関東鉄道水海道車両基地  2014年10月7日()

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 学園祭の代休を利用して、関東鉄道水海道車両基地を取材しました。最初に、工場棟の事務所にて、関東鉄道の概要、水海道車両基地の施設と役割について解説していただきました。



次に、工場棟を見学しました。気動車の各部品を保管する部品庫、車内の椅子や背もたれを、水をかけながら洗浄しているところを見学しました。




 今日は、工場棟にて2300形の検査をしているところでした。工場棟では、4年に1度の重要部検査と8年に1度の全般検査が行われています。2両の2300形の車体が、オーバーヘッドクレーンで吊り上げられ、台車が抜かれていました。



 車体は、台に乗せられ検査、台車は台車職場にて、台車枠、車輪などに分解され、検査されていました。



 車輪は、完璧な円形に旋盤され傷を落とします。タイヤ部の厚さが778mmを切ると、車輪の交換です。車体の重さが20t、台車2台の重さが10tです。



 次に、内燃室での内燃機のオーバーホールを見学しました。送風機や温水暖房機がありました。気動車には、内燃機が付いているので、エンジンの熱を利用し温水を作り、さらにボイラーで7080℃に加熱し、車内暖房をします。



 次に、工場棟の手前にあるリフティングジャッキを見学しました。簡単な故障を手直しする時に使用しています。



 その隣の工場4番線では、キハ005形の更新工事が行われていました。電線、空気配管、床の引き物を交換しているところでした。



 洗車線の奥に留置されているDD502を撮影しました。DD502は、500馬力のディーゼル機関車です。1964年に開催された東京オリンピックの時、鬼怒川大田郷の川砂利を運搬したそうです。同時は、900馬力のDD900も活躍していました。



 次に、気動車に軽油を補給する給油所を見学しました。給油所にて、気動車に500ℓの軽油が給油されます。気動車の燃費は、約2km/ℓです。コモンレールに交換してから、少し燃費が良くなりました。



 最後に、キハ101102形を見学しました。180馬力の気動車です。ATS車上子やコイルバネ台車を撮影しました。



 他は2両編成での運行が可能ですが、キハ101102形は、1両運行を基本としています。空気ブレーキと電気ブレーキの併用ができないので、他の気動車と連結して走れますが、総括制御はできません。



 キハ35は、JRの産業事業団を通じて、九州・奈良・相模線から取り寄せられました。関東鉄道では、キハ350形として運行しました。最盛期には23両ありました。キハ358-3511号は、201110月に最後の走行をし、その後車両基地に留置されています。現在、各車両の部品は、受注生産となっていて、部品が出来上がるのに3ヶ月かかります。



 気動車は、1両など短い編成で走行する時には効率良く走れます。長編成になると電車の方が、効率が良いです。電車では架線の切換部で停止出来ませんが、気動車だとどこでも停止できます。農業地帯を走行する場合、強風により架線に農家のビニールが付着し運行不能になるなどの心配がありません。一時期、関東鉄道でも電化を検討しました。気動車にも多くのメリットがあります。



 今日の取材では、関東鉄道の方々が親切丁寧に解説して下さりました。部員たちは、気動車について詳しく学ぶことができました。有難うございます。



関東鉄道の概要 高2B シバ
 関東鉄道は、茨城県に2路線(常総線・竜ヶ崎線)と多くのバス路線を有する会社です。茨城県の南部に2路線55.6Km28駅あり、すべて非電化路線となっています。沿線にベッドタウンを抱え、東京方面への通勤旅客輸送が柱となっており、常総線の取手~水海道間は、日本で数少ない非電化路線で、短い駅間距離と電車並みの高頻度運転という特徴があります。一方、1950年代にあった常総線の特急・急行列車廃止以降、常総線線路改良までは普通列車のみの運転でしたが、現在では快速が上下線で合計13本が走っている。



関東鉄道の取り組みについて 中3A コーチ
 関東鉄道の新型車の5000形ではコモンレールシステムを搭載した、地球環境にやさしいクリーンディーゼルエンジンを使っています。コモンレールシステムはエンジンの回転数や燃料圧力などを常に検出し、最適な条件で車両を運転できるよう、燃料噴射量・噴射時期・噴射圧力などをコンピューターで制御し排気ガスのクリーン化を図るとともに、低騒音化、省燃費化も図っています。また、排気ブレーキシステムも搭載し、補助的なブレーキの役割もはたしています。そのほかに軽量化およびメンテナンスの省力化を図ったボルスタレス台車を採用しています。ぼくはコモンレールシステムはすごい画期的なものだと思いました。ほかの車両も更新工事をしてコモンレールシステムを搭載すれば環境がよくなると思いました。



関東鉄道 気動車のメリット 中3B ダイキ
 気動車の特徴は、レールがあればどこでも走れる。ただし、ATCなどのしがらみなしで!!
震災後の節電での、列車を止めることなかった。あと、節電中でも蛍光灯を外すことなく、運行できた!!




水海道車両基地 中3A タカ
 水海道車両基地は、従業員15名の基地です。ここでは、塗装施設と工場が併設されており、塗装施設では車両のサビなどを塗り直したりし、工場施設では車両のエンジンやブレーキ、クーラーなどの分解整備を行っています。また、4年に一度行う重要部品一般検査と、8年に一度行う全般検査もするそうです。ちなみに3カ月に一度行う月点検は、別の車両区でするそうです。