都営地下鉄新宿線 大島車両検修場  2002年5月2日(木)

明大前駅―(京王電鉄)―新宿駅―(都営新宿線)―東大島駅…(10分)…大島車両検修所・取材…(10分)…東大島駅・解散



 鉄道研究部は、日本学園創立記念日振り替え休日を利用して、都営地下鉄新宿線大島車両検修場を取材しました。大島車両検修場は、都営新宿線車両の車両検修業務を行う車両基地として、1978年に発足しました。車庫部は、半地下二層式とし、車両と検修設備のための大型の換気装置が設置されています。作業による反響音を防ぐために、主な施設内には吸音装置が施されています。都営地下鉄では初めての検車部門と修車部門が一体化された施設です。



 検車部門では、ブレーキ装置や標識灯など車両の主要な部分の状態や機能について検査を行う列車検査、
3ヶ月に1回、ブレーキ装置、主電動機、制御装置、補助電源装置、台車など車両の主要部分の状態と機能について検査を行う月検査、自動列車制御装置、列車無線装置、各種表示装置、その他の弱電機器類の検査を行う弱電検査、その他簡易故障の修理、入出庫車両の点検、車両の清掃などが行われています。



 写真は、車輪旋盤装置です。フラット(傷や変形)のある車輪を特殊な旋盤で削り、車輪を完璧な円形に直す車輪転削を行います。




 写真は、構内で車両を架線の付いていないピットへ移動させるディーゼル車です。



 修車部門では、走行8年以内の車両について集電装置、主電動機、補助電源装置、制御器、ブレーキ装置、連結装置、戸閉装置、台車、計器、蓄電池など主要部分を解体して検査を行う全般検査が行われています。



 走行4年以内または走行距離60万km以内の車両について集電装置、主電動機、補助電源装置、制御器、ブレーキ装置、連結装置、戸閉装置、台車、計器、蓄電池など主要部分を分解して、状態と機能を検査する重要部検査、車両の大きな改造や修繕などを施行する時に行う臨時検査も行われています。



 写真は、修車部門において、検査を受ける車両を移動させる車両移動機です。



 写真は、都営地下鉄新宿線新10−000形車両です。都営地下鉄新宿線は、1997年より1224日のダイヤ改正より、急行運転を開始しました。停車駅は、新線新宿・市ヶ谷・神保町・馬喰横山・大島・船堀・本八幡です。新10−000形は、急行運転の導入に伴って新造増備されました。



 写真は、10−000形です。急行列車の運転に伴って、全列車の運転台にTrain Navigation Systemを搭載しました。列車が停車駅に近づくと、ブザーや表示画面で乗務員に知らせます。



 今日は、大島車両検修場の方々が詳しく案内をして下さったおかげで、部員たちは大島車両検修場の設備と役割、地下鉄車両の仕組みについて詳しく学ぶことができました。