東京地下鉄有楽町線 新木場検車区 2009年7月28日(火)
今回、東京メトロ和光検車区新木場分室を取材し、10000系の車両の見学と他の車両の写真撮影を行いました。新木場車両基地は、新木場駅から歩いて20分程度の所にあり、非常に大きな車両基地でした。僕は、東京メトロの車両基地を見学するのが初めてだったので、すごく大きな期待感を持っていました。車両基地を訪ねてすぐに、記念品をいただき、ビデオを鑑賞しました。そのビデオの内容が、とても貴重なものでしたので、たいへん嬉しく感じました。その後に行われた10000系車両の見学では、運転室の見学、ドアの開閉、車内放送や警笛の体験、VVVFインバータやATOの仕組みなど、たいへん貴重な見学をさせていただきました。新木場分室の皆様、今日の鉄道研究部の見学にご協力いただき、誠にありがとうございました。これから先、また見学へ訪れる時は、よろしくお願いいたします。(鉄研高校部長 高1B サイトー)
明大前駅―(京王電鉄)―新線
新木場車庫は、東京メトロ有楽町線、副都心線の車両の列車検査と留置を行っています。とても広い車庫だったのでびっくりしました。海に近いので、眺めもけっこう良かったです。検車区にて10000系を見学しました。10000系には、ATC(Automatic Train Control 自動列車制御装置)・ATO(Automatic Train Operation device 自動列車運転装置)・ATS(Automatic Train Stop device 自動列車停止装置)が付いています。そのために床下にも色んな存置がついています。VVVFインバータ制御装置がついていました。(鉄研副部長 中2B モッティー)
写真は、ATC・ATS装置です。東京メトロ・西武有楽町線内での車内信号によるCS−ATC、西武線・東武線内でのATSに対応した装置です。先頭車両の運転室の床下にはATC・ATSの車上子、乗務員室の扉の傍に東武ATS非常運転スイッチ・ATC非常運転スイッチ・西武開放ATS開放スイッチがありました。
運転台も綺麗でした。運転室も広かったです。ドアのスイッチも回すタイプになっていました。床下機器は、ATS・ATCの車上子、VVVFインバータ、元だめ、コンプレッサーなどが付いています。パンタグラフは、シングルアーム式を採用しています。VVVFインバータは、パンタグラフから得た直流電気を変換して、交流モーターを回転させます。モーターの小型化と省エネルギー化に役立っています。今日はいろいろな所を、見学させていただきありがとうございました。(鉄研副部長 中2B モッティー)
※写真は、VVVF(Variable Voltage,Variable Frequency可変電圧・可変周波数)インバータ制御機です。回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキの採用により、停止まで電気ブレーキが作用する機能をもちました。
東京メトロ和光検車区新木場分室に行き、第一印象はとても検車区の人が優しく、丁寧だったということです。台車の下や、ドアの開閉、警笛を鳴らすなどいろいろさせてもらいました。普段こんな経験はないので、とても嬉しく思いました。特に運転室は、思っていたよりも広く、運転台はワンハンドルで、ATO運転対応なので、上部には駅それぞれのモニター画面が4つ付いていました。ドアの開閉も1人で出来るようになっていて、興味深いものでした。車両をコントロールする画面は、タッチパネルでとても分かりやすいものでした。(鉄研中学部長 中2A イージマコーキ)
前面貫通扉は、救援車(同じ形式の車両)と連結して、乗客の行き来ができる用になっています。この様な利点がある新型10000系は、丸みを帯びていて、とても上品な感じの車両でした。今日は電車に電気が入っていると聞き、扉の開閉をやらせていただいたことに、とても感謝しています。東京メトロ和光検車区新木場分室の皆さん、ありがとうございました。
(鉄研中学部長 中2A イージマコーキ)
写真は、乗務員室です。運転台はT形ワンハンドルマスコンを利用し、相互直通運転を考慮した機器配置になっています。10000系では中央間通路を採用しているため、従来のオフセット貫通構造よりもスペースが制約されることから、乗務員の居住性、機器の操作性、車内信号の視認性、前方視野などを考慮しながら、機器類を集約的に配置し、まとまりのある構成になっています。(東京メトロ 10000系車両案内書より)
ドアは、電車の速度が落ちないと開かない仕組みになっています。ドアの開閉をするドアエンジンは、ドアの上部や戸袋の中に備え付けられています。コンプレッサーから送られてくる圧縮空気により作動します。運転室にドアの開閉スイッチがあります。誤作動を防ぐために、1回回さないとスイッチが押せない様になっています。ドアの近くに備え付けられているドアコックでも、ドアを開けることができます。地下の場合、非常時には、運転室にある貫通扉から電車の外に避難することになります。(鉄研部員 中2B TA1610 日産ディーゼル)
※写真は、ドアの上部に備え付けられている扉開閉装置です。単気筒複動式戸閉機というタイプです。
今回の取材は、東京メトロ和光検車区新木場分室で、10000系の運転室やドアの内部、CS−ATCなどを見学しました。それから、ドアの開閉や警笛を鳴らすなどの体験をされていただきました。運転台の足元に、警笛を鳴らすペダルがあります。弱く踏むと電子笛、強く踏むと空気笛が鳴ります。(鉄研部員 中1B ニキ)
※CS−ATC:Cab Signal-Automatic Train Control ATCシステムの一つで、運転台に制限速度が表示されるものです。新幹線では線路脇に信号機があっても、電車のスピードが速すぎて確認できないと考えられ開発されました。地下鉄でもトンネル内のカーブや坂では信号が確認できないという理由で導入されました。