堺筋線、長堀鶴見緑地線や今里筋線の車両機器の検査、修理を行っています。中央線や千日前線の車両の月検査、列車検査も行っています。





第三軌条方式の路線の検査場なので、検査場内には750Vの電流が流れる第三軌条が、張り巡らされていました。中央線や千日前線を建設した当時は、地下鉄建設は溝を掘り上からふたをする方式でした。少しでも小さいトンネルで対応できる第三軌条方式が採用されました。現在の地下鉄建設では、シールド工法により、架線方式に対応する大きさのトンネルが掘られています。



大阪市電時代から、広軌を採用しています。乗り心地を重視する上では重要なポイントです。阪急電鉄も広軌なので、相互乗り入れもできました。近鉄けいはんな線は、第三軌条方式を採用し、大阪市営地下鉄と相互乗り入れを行っています。



日本学園中学・高校の部活動ということで、忙しい中特別に場内を見学させていただきました。検査棟で、谷町線30000系車両の全般検査を見学しました。2機のオーバーヘッドクレーンを使って、車体を吊り上げ、検査台に乗せます。



次に集塵装置を見学しました。台車などに付いた埃を吹き飛ばし、吸い込みます。地下を走るため、油を利用している部分に埃が付着しやすいとのことでした。



森之宮車両場には、新旧の保線車両が配備されています。営業の電車が走らない夜中に保線作業をします。




次に、車両保存庫にて、トロリーバス200255号車と大阪市電801801号車を見学しました。トロリーバスの中に入ってみると、すごく広々していました。



保存庫には、パンタグラフの操作と構造、マスコンやドアエンジンの仕組みを見られる装置が保管されていました。



部員たちは、スイッチを押しながら、各装置の仕組みを学びました。全ての車両のドアを、1つのスイッチで閉められますが、乗客が挟まったドアのみをあらためて開閉出来ます。



次に、30系3008号車を見学しました。30系車両のアルミ製車体第1号車です。



台車には木製の板に集電装置が備え付けられていました。集電靴の隣に大きなヒューズが付いていました。検車場長さんが今まで勤めてきて、台車に備え付けられたヒューズが飛んだことは一度もなかったそうです。



車輪転削場には、車輪転削装置がありました。車輪を完璧な円形に削りながら、車輪踏面の傷を落とします。



次に1991年から中央線を走っている新20系に乗り、車内から車両洗浄装置を利用した車体の洗浄を見学しました。




車体洗浄装置で洗浄した後、隣の車体洗浄線にて細かく手洗いをします。




検査ピットにて、20系車両の床下機器を見学しました。検査ピットで車両の床下に入ると、「ここで地震が起こったら、電車の下敷きになるのでは?」と圧迫感を感じました。「電車の各機器の検査は、凄く神経を使う作業だ。」と感じました。




次に、1965年、四つ橋線開業時のオリジナル塗装に改められた保存車両50系5085号車、大阪市電22012201号車を見学しました。大阪市交通局や大阪の図書館に資料が残っていたので、1965年当時の塗色を再現できたそうです。



最後に、1969年、堺筋線開通時に導入された60系6014号車の前で記念写真を撮影しました。前面のマルーン色のフィルムをはずし、開通時のエンジ色に戻すそうです。



本日の森之宮検車場での取材は、検査場の方々が親切丁寧に解説して下さったおかげで、大阪市営地下鉄の電車の特徴と森之宮検査場の役割について詳しく学ぶことが出来ました。



中3Bタクヤ 大阪市営地下鉄
今日は大阪市営地下鉄の森之宮検車場を見学しました。 森之宮検車場で整備されている車両を紹介します。
【新20系車両】 現在中央線で活躍している20系車両をモデルチェンジした車両です。車体構造をアルミ合金からステンレス鋼に変更したほか、外観デザインを一新し、移住性もさらに優れたものとなりました。その他、運転台や床下の機器類にも最新の技術が導入され、地下鉄の主力車種として活躍しています。
20系車両】 VVVFインバーター制御装置を搭載した三相誘導電動機駆動車両で第三軌条方式として日本で最初の交流モーター電車です。省エネルギー・省保守・乗り心地等は御道筋線で活躍している10系チョッパ制御車両と同等以上で各種装置についても10系車両をベースに随所に新しい試みを取り入れ、経済性・安全性を追求しています。
30系車両 】 19788月に御道筋線に初登場した30系車両は、昭和45年の万博輸送に活躍しました。車体は完全無塗装のアルミ合金またはステンレス鋼を使用して軽量化・保守の合理化を図り、4扉・定員140名の大量輸送に適した車両です。
30000系車両】 20093月、谷町線に30系車両の更新用として30000系車両が登場しました。1990年の新20系車両以来第三軌条地下鉄としては19年ぶりの新型車両です。
【感想】 今日の検車場で貴重な体験ができたのでとても満足できました。




高1Bダイキ 森之宮検車場
森之宮検車場の担当業務は、千日前線と中央線の月検査 列車検査と故障修理です。あと谷町線・中央線・千日前線の全般・重要部検査と改造です。車両機器検査の一部を行っている路線は、堺筋線・長堀鶴見緑地線・今里筋線をしています。あと、市電時代の車両の一部とトロリーバスと地下鉄当初の貴重な電車を保存しています。