三岐鉄道北勢線  2006年8月17日(木)

名古屋駅―(関西本線)―桑名駅…西桑名駅―(北勢線)―阿下喜駅―(北勢線)―東員駅…北大社車両基地・取材…東員駅―(北勢線)―西桑名駅

 


 今回の夏期合宿では、三岐鉄道北勢線を見学しました。北勢線は、1914年(大正3年)に、大山田(現在の西桑名)―楚原間の14.5kmで開業した北勢鉄道が始まりです。戦時統合などによる運営主体の変更を経て、近畿日本鉄道の北勢線となっていました。一時期、路線を廃止する計画が打ち出されましたが、200341から地元自治体の支援により、北勢線の運営が近鉄から三岐鉄道に引き継がれました。

 


 駅の大型化工事により新しくできた阿下喜駅のホームとかつて利用されていた転車台です。

 


 近鉄から三岐鉄道に変わってから、北勢線では駅の大型化のほかに、架線柱の立替も進められています。
特殊軌道(762mm軌間)の鉄道ということで、線路の幅が凄く狭く感じます。
 


 北大社変電所の近くにある車両管理区を取材しました。車両管理区では、電車の列車検査、月検査、臨時検査が行われています。重要部検査と全般検査は、KRE(近鉄)に委託しています。

 


 1977近畿日本鉄道北勢線用に導入した270系電車です。現在、三岐鉄道で使用されています。270系は、車体および機器の軽量化により、特殊軌道(762mm軌間)の鉄道としては限界に近い15m級の全金属製の車体となりました。

 


 検車区では、140形の検査が行われていました。1959年に三重交通が製造した電車です。

 


 三重交通が1959年に導入した200形電車です。

 


 200形は、3車体連接車です。

 


 200形の運転室や車内を見学しました。

 


 これらの電車は、朝の通勤通学のラッシュ時には手狭だそうです。軌道を置き換えるのには莫大な資金が必要なので、特殊軌道のまま輸送力の増強を図るとのことでした。

 


 車両管理区の様子です。かつてここに北大社駅がありました。スピードアップを図るため、駅の統廃合が進められています。2005年に六把野駅と北大社駅が廃止され、代わりに東員駅が開業されました。北大社駅は、信号場となりました。他に急カーブも改修し、西桑名駅と阿下喜駅間の所要時間を現行の60分から45分に短縮する予定です。

 


 車両管理区にあるポイントです。手動で操作されます。

 


 運転室が撤去された車両もありました。

 


 


 電気の入っていない検査を受ける電車を移動させる車両です。

 


 冷房化も進められています。

 


 冷房器が車内に設置されています。

 


 新しく建設された東員駅です。

 


 車両管理区を取材した後、北勢線に乗って西桑名駅を目指しました。鉄道研究部の部員たちには、特殊軌道が珍しく見えたようで、ずいぶんと写真を撮りました