小湊鉄道 五井車両基地   2009年10月6日(日)

上総中野駅―(小湊鉄道)―五井駅・車両基地取材―(外房線)―蘇我駅―(総武本線)―錦糸町駅・解散





小湊鉄道は、国鉄のキハ20形をモデルとしたキハ200形が走っています。キハ200形はロングシートだったので残念です。この線ものどかな雰囲気だったので、けっこう気に入りました。五井駅の車両基地も大きく、いかにも車両基地という感でした。そこには、蒸気機関車が3両保存してありました。奇麗な保存状態でした。気動車は、14両走っているそうです。車体の外装は、国鉄色になっていて、奇麗に清掃されていました。五井駅の基地には、キハ5800形という電車を気動車に改造した車両もあり、ビックリしました。(鉄道研究部 副部長 中1B モッティー)

 


 五井車両基地に静態保存されているアメリカ合衆国BALDWIN社製の蒸気機関車です。日本で最も最小に導入された自動連結器です。1980年に千葉県有形文化財に指定されました。写真の手前に写っている2号機は、新京成電鉄の建設の時にも使用されました。

 


 イギリス製の蒸気機関車です。国鉄より払い下げられたものです。かつて上総中野駅と五井駅間を2時間かけて走っていました。現在、五井駅と土崎駅に蒸気機関車のための給水塔の跡が残っています。蒸気機関車が走っていた頃、五井駅より千葉駅まで乗り入れも行っていました。小湊鉄道開業50周年の時、これらの蒸気機関車が運行できるか検査しましたが、相当の費用がかかることが分かりました。

 


 現在小湊鉄道には、キハ200形が14両所属しています。キハ200型は、国鉄のキハ20系を参考に製造されました。

 


 外装は、京成グループということで、かつての京成電鉄と同じファイヤーオレンジとモアアイボリーです。

 


 軽油ディーゼル400ℓのタンクです。燃費は、リッター4~5km、冷暖房をつけるとリッター3kmぐらいです。

 


 写真は、エアコンプレッサーです。ドアの開閉やブレーキに必要な圧縮空気を送り出します。

 


 キハ200形のバッテリーです。2V12個つながっています。
 


 キハ200形のディーゼルエンジンDMH17です。Hは気筒、17は17ℓを示します。180馬力です。ディーゼル車の動力装置です。冷暖房やブレーキなどの動力もまかなっています。

 


 ラジエターとエアタンクです。ラジエターは、ディーゼル機関を冷却した水の温度を下げる装置です。気動車の部品があまり製造されなくなってきています。休車になっている209号車の部品が、ほとんど他の車両に転用されました。

 


 車体支持装置は、揺れ枕方式です。車輪の交換は、小田急電鉄の車両工場で行われています。

 


 写真の中央に写っている平たい板は、ATS車上子です。

 


 写真の中央に写っている2本の管は、ジャンパ線です。2両を連結した時、それら2両の間をジャンパ線で結び、ブレーキの作用を統一させます。ジャンパ線の右側に写っている赤いライトは、テールライトです。

 


 ホームの高さが690cmと低いので、扉のステップの足元に見通しが良くなる様に窓が付けられています。現在、ホームの高さを960cmにかさ上げする改良工事をしています。

 


 5800形です。電車を気動車に改良したものです。

 


 現在、鉄道会社がワンマン運転を導入する場合、設備投資の4割が自己負担となります。小湊鉄道としては、今のところツーマン運転の方が経費が安く済むとのことです。

 


 小湊鉄道は、古い気動車が走っていてとても歴史のあるある路線でした。ホームや車庫が昔のまま残っていて、肌で歴史を感じました。小湊鉄道のキハ200形が、これからもずっと残ってほしいと思います。(鉄研部員 中2C ユーキ)