南海電気鉄道 住ノ江検車区 2010年8月18日(水)
天王寺駅―(大阪環状線) ―新今宮駅―(南海電気鉄道)―住ノ江駅・住ノ江検車区・取材
午後の最初は南海電鉄住ノ江検車区を見学させていただきました。南海電鉄は大きく分けて、南海線と高野線に分かれています。住ノ江検車区では、南海線を走る車両の列車検査、月検査を行なっています。(中3Bモッティー)
今回は、10000系サザンと50000系ラピートを見学することができました。住ノ江検車区は珍しく高架の車庫なので、小さいスペースにぎっしりと車両が留めてありました。重要部検査、全般検査は高野線の千代田工場で行なっています。ラピートの運転席はかなり広かったです。(中3Bモッティー)
南海電気鉄道住之江検車区は、1921年に電車庫として地上に開設しました。その後、70、90年代にかけて高架化され、現在に至っています。(高2B サイトー)
住之江検車区の番線は、営業用のホームも入れると22線あり、386両の車両が所属しています。敷地面積は33,913,3u、検査場の建物の面積は3,692,560uで、意外と大きく感じられました。今回の取材では、南海特急のサザン(10000系)に乗車したまま車両の清掃を体験しました。シャンプーまで付けてやるくらい本格的だったので、迫力があり、印象に残っています。今後、忘れることのないものになりました。(高2B サイトー)
住ノ江検車区の車両収容能力は、150両です。南海線所属車両は、386両です。10日に1回の列車検査、3ヶ月に1回の状態機能検査を行っています。
南海電気鉄道は、1895(明治28)年に設立し、1903(明治36)年に難波駅―和歌山市駅間を開通させました。住ノ江検車区は、1921(大正10)年に地上車庫として発足しました。1965年には、南紀直通のディーゼル車を検査するための検車施設が開設されました。1977年には、高架工事が進められました。
住ノ江検車区では、サザンやラピートなどの特急車両をはじめ、南海本線の車両の列車検車、状態機能検査や車両の洗浄を行っています。
住ノ江検車区の自動車両洗浄装置です。
車体に洗剤を吹き付ける装置です。
純水とブラシで車体を洗浄する装置です。
私たちは、10000系特急車「サザン」に乗って、車体の洗浄を体験しました。
南海電気鉄道の10000系特急車「サザン」は、7000系または7100系普通車4両と連結され、8両編成で南海なんば駅―和歌山市駅間を走ります。
私たちは、車内から自動列車洗浄装置による車体の清掃作業を見学しました。
電車が自動列車洗浄装置の中をゆっくり動きながら、最初に車体に洗剤がかけられました。
次に大きなブラシを用いて純水で、車体が奇麗に磨かれました。
10000系特急車「サザン」の車内です。
10000系「サザン」の運転室です。
10000系の車内や運転室を見学した後、検車ピットを見学しました。
私たちは、電車の床下機器の役割について学びました。
9000系は、MMC制御器を搭載しています。たいへん故障が少ないそうです。
断流器です。
私たちは、車両基地も見学しました。
車両基地にあった7000系と2000系電車です。
関西空港乗入れ用特急車50000系「ラピート」です。1両約2億円で製造され、最高設計速度は120kmです。
ラピートの運転室です。運転室は、普通車に比べかなり広かったです。
ラピートの車内です。荷物棚がシートピッチごとに分割した八ットラックになっています。楕円の側窓は、シートピッチに合わせた配置になっています。内装が飛行機の感じが似ています。
連結部には、大きな荷物棚が備え付けられています。
3列シートからなるスーパーシート車。
床下に装備された制御装置です。
パンタグラグの終電舟です。
ドアの開閉を行う装置です。
制御装置です。
ブレーキパットは試験的な物も含め5種類を使っている。
床下機器からほこりを取り除く集塵器です。
自動列車制御装置の地上子です。
南海電気鉄道住ノ江検車区の取材では、検車区の方が住ノ江駅まで迎えに来て下さりました。検車区の施設と役割について詳しく案内して下さり、南海の特急車両、サザンやラピートの運転室や各装置も見学させて下さりました。
部員たちは、会議室で今回の取材での質問をする時間に、「今日は暑いから」とジュースをいただきました。最後にこの後、阪堺電気軌道の我孫子道車両基地へ行くことを伝えると、「我孫子道車両基地までは、歩いて20分はかかるよ」と、私たちを我孫子道車両基地まで送って下さりました。たいへん親切にしていただき、誠にありがたく感じました。