近畿日本鉄道 高安検車区     2010年8月19日(木)

東横イン大阪なんば…(20分)…近鉄難波駅―(近畿日本鉄道)―鶴橋駅―(近畿日本鉄道)―高安駅・高安検車区・取材



 夏期合宿2日目の午前中は、近畿日本鉄道の高安検車区を取材しました。検車区では、自動車量洗浄装置で洗浄される電車に乗せていただき、車両の洗浄を電車の中から見学しました。その後、車輪旋盤装置や検車区ピット、トラバーサー、団体専用車のおおぞらU、22600系ACEカーなど近鉄最新鋭の特急車の運転室や車内設備を見学させていただきました。次に南車庫に案内していただき、各通勤車をはじめ、23000系伊勢志摩ライナーや22000系特急車を撮影しました。最後に団体専用車20000系「楽」を見学させて下さいと頼みました。検車区の方が、「車庫に入っている電車の車内は暑いから」とわざわざ冷房を入れて車内を案内してくださりました。写真は、団体専用車「楽」です。二階建て車両で、運転席後部の座席から電車の前面が見渡せるようになっています。今回の取材では、高安検車区の方々がたいへん親切に案内してくださり、部員たちが検車区の役割と近鉄電車について詳しく学ぶことが出来ました。



高安駅では、4両編成の準急上本町行きに4両を増結して8両編成にしたり、普通電車が特急電車を通過待ちしたり、高安とまりの電車が車両基地に入線したりと、あわただしく電車が行き来していました。





高安検車区は、高安駅の南隣に隣接してありました。まず最初に、会議室にて高安検車区の概要について説明を受けました。その後、北車庫を見学しました。



北車庫では、最初に自動列車洗浄装置による車体の洗浄を体験しました。



こちらの車両は、車内が通常はクロスシート、ラッシュ時にはロングシートに転換できる座席です。



運転室にはモニターが装備されています。



電車を少しずつ動かしながら、自動列車洗浄装置で車体を洗浄していきます。



近鉄特急最新鋭の22600系ACEカーです。



運転室のすぐ近くには、ガラス張りの奇麗な喫煙室が備わっていました。ほか車内は全面禁煙です。



ACEカーの車内です。



各座席には、コンセントが設置してあって、乗客が自分のパソコンなどをみながら電車に乗れるようになっています。全部の座席でパソコンを開いても、対応できる電力が準備されています。



運転室も見学しました。





ACEカーを見学した後、車輪旋盤装置を見学しました。



フラット検出器を利用して、走る電車の走行音から車輪の傷を確認します。



傷が入っている車輪は、電車ごとこちらの自動車輪旋盤装置へ持ってきて、車輪の傷を削り落とします。



車輪を回転させながら、完璧な円形に研磨します。



検車区を見学しました。



電車の各床下機器とその役割について学びました。



近鉄の特急車であるニューエースカーやアーバンライナーは、世界で最初にVVVFインバーターを導入した電車だそうです。



先頭車両の床下には、ATCの車上子が備え付けられていました。



車両を真横に移動させるトラバーサーです。




北車庫を見学した後、南車庫を見学しました。南車庫は、後から増設した車両基地です。



団体専用車のおおぞらUや楽(らく)がとまっていました。



22600系伊勢志摩ライナーや22000系、近鉄初のINV車である1400系です。



おおぞらUと楽の団体使用料金は、同じだそうです。楽に乗った方が、お客様としては得をした気分になるようです。



楽は、2階建て電車です。他の車両に比べてメンテナンスに手間がかかるそうです。



楽の車内も見学させていただくことになりました。「夏の車庫に止まっている電車の中は、とても暑いから」と検車区の型が、わざわざ冷房を付けてくださりました。



楽の運転室です。



先頭車の座席が階段状になっていて、前面の展望が眺められるようになっています。



展望席から、運転室越しに電車の前面が眺められます。



運転室も良く見えます。



天井にも窓が付いています。



楽の車内にある2階席と1階席に行き来する階段です。



1階席は、テーブルを囲むソファーの様になっています。



1階席は、色違いのコーナーが1つずつあります。



2階席の座席です。



電車の連結部は、2階席が幌でつながっています。



2階席の座席です。



楽の前で記念写真を撮影しました。



おおぞらUの前でも記念写真を撮影しました。



 高安検車区では、近鉄車両301両(大阪線301両、伊賀線12両)を検査しています。近鉄の特急車であるニューエースカーやアーバンライナーは、世界で最初にVVVFインバーターを導入した電車です。近鉄の車両は、ラッシュ時はクロスシート、一般時はボックスシートに変えることが可能です。高安検車区には、研修場が隣接しています。各車両は、3日に1度、洗車されます。新型の特急車両には、コンセント・フットレス・鉄道初のウォシュレットトイレなどが付いています。高安検車区の管轄区域は、大阪線上本町駅−西青山駅間、信貴線河内山本駅―信貴山口駅間、伊賀鉄道伊賀神戸駅―伊賀上野駅間です。管轄車庫は、高安、五位堂、名張、青山町、上野市車庫です。高安検車区で行われる作業は、10日を超えない走行期間ごとに主要部分について外部より検査する列車検査、3ヶ月を超えない走行期間ごとに車両の状態ごとに状態および機能について在姿状態で検査する状態・機能検査(かつての月検査)、車両清掃、車両転削です。特急車・普通車、共に検査内容はあまり変りません。車両清掃業務は、協力会社に委託していますが、清掃予算により清掃作業企画を立案し、作業指示および車両清掃整備作業仕様書通り清掃が実施されているか監督指導をしています。(鉄研部 中3B ディーゼル)