第五話 意外な一面
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「マイク1より、マイク3へ。まずどこ行きたい?」
無事に正面入り口から中に入ることが出来たわけだけど、さすがおっきなテーマパーク!
なんか色々あってびっくりだわ。
でも、こういうところに来てもしっかりあるビデオゲーム…
なに?鉄拳?バーチャロン?
その辺は最新制御云々に当てはまるのかしら??
ちょっとした疑問もあるけどクラスの男子が夢中でやってるのを見るときっとそうなんだろうな〜
「マイク3?聞こえてるかマイク3!!応答せよマイク3!!!」
しっかし、こう色々あると見てるだけでも目が回りそうだわ…
あ、プリクラがある〜。後で香織ちゃんととろっと♪
「もう!栞〜聞いてるの〜!!」
「え?ああ、なに?香織ちゃん?」
「はぁ……もう良いわ。なんかしらけちゃった。で?まずどこいく?」
はて?なんで香織ちゃんはこんなに疲れた顔してるんだろう??
ふむ、疲れたときには癒しを求めないといけないよね!!
癒しになるのは私なんだけど♪
「じゃあ、あれ行こうあれ♪」
私が指差した先にあるのはホラーハウスのイベント会場。
そう、私実は結構こういうの好き♪
「ぇ?あ、あれ?」
そして、香織ちゃんは意外とお化けとかが駄目な人。
それを知っていてもなお、これは行かねばならん!!
最新制御されるホラー……どんなのだろうわくわく♪
「へえ〜栞はああいうの好きなのか。意外だな〜」
「ふっふ〜ん♪意外だろ〜☆」
鈴木君の意外そうな声を聞きながらえっへんと胸を張る私。
「ね、ねえ栞。あれは・・・その・・・後にしない?」
そして、あきらめの悪い香織ちゃん。
「そんで、香織の方はホラーが駄目なわけか。こっちも意外だな〜。なあ徹もそう思わねえか?」
「そうだね。ちょっと意外かな。でも、僕もホラーは苦手なんだよね(苦笑)」
おっと、これはしまった、肝心の佐々木君がホラー大丈夫かを調べ忘れてたよ。
そう、実は旅行の前に鈴木君と二人で相談して、香織ちゃんを驚かせまくってる所を佐々木君にかっこよく助けてもらって
二人の仲を進展させよう!としていたのである。
しかし、佐々木君もホラー苦手とは……これは計算外だわ。
(ちょっとちょっと鈴木君、聞いてないわよ!)
(悪りい、俺もまさかこんな展開になるとは思ってなかった。だが、これはこれでいいんじゃねえか?)
(なんでよ!)
(二人して一緒に驚いてくれれば連帯感も芽生えるだろう?いけるって。計画に変更なしだ!)
「ちょっと栞〜二人で何こそこそ話してるのよ。とにかくホラーは後にしてあれいこ。あれ!」
香織ちゃんが指指す先には3Dを使ったトロッコみたいなものにのって冒険のたび?に出るアトラクション。
こ、これは…私の苦手な揺れる物件では!!
く、仕返しのつもりかかおりんめ〜!!!
「ああ、あれは面白そうだね」
「おお、あれはいいよな!よし、まずはあれから行ってみるか」
「ちょ、ちょっと〜私のご意見ご感想は〜!!!」
「ほら栞、行くわよ!!」
とほほ〜……



「し、心臓がばっくんばっくんいってるよ〜(T-T)」
や、やっと終わってくれた(T-T)
「いや〜面白かった〜。栞の絶叫も響いてたね〜w」
「確かに、あれはすごかった……テーマパーク中に響いてたんじゃねえか?」
「それは無いと思うよ。あの部屋きっちり防音されてたみたいだしね。さすが最新素材!良い仕事してるね」
「徹は細かい所チェックしてんな〜」
「一応これは校外学習だからね。後で班毎にレポート提出するんだし、誰かは調べておかないと困るだろ?」
「えらい!さすが徹君!うんうん。助かるよ〜」
「いや〜、松井さんに喜んでもらえると僕もうれしいっすよ〜」
「私の事は香織で良いわよ〜。みんなそう呼んでるし。松井さんなんて堅苦しいのはパスパス」
「じゃあ香織さん。これで良いかな?」
「呼び捨てでも良いけど・・・まあ良しとしましょう」
私の苦労の甲斐あって(?)なんか良い感じになってきたわねこの二人。
しかし、きつかった・・・。
佐々木君もニコニコしてるし、まあいっか。
「さって、お次は何に行こうかね。あ、ホラーはやめとこうね。最新技術なさそうだから♪」
さりげなく私に対して釘をさしてくる香織ちゃんはやり手だな〜。
まあ別に私も是が非でも!!ってほどじゃないから良いんだけどね〜。
「じゃあ、プリクラ取ろうよ。ここ限定のフレームがあったから」
先ほど入り口で見かけたものを提案してみる。
これは、絶対に取らなきゃ!と思ってたものだしね。
意外と好きなプリクラ♪
限定フレームを集めるのが楽しいのさ〜
「栞も好きだね〜、まいっか。信二君と徹君もそれでいい・・・かな?」
「プリクラか!良いね。うし!いくぞ〜!!」
「まて信二!!僕が先だ〜!!!負けん!!!」
猛ダッシュをかける二人を呆然と見送る私と香織ちゃん。
あ、あの二人って…
「えっと、栞!私たちもいくわよ!!」
「う、うん!」
この後、俺が先だ!僕だ〜!!と言い合う二人を宥めて4人でまず撮影。
次に私と鈴木君。香織ちゃんと佐々木君のペアで撮影し、最後に私と佐々木君、香織ちゃんと鈴木君で無事に撮影終了。
もちろん私と香織ちゃんのツーショットもばっちり取ったよ♪
しかし、あの二人がプリクラ好きとは、意外だったは……
さすがに佐々木君と鈴木君のツーショットはお互いが嫌がったので取らなかったようだけど(苦笑)