東武鉄道日光線 南栗橋車両工場   2008年5月28日(水)

 日本学園…明大前駅―(京王電鉄・都営新宿線)―住吉駅―(東京メトロ半蔵門線・東武伊勢崎線)―東武動物公園駅―(東武日光線)―南栗橋駅…南栗橋車両工場・取材

 


 中間試験最終日の午後を利用して、東武鉄道南栗橋車両工場を取材しました。南栗橋車両工場は、西新井工場と杉戸工場が移転・統合して2004年に発足しました。総面積217682.4u、東武鉄道本線系統の全車両と東上線の一部の車両2000両の全般検査や重要部検査を担当しています。

 


電源を切った電車を誘導するアントです。10両編成の電車を誘導する馬力があります。

 


 点検整備を行う車両が最初に入線する入場線です。1両ごとに分割し、床下機器をブラッシング洗浄します。南栗橋車両工場では、年間450460両の車両を整備点検します。

 


 天井には電車の屋根にあるパンタグラフや冷房器を搬送する自動搬送装置が設置されています。

 


 車体気吹装置です。車両自動搬送装置で車両を通過させながら、秒速70mの風が床下機器についたほこり除去します。

 


 台車と車体を分離する45tクレーンです。台車は、自動搬送装置にて台車作業場へ自動搬送されます。車体は、クレーンによって車体作業場へ無線操縦により車体架台へ移動されます。

 


 車体作業場です。写真の手前にみえる青い台(車体架台)に車体を乗せ、車体の整備点検を行います。車体架台は、必要に応じて帰られます。最大10両を配置できます。

 


 セントラルクリーナー(各機内の清掃用集塵機)です。写真の中央に写っている柱に左側についているダクトのふたを開けると、すごい勢いの吸引がされます。

 


 台車洗浄装置です。電車から分離された台車を洗浄してから、台車分解・組立装置に搬送されます。

 


 台車分解・組立装置です。台車を固定し、横から強い圧力をかけ、台車から輪軸を分離します。台車枠は検修後、台車枠亀裂やブレーキ装置の検査と修繕を行います。




 自動搬送装置に乗せられた主電動機です。電車も線路の下に設置された自動搬送装置で工場内を移動します。

 
 


 車輪や電車の部品は、全て立体格納庫に収容されています。
 


 電車の各部品は、資材事務所によりコンピュータで管理され、必要な車輪や部品の番号を打ち込めば、格納庫から運び出されます。

 


 3万点の部品が9998箱に整理され、7階立てのビルディングに匹敵する高さの立体格納庫に保管されています。

 


 電車の天井についていたクーラーとそれらを搬送する自動搬送装置(モノレールクレーン)です。この装置を使って、クーラーやパンタグラフは、入場線から電気・空制作業所を経由して総合検査線へ運ばれます。

 


 車体塗装作業所です。塗装と乾燥を繰り返します。工場での整備点検は、ステンレス車は5日、塗装車は6日かかります。

 


 検査線です。検修が終わった車両の最終検査を行っています。総合検査として全ての機器の機能を確認し、出場に備えます。

 


今日は、東武鉄道の皆様のご協力のおかげで、電車の整備点検の手順を詳しく学ぶことが出来ました。

 南栗橋車両工場…南栗橋駅―(東武鉄道)―押上駅―(東京メトロ半蔵門線)―住吉駅・流れ解散