湘南モノレール 湘南深沢基地      2009年7月21日(火)

 今日は、湘南モノレールを見学しました。500系は、ツーハンドルです。ツーハンドルとは、マスコンハンドルとブレーキハンドルに分かれているものです。運転室は意外に広く、冷房も入っているため快適に運転ができそうです。運転台には、電流計、速度計、圧力計などの計器類のメーター、故障を示すパネルなどが配置され、分かりやすい装備になっていました。5000形は、ワンハンドルになっています。ワンハンドルは、JRの新型車両のようにマスコンハンドルとブレーキハンドルが一体にタイプです。湘南モノレールは、1970年代に作られたので、ATSという一般的な保安装置を備えています。ATCの車内信号などがついていないのが特徴です。同じ懸垂式モノレールの千葉都市モノレールは、ATCを採用しています。湘南モノレールを見学して、懸垂式モノレールの仕組みや特徴が良く分かりました。5000形は、平成29年に増備が終了します。そうすると主力の500形が廃車になってしまうそうなので、今のうちに乗っておいた方が良さそうです。今回の見学では、とても丁寧に説明していただいたので、良く理解できました。湘南モノレールの方々、貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。(鉄研副部長 中2B モッティー)


 湘南もレールの台車は、懸垂式のため車体の屋根についています。台車には走行タイヤと案内タイヤがついています。案内タイヤは1年半、走行タイヤは2年半ほどで交換されます。走行タイヤは、2年半で約23万kmを走ります。台車には、集電装置が備え付けられています。両端に−のパンタグラフ、真上に+のパンタグラフがあります。

 生まれて初めてモノレールを見学できたので、すごく充実した見学となりました。また、懸垂式の利点などもたくさん分かったので良かったです。また是非見学させて下さい。(鉄研部員 高1B サイトー)

写真は、軌道を点検する点検車です。終電から初電までの間、軌道の電気を切って軌道内の検査を行います。昼間のうちにバッテリーに充電をして、夜中に自走します。

明大前駅―(井の頭線)―渋谷駅―(湘南新宿ライン)―大船駅―(湘南モノレール)―湘南深沢駅…湘南深沢基地・取材…湘南深沢駅―(湘南モノレール)―大船駅―(湘南新宿ライン)―横浜駅・渋谷駅・流れ解散

写真は、5000系車両です。300型、400型、500型までの車両は主電動機が直流モーターでしたが、5000系は主電動機が交流モーター、制御器にはVVVFインバータが採用されました。10月には5000系3次車が導入されます。500型まではアルミニウム合金製の車体の側面に赤色の帯が施されていました。5000系の場合、1次車には赤、2次車には青、3次車の側面には緑色の帯が施されています。2017年までに7編成が導入され、それぞれに異なる色の帯が施されます。車体番号を一目で見分けるためです。5000系と4桁の車両番号にしたのは、今後運転者記録装置を付けるなどの改良工事の予定があり、その時に車体番号を変更する必要があり、それに備えてあらかじめ4桁の車体番号を付けておいた方が便利だからです。500型までは側面の扉の幅が1000mmでしたが、5000系から1200mmとなりました。車内は、クロスシートのみとなりました。車両の端下には、振れ止め車輪が付いています。各駅に鉄板の受けが付いていて、ホームに入る時に車体が安定します。

 湘南モノレールは、1970年に開通した懸垂式モノレールです。フランスのサフェージュ社が開発した技術を採用した方式のモノレールです。鎌倉に試験線を作り、懸垂式モノレールのデモンストレーションを行ったものが、営業線となりました。沿線が、バスしかない不便なところだったのです。現在全長6.6kmの路線で、8駅で営業しています。1日利用客は、約3万人です。最初は、海を渡り江ノ島まで乗り入れる計画もありました。江ノ島駅の構造は、江ノ島への延長を見据えてのものです。他社線との関係や資金の問題で、江ノ島へは乗り入れませんでした。江ノ島電鉄に比べ、利用客の数が少なく、料金がやや高めです。それは、整備費にお金がかかるからです。しかし、最高時速75km/hなので、江ノ島まで早く行くことができます。(鉄研部員 中2B 東急バス博士)

 湘南モノレールは、懸垂式モノレールなので、電車の屋根に台車と車輪がついています。台車には、縦にまわる大きな走行タイヤと横にまわる小さな案内タイヤがついています。走行タイヤは、チューブレス構造です。タイヤは、8年周期で新品と交換されます。軌道の中には、3本の架線が引かれています。台車に備え付けられたパンタグラフが、それぞれの架線に接触します。台車の上面にある架線から+電気をとりいれ、台車の側面にある2本の架線に−電気を戻していく方式です。懸垂式モノレールは、軌道と架線が箱に包まれている構造なので、雨や雪に強く、故障が少ないです。江ノ島駅と湘南深沢駅に風向風速計があります。風速20mで徐行運転、風速25m以上で運転を見合わせます。西鎌倉駅−江ノ島駅間では、年に何回か運転を見合わせたことがあります。その時には、大船駅−湘南深沢駅間で折返し運転を行います。湘南モノレールは懸垂式なので、台車の仕組みを上から見学することは、なかなかできないことです。今日は、わざわざ見学させていただき、ありがとうございました。(鉄研部員 中2C 快速登戸)