八ヶ岳 赤岳頂上からの絶景     1994年7月10日(日)

赤岳鉱泉・テント撤収…行者小屋…地蔵仏…赤岳(2899m)…牛首山(2280m)…美し森…清泉寮…清里駅―(小海線)―小淵沢駅―(中央本線)―高尾駅・解散



 今回の山行初日は、午前中に凄い土砂降りに見舞われました。「天気が少しでも回復してくれ」と祈る思いでテントから出てみると、雨がやんでいるものの、辺りが濃い霧に包まれていました。赤岳・横岳の稜線など、まったく見えませんでした。



 部員たちは気を取り直して、テントを撤収し、赤岳鉱泉を出発しました。先が見えない霧の中を道なりに山中乗越をこえ、行者小屋から地蔵尾根を登りました。



 地蔵尾根を登り始めると、じきに森林限界を越え、ますます急な坂道となってきました。部員たちは、霧の中をとにかく一歩一歩一生懸命登りました。



 突然、地蔵仏の真ん前に出ました。赤岳頂上に続く稜線です。行者小屋を出発してから、思いのほかサッと地蔵仏に到着したので、部員たちの表情が明るくなしました。



 地蔵仏のすぐ近くにある赤岳展望荘をこえると、すぐにクサリがかけてある急な坂道に差し掛かりました。地図から察するに、この坂道を登り切ればすぐに赤岳の頂上に着くはずなので、みんな黙々と登りました。



 小雨が地蔵尾根を登っているうちにやみ、赤岳展望荘を越えた辺りから霧も次第にとけ始めました。



 赤岳の頂上に着くと、だんだん頭上が明るくなり、心なしか暖かくなってきました。部員たちの表情も明るくなってきました。



 霧が晴れ、だんだん視界が開けてきました。



 清里側の県界尾根や真教寺尾根が見えてきました。



 部員たちは、この様な目まぐるしく変る天気と景色を見るのは初めてのことなので、たいへん喜び頂上からの景色を写真やビデオに撮影しました。



 辺りがすっかり晴れ渡りました。



 部員たちは、「雲の上は、こんな感じなんだ」と雨の中、赤岳頂上まで登ってきた甲斐があったと口々に行っていました。



 雲の上に富士山が見えてきました。







 富士山の西側には、北岳など南アルプスの山々が見えてきました。



 視界が開けたので、少し頂上付近の岩場の登山道を歩いてみました。





 私たちは、清里へ向けて真教寺尾根を下りました。



 朝の地蔵尾根の登りと違って、霧がとけ清里への道程が見渡せるので、部員たちの足取りが軽やかになりました。



 どんどん晴れていく清里の景色を眺めながら歩きました。雨具もすっかり乾きました。





 八ヶ岳の全容がだんだん見えてきました。





 牛首山を越えて、美し森まで下って来たら、早朝の赤岳鉱泉と打って変わって、沢山の観光客で賑わっていました。



 私たちは、清泉寮に立ち寄り、人気のソフトクリームを食べてから、清里駅まで歩きました。清里駅から小梅線に乗り、八ヶ岳の景色を眺めながら小淵沢駅まで行きました。またまた、中央本線の普通電車を乗り継ぎながら、高尾駅で解散しました。今回の月例山行で、部員たちは雨の中でも元気に歩く気持ちが身に付きました。この経験を夏期合宿で生かせたら何よりです。