東京急行電鉄 長津田車両工場の取材 2011年7月21日(木)
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本日の活動は、東京急行電鉄長津田所領工場を取材しました。長津田車両工場では、年間に約280両の電車の全般検査や重要部検査が行われています。最初に、長津田車両工場の方々より、東京急行電鉄の概要と長津田車両工場の役割について、ビデオなどを見ながら説明を受けました。
次に、車両工場を見学させていただきました。まず、工場入場線から見学しました。検査をする車両が工場に入る入り口です。埃を取り除く気吹きブースと冷房装置を撤去する車両クーラー脱着用テルハが設置してあります。ここで、パンタグラフも撤去します。
次に、車体場を見学しました。ちょうど、天井走行クレーンを用いて台車と車体の切り離し作業が行われていました。台車は、台車チームと電動機チームに運ばれます。車体は、検査台に乗せられ、車内の点検が行われます。私たちも点検中の車内を見学させていただきました。車内の清掃、手すりなど車内の金具類のネジやバリのチェック、ドアエンジンの点検などが行われていました。
次に、第1電機チームにて、シングルアーム式のパンタグラフを見学しました。アームは、6500kgの力で集電舟を架線に押し付けています。パンタグラフのすぐ横には、円筒形の避雷機が付いています。落雷の時に、電流を吸収する仕組みです。運転台も見学しました。実際にワンハンドル式のマスコンハンドルを握りました。ハンドルには、デットマンが備えられていて、運転士の体調に急な異常が起きた時、マスコンハンドルを握る手の力が弱まると、自動的に電車が停車します。運転台にはモニター画面が備わっていて、電車の状態が運転士のもとに情報として伝わってきます。
次にコンプレッサーの整備を見学しました。コンプレッサーは、8kgの圧縮空気を溜めて、ドアの開閉、ブレーキシューの作動を行います。台車の備え付けられた空気バネにも圧縮空気を送り、電車の高さを調整します。コンプレッサーがなければ、電車は走らないと説明されました。ドアは、2.3秒で開き、3.3秒で閉じます。ドアが閉じきる直前に、ドアを閉める力が一旦和らぐ様に調整されています。
台車班では、台車洗浄装置や自動車輪探傷装置を見学しました。車軸の傷を探し出す機械です。次に、車輪旋盤装置を見学しました。走行中にブレーキをかけると、車輪の踏面に傷が入り、乗り心地に影響します。こちらの装置を用いて、車輪を完璧な円形に旋盤します。長く使っている車輪は、新しい車輪に比べ、タイヤ部分が薄くなっています。フランジもカーブを通過するたびに磨り減るそうです。
最後に出場検査場を見学しました。ここには、輪重測定装置が備わっていて、台車についている4枚の車輪に車重が均等にかかっているのかを確認します。
車両工場を見学した後、再び最初にビデオを見た部屋に戻り、今日の見学について質問の時間をいただきました。部員たちは、活発に質問をし、長津田車両工場の方々より、東急電鉄の取り組みについて詳しく教わることが出来ました。
今日の取材は、東京急行電鉄の方々が親切丁寧に対応して下さったお陰で、有意義なものとなりました。部員たちは、たいへん喜びました。今日学んだことを、学園祭にて、しっかりと展示しようと感じました。