東京モノレール 昭和島基地   2009年7月24日(金)

今回は、東京モノレール昭和島基地を見学しました。タイヤ交換や1000系車内、留置線を見学しました。袴座式モノレールの車両基地の見学は初めてです。モノレールのメカニズムについて知りました。東京モノレール自体あまり乗ったことがありませんでした。電車に、普通、区間快速、空港快速があるのがすごいです。今までのモノレールのイメージではありません。しかも、かなりの高速運転です。面白いです。東京モノレールに乗るのは、2度目です。以前に乗った時とは、ずいぶん代わりました。また乗ってみたいです。見学もしたいです。

 東京モノレールは、1964年に浜松町駅−旧羽田駅間で開業しました。東京オリンピックに合わせて開業したため、安く早く建設するために袴座式を採用しました。また、用地買収が不要な海上を通ることや乗車定員を多く確保できることも袴座式を採用した大きな理由だそうです。(鉄研部員 中2C 快速登戸)

東京モノレール昭和島基地は、東京都大田区にある総面積53741uの基地で、車両区と検査区からなります。車庫線が13本あります。現在、東京モノレールには、1000系16編成96両、2000系が4編成24両が運用されています。検車区では、8年に1度の全般検査、4年に1度の重要部検査、3ヶ月に1度の月検査、1ヶ月に1度の全周検査などの車両保守が行われています。全般検査は、入場、車体の吊り上げ、台車抜き、部品の取り外し、各点検、部品の取り付け、台車の取り付け、テスト走行、出庫の順に行われます。(鉄研部員 中2B TA1610 日産ディーゼル)

袴座式モノレールの架線は、橋げたの両側に付いています。写真は、左側の橋げたの架線が+(山側の架線)、右側の橋げたの架線が−(海側の架線)の電極です。750ボルトの直流電流が流れているため、感電の恐れのある山側の架線には、感電を防御するためのカサが備え付けられています。電車に付いている集電装置(パンタグラフ)は、下側からバネの力を用いて接触する方式です。

モノレールの走行輪タイヤは、約1年半(25kmの走行)で交換されます。タイヤ自体はあまり磨耗しませんが、タイヤの中にある軸が破損している場合もあるので、必ず目安を守って取り替えています。案内輪タイヤがパンクした時には、その内側にある補助輪で走行が可能です。(鉄研部員 中2C カワマタユーキ)


※ 写真は、タイヤ交換所です。写真の奥に、車両を乗せたまま台車を下げ降ろして、台車と車体を分離する沈下ゲタという装置があります。縦に立っているタイヤが走行輪タイヤです。モノレールの桁に縦に乗り、電車を走らせます。横に寝ているタイヤが案内輪タイヤです。桁の側面に接します。

今回、東京モノレール昭和島基地で見学させていただいたことは、モノレールの台車、各装置、運転室などです。また、電車の運転装置については、すごく複雑なことを分かりやすく解説してくれたので、詳しく理解できました。東京モノレール昭和島基地のみなさん、今回の僕たち鉄道研究部の取材にご協力いただき、ありがとうございました。(鉄研高校部長 高1B サイト−)


※ 写真は、走行輪タイヤ・案内輪タイヤ・安定輪タイヤを外した状態のモノレールの台車です。右側についている丸い輪は、ディスクブレーキです。台車の下に付いている赤い装置は、集電装置(電車でいうパンタグラフ)です。パンタグラフは、バネの力を用いて下側から電車線に接触する方式です。

東京モノレール1000形は、直流モーター、カム軸抵抗制御を採用しています。2000形は、交流モーター、VVVF(Variable Voltage,Variable Frequency可変電圧・可変周波数)制御を採用しています。VVVF制御器は、電磁誘導になっていて、小型化されています。今まで交流モーターの制御は難しいとされていましたが、VVVF制御器により、交流モーターの制御が容易にできるようになりました。交流モーターの導入により、モーターの小型化とメンテナンスの簡素化が進みました。(鉄研高校部長 高1B サイト−)

昭和島整備工場と台車交換所と1000系車内を見学しました。袴座式モノレールの仕組みが良く分かりました。けっこう広い敷地でした。モノレールの集電装置は、地下鉄銀座線の様な方式になっています。1000系も2000系もワンハンドル方式で、1000系はカム軸による抵抗制御を採用し、2000形はVVVFインバータを採用しています。袴座式は、建設費が安く、工期が短くできるために採用されたそうです。

 1000系は、右手式ワンハンドル方式を採用しています。速度計と圧力計が付いていて、自動放送設備とホームドア設備がついていました。前照灯の強さを変えられるペダルと砂まき用のペダルと警笛が設けられています。

今日はとても丁寧に説明していただき、たいへんありがとうございました。(鉄研副部長 中2B モッティー)