京成電鉄 宗吾車両工場 2001年5月2日(水)
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本日は、京成上野駅に集合し、京成電車に乗って、宗吾車両基地へ取材をしに行きました。
京成電鉄、東京都と千葉県に路線を有する大手私鉄です。京成電鉄の社名は、起終点の頭文字である東京の「京」と成田の「成」に由来します。鉄道業を本業とし、不動産事業も展開しています。また、鉄道、バス、タクシーなどの交通機関を運営する京成バス、東京ベイシティ交通、北総鉄道、新京成電鉄、関東鉄道、千葉交通などの親会社で、東京ディズニーランドなどを運営するオリエンタルランドの筆頭株主でもあります。
日本の鉄道の設立は、有名な神社・仏閣と関わっている場合が多いです。成田山新勝寺も江戸時代から多くの参拝客を集めていました。明治時代になると1897年に成田鉄道が開業し、多くの参拝者が利用しました。1900年代になると全国的に電気鉄道ブームが起き、東京と成田を直結する電気鉄道が3者競願で計画されました。後に3者が合同し1909年6月30日に京成電気軌道株式会社を設立しました。
京成電鉄の車両検修施設は、車両管理所(宗吾車両基地)(宗吾参道駅に隣接する宗吾検車区・宗吾工場)、京成高砂駅に隣接する高砂検車区、京成津田沼駅に隣接する津田沼車庫があります。この他に、青砥・東中山・京成津田沼・千葉中央・京成大和田・京成臼井・大森台・学園前の各駅に引き上げ線があります。また京成船橋駅には保線区があります。
宗吾車両基地では、京成の総合的な車両検査施設として、工場では全般検査・重要部検査や車両の修繕・塗装・内装などの更新を行われています。また、北総鉄道、舞浜リゾートラインの車両の検査も行われています。検車区では自動洗浄機を使った車体の洗浄や、列車検査・月検査、車両の留置を行っています。240両を留置できます。敷地面積は、103947m2です。
宗吾車両基地を訪ねると、最初に車両部の方から京成電鉄の概要と宗吾車両基地の役割について説明をして下さりました。
宗吾検車区には、随修職場、宗吾仕立検査職場、宗吾仕業検査職場があります。宗吾工場には、検査職場、艤装職場、台車職場、回転機職場、機械職場があります。
宗吾工場では、3年に1回または走行距離40 万km以内の重要部検査と6年に1回の全般検査が行われています。不慮の故障に対応しての随時修繕も行なわれています。
全般検査は、通常9日間で行われます。10日目に試運転を宗吾参道駅−八千代台駅間で行い、問題がなければ出場します。
京成電鉄の場合、車両が4両、6両、8両編成があります。3600形は6連で入場しますが、それ以外の車両は4連を単位にして入場します。本日は、北総開発鉄道を走る3150形を検査していました。
最初に、電車が特修線へ入庫します。特修線にて塗装などの準備をします。次に入庫線に入線し、故障がないか確認し、パンタブラフや台車等艤装品を外します。
この後、車両は塗装作業を行い、台車は台車作業・輪軸作業・回転機作業を行います。
台車作業では台車を分解し、洗浄作業やバネの調整をします。
輪軸作業では車輪の踏面や歯車に異常がないかを確認します。回転機作業は、モーター、発電器・圧縮機の検査を行います。
車体は車体作業が行われ、電車についている部品全て外し検査をします。その後で艤装作業が行われ、電気回路の状態を確認します。またブレーキの取り外し・点検・調整も行います。
各作業が終了すると車体の下に台車を入れて出庫線へ移動し、出場検査を行います。検査が終了すると本線上で試運転を行い営業線へ戻ります。
私たちは、車両基地に展示してある保存車両も見学しました。1931年に日暮里延長に備えて新造したモハ200形です。車体は1965年に更新されました。モハ200形の運転台です。マスコンの位置が高く設定されています。この運転室の基本スタイルは、3500形まで踏襲されました。
日本初の空港専用特急車AE0形です。1972年に導入されました。一般公募で「スカイライナー」と名付けられました。ブルーリボン賞を受賞しまた。
本日の取材は、京成電鉄宗吾車両工場の方々が親切に案内をして下さったおかげで、京成電鉄の概要、車両工場の役割と電車の検査の手順について詳しく学ぶことが出来ました。
私たちは、宗吾車両工場を取材した後、京成電車の乗り京成佐倉駅へ行きました。京成佐倉駅の近くにある歴史民俗博物館を見学しました。