新京成電鉄くぬぎ山車両基地    2007年10月2日(火)

北千住駅―(常磐線)―松戸駅―(新京成電鉄)―くぬぎ山駅…くぬぎ山車両基地・取材

 


 今年も無事に学園祭を乗り切りました。今年の学園祭の代休は、新京成電鉄くぬぎ山車両基地を取材しました。最初に検車区を見学しました。

 


くぬぎ山車両基地は、総面積2536.98u、従業員34名、所属車両196両です。かつては198両が所属していましたが、8両編成を6両編成にした時、2両を解体しました。暖房装置の一部にアスベストが使用されていたので、くぬぎ山車両基地で解体したとのことです。




写真は、月検査中の8800型です。京成電鉄千葉線に乗り入れるために、8両編成から6両編成にされ、片面には白帯が施されていました。




 検車区では、8800型の床下機器、VVVFインバータ装置、断流器、断電器、受給電箱、誘導無線装置、気圧スイッチ、クーラーの室外機、パンタグラフなどの各機器を見学しながらそれぞれの役割について学びました。写真は、バッテリーに補助電源を充電しているところです。9時30分から14時30分まで充電します。補助電源は、パンタグラフの作動などに使用されます。


 


VVVFインバータ装置

 


継電器

 


断流器

 


接地スイッチ

 


受給電箱

 


誘導無線装置




作用装置

 


 床下機器を見学した後、電車の屋根に設置してある各装置を見学しました。

 






 無線アンテナ

 


 集電装置。架線から電流を受けるのですが、金具全体が電流を帯び、電車の各装置に電流を流します。

 


 避雷器




 クーラーの室外機

 
 


 車両工場では、車体と台車を切り離し、各装置の細部にわたって検査と整備が行われていました。

 


 台車も一旦分解し、台車枠、車軸や車輪の検査が行われていました。

 


 消耗品は、新しい部品と交換されます。

 


 電車の各装置や車両工場を見学した後、自動洗車装置によるN800型の洗車を見学しました。




 電車の前面の洗車できる設備になっていました。




 車両基地で、運転室を見学しました。


 


京成電鉄千葉線への乗入れのために急行灯と京成電鉄に周波数が合わせられたIR無線が備え付けられていました。

 


 運転台の横には、新京成電鉄と京成電鉄のATC装置の切り替えスイッチが設置されていました。




 車両基地では、800型の運転室も見学しました。かつて北総開発鉄道に乗入れていた時、120km運転をすると、エンジンがオーバーヒートを起こすこともあったそうです。


 




 車両工場では、車輪旋盤装置や塗装工場を見学しました。


 


 この装置の上に電車を乗せ、傷の付いた車輪を回転させながら完璧な円形に削り、傷を落とす装置です。

 




 車輪の傷については、車両基地に備え付けられた車輪フラット検出装置で、営業線を走る電車の車輪の音からも監視しています。

 


 今後、ステンレス車両のみになった場合、ステンレス車のカラーがラッピンッグで施されているので、塗装所は使わなくなるとのことでした。
 


 今日の取材は、たいへん貴重な体験となりました。詳しく親切にくぬぎ山車両工場を案内して下さった工場の方々にあつく感謝いたします。




 くぬぎ山車両工場を取材した後、上本郷駅にある新京成鉄道模型館に立ち寄り、鉄道模型で遊んだり、新京成電鉄の資料を見学しました。