首都圏高速鉄道 つくばエクスプレスまつり2010   2010年11月3日(水)

秋葉原駅―(つくばエクスプレス)―守谷総合基地・見学―(関東鉄道シャトルバス)―水海道車両基地・見学



秋晴れの下、「つくばエクスプレスまつり2010」と「関東鉄道水海道車両基地公開イベント」を見学しました。秋葉原駅からつくばエクスプレスの直通電車で守谷総合基地へ行きました。



まず、車両基地で、展示車両や保守用車両の実演を見学しました。写真は、8頭式レール削正車のA車です。運転室・動力装置・検測装置からなります。



写真は、B車です。削正装置・集塵装置・運転室からなります。常に電車の車輪とレールの接触状態を良好に保つために、現状のレールを新品のレールに近い状態に削りなおす機械です。



写真は、総合検測車です。レール面の変位や電車線の高さ、変位等を測ることができます。レール面の変位には、軌間変位、通り変位、高低変位、水準変位、水準性変位の5つがあります。これらの変位を最高45km/hの速度で自動的に検測し、定期的に電車の乗り心地を管理します。



保守車両の実演も見学しました。






次に運転室見学会場へ行きました。



自動連結器の仕組みについて学びました。



次に、検車区でTX2000系の床下に装備された各装置を見学しました。高圧補助整流装置、主変圧器、主変換装置、列車無線アンテナ、TIS中央装置、列車無線装置、元空気溜め圧力スイッチ、ATC受電器、ATO受信装置、戸閉制御切換装置やSIV装置など、各装置の働きについて解説してありました。



ウォッシャー液タンク 走行中に前面のガラスに付着した塵や埃を洗い落とすために使うウォッシャー液の入れ物です。



写真の真ん中に写っている箱状のもは、ATC受信装置です。レールに流れる速度制限信号(デジタルATC信号)を受信するものです。



写真の左側がATO送受信装置です。ATO車上子にて受信した信号をATC/ATO装置、TIS装置へ送るものです。右側がATC/ATO装置です。ATC(自動列車制御/細かい速度制限)・ATO(自動列車運転)の制御をする装置です。



戸閉制御切換装置です。ホームドア、車両ドアの開閉に関する情報を受信する装置です。



高圧補助整流装置です。交流区間でもSIV装置が使えるように主変圧器から交流1444Vをもらい、直流1250Vに変換してSIVに送る装置です。



主変圧器 交流区間において架線電圧の交流20000Vを交流1000Vに変圧する装置です。



配電箱です。客室スペースの拡大や床下機器の集約化・車体配線の合理化を行うために接触器やアーススイッチなどを同一箱内に収めたものです。



主変換装置(C/I) モーターを動かすために必要な電気を変換する装置で、変換を制御する制御回路も一緒に搭載されています。



台車には、軸梁式ボルスタレス空気バネ台車を使用しています。モーター車はKW167型、モーターのないトレーラー車はKW168型です。



台車のすぐ隣に備え付けられたコンセント 交流100V電源供給用のコンセント(車両故障時や測定機器を使うときに使用する)です。



SIV装置です。交流1500Vを、三相交流440V(室内蛍光灯・冷暖房装置・コンプレッサーなど)、交流100V(車内のマップ式案内表示器など)に変換し各回路に供給する装置です。



列車無線アンテナ 送信、受信を共用した広帯域アンテナでダイバーシティ受信(無線通信を安定化させた方法)を行います。



TIS(車両制御情報管理装置)です。各装置に指令を出す装置で、故障・運行情報など列車の全ての情報が入っています。



MRPS(元空気溜め圧力スイッチ) 車両分離などの故障で元空気タンクの圧力が500kPa以下になった場合に作用して、非常ブレーキをかけて事故を防止するものです。



写真の左側に写っている箱は、低圧連結ツナギです。各種低圧電気の電線を隣の車両に渡すための配電箱です。 



守谷総合基地には、つくばエクスプレスをはじめ東武鉄道や西武鉄道など関東一円の鉄道会社が出店し、それぞれの鉄道グッツを販売していました。大勢の鉄道ファンが詰め掛けていました。



つくばエクスプレスまつりを見学した後、私たちは関東鉄道の送迎バスに乗り、関東鉄道水海道基地へ行きました。