桃花台新交通システム 2006年8月18日(金)

ホテルエコノ栄…栄駅―(名古屋市交通局)―上飯田―(名鉄)―小牧駅―(桃花台新交通)―桃花台東駅・車両基地・取材

 


 本日の取材では、午前中に桃花台新交通システムを見学しました。桃花台新交通システムは、1991年に開通した小牧と桃花台ニュータウンを結ぶ7.4kmの路線です。名鉄小牧線の小牧駅で桃花台新交通システム(ピーチライナー)に乗り、桃花台ニュータウンへ向かいました。桃花台ニュータウンは丘陵地帯にあり、車窓から名古屋の高層ビル群も良く見え、とても良い景色でした。

 


 終点の桃花台東駅には車両基地と司令室がありました。司令室では、常に路線と駅をモニターで安全確認をしていました。今日は、新交通システムの仕組みについて学びました。




 新交通システムの仕組みについて学び、車両は、4両固定編成で、扉が片側のみにしか付いていませんでした。




 桃花台新交通システムは、路線が終点の駅で電車がぐるりと回って方向が変わる一方向運転方式です。そして、全ての駅が島式ホームになっているので、扉が電車の片側のみですみます。車内は、座席を多く確保する構造になっています。開通した頃は、JR中央線と愛知環状鉄道の駅がある高蔵寺まで延長する計画がありました。




 運転室も1番先頭の車両のみにあります。中量ガイドウェイシステムで、1編成に193人が乗れます。20両の車両があり、小牧駅と桃花台東駅の間を15分で結んでいます。







 1番後の車両には簡易運転台が収納されていました。







 写真は、集電装置です。走行路と中央案内軌条の間に+の電車線があり、そこから電流を取り込みます。案内レールの上部を−の電車線としています。




 検車区では、床下機器の検査をするために、電車線がありません。電気が必要な時には、天井から大きなコネクターが吊られていて、電車の片側にある大きなソケットに差し込んで電気を送ります。




 床下機器の各装置の役割と検査について教わりました。




 電車のドアの開閉は、空気圧縮機(コンプレッサー)により供給される圧縮空気の力により行われます。




 断流器です。集電装置から主電動機へ流れる電流を遮断する装置です。




 蓄電池。




 SIV(Static InVerter) 静止型インバータ、直流を交流に変換する電源装置です。




 写真の奥に写っている丸い装置が、主電動機です。




 冷暖房の室外機です。

 


 走行輪は、パンク対策を施した中子式補助輪付き気体入りゴムタイヤです。




 タイヤの中にある中子という金属の車輪です。




部員たちは、桃花台新交通システム、ピーチライナーを、一度取材したいと希望していたので、大変喜びました。しかし残念なことに、桃花台新交通システムは、まもなく営業を停止するそうです。桃花台ニュータウンから名古屋の中心街に行く場合、バスを利用した方が安いので、桃花台新交通システムの利用者が少ないそうです。こちらの車両基地の敷地の一部も、ニュータウンの人たちの駐車場として貸し出しています。各家から自動車で車両基地まで来て、近くの停留所でバスに乗って名古屋へ行くそうです。