第七話 神器集いし時

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前回のあらすじ
魔術学校で修行中の志朗と萌。二人の修行も無事に終わるかに見えたが
突然の闇騎士の襲撃に魔術学校は崩壊してしまった
苦戦する志朗と萌を救ったのは謎の人物だった。
何とか、闇騎士の襲撃をしのいだ志朗たちは、闇騎士の正体がフレイ国第一王子だいである事を知った
そして、志朗たちと共に戦ってくれる事を約束してくれたのだった。
一方その頃、一人別行動をとっていたブルーは、バルジ山にて、師匠のマサキと出会っていた。
ブルーは師匠に疑問に思っていた事などを問い詰め、その答えを知った。
それと同時に、師匠を倒さなくては行けないという事も知ってしまった。
激しい戦闘だったが、ブルーは勝利しマサキは火口に落ちていったのだった。
その戦闘の後、ブルーは一本の剣を見つけていた。
その剣こそ、三神器の一つ、雷神剣だったのであった。
今ここに伝説の三神器が志朗の元に集まろうとしていたのだった。
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時空の覇者 第七話 神器集いし時

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「・・・・まさかブルーがあれほど成長しているとはな・・・」
黒い人影がそうつぶやくや否や黒い影は消えていた。

志朗たちの元にたどり着いたブルーは魔術学校が半壊している事に驚いていた。
「私がいない間に一体何が?」
驚いているブルーの耳に志朗たちの笑い声が聞こえてきた。
ブルーは志朗たちに事情を聞こうと、近づいていった。
「お!ブルー無事だったか」
「それより、このありさまは一体?何があったんだ?それに、そこの方は確かウィン国のむぐむぐ・・・」
ブルーの口をタマが慌てて押さえつけた為、ブルーはその続きを話す事を遮られてしまった。
「ウィン国?たしかそれって北の方にある王国の名前だったわよね?」
萌が鋭いつっこみを入れるとタマは笑って聞かない振りをしていた。
「今の私はタマなんだよ。解ってくれたかな?ブルー君、萌君」
こくこくと頷いたブルーをみてタマはブルーの口を押さえていた手をどかしたのだった。
「ふー、死ぬかと思いましたよ」
深呼吸をしてブルーはタマにそう言った。
萌は納得していない顔だったがタマはあえて無視する事に決めたのだった。
「ところで、今迄どこに行ってたんだブルー?お前ってやつは大変な時にいつも別行動してるよな(笑)」
「私にも色々とやる事があるんだ。!」
少しおこったようにブルーは事情を説明した。
「・・・という訳だ、師匠、いやマサキは私がたおした。これで敵の二代幹部は消えたというわけだな」
ブルーの話を聞き終わった時、だいがもっていた風神剣とブルーがもってきた雷神剣が光り出した。
「なんだ?どうしたんだ一体?」
まばゆい光に包まれた二本の剣は光の中でその形を徐々に変えていっていた。
「それこそ、我がフレイ国に伝わる雷神剣と風神剣の真の姿、竜神の剣だ
 志朗殿の前に現れたとなると志朗殿こそ、その剣を持つにふさわしい方だと剣が判断したのでしょう」
だいがそう言った時、一本の剣が志朗の目の前に浮かんでいた。
「俺がこの剣に選ばれた?」
志朗が剣を手にしたその時、頭上から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「ついに剣を手に入れたか・・・・これで、安藤様のシナリオどおりだな」
その声を聞いた時ブルーは自分の耳を疑った。
「そっそんな、まさか」
その声の主はなんと火口に落ちていったはずのマサキであった。
「・・・・ブルーよ強くなったな。だがまだ詰めが甘かったな。さて、伝説の勇者様に一つ助言を
 してやろう。アクア国に戻ってみる事だ。そこで全てがわかるだろう」
そういうと、マサキは消えてしまった。
「師匠、あなたは一体?」
ブルーが深刻な表情で考え込んでしまった。
「でも、この展開だとなんだかブルーさんの方が勇者って感じがするわね」
萌の何気ない一言でまわりは一瞬静かになったが、しばらくすると、 「おいおい、じゃあ俺の立場は?」
「う〜ん。勇者様を助ける戦士って所じゃないの?」
萌の一言に志朗は黙り込んでしまった。
「はははは、そうかもしれませんね♪じゃあ私は一体どんな立場にいるんでしょうね?」
今度はタマが萌に聞いてみた。
「もちろん、私のペット♪ちなみに、だいさんはやっぱり戦士だと思うのよね」
「・・・・・・」
志朗、タマ、ブルーの三人が黙ってしまった。
辺りには、気まずい空気が流れてしまった。
「・・・・この場合、私の一人勝ちなのかな?」
だいの一言で、場は更に静まり返ってしまった。

・・・・一時間後・・・・
「とりあえず、アクア国に行ってみようみんな私につかまって♪」
復活したタマがテレポートを使い、全員をアクア国に転送した。

その頃、アクア国ではクラ国王がらま国王のお見舞いに行こうとしていた
「だれか、らま国王の見舞いに行くのでついてまいれ」
らまの病室の前には二人の兵がいたがクラ国王が合図すると、下がっていった。
「気分はいかがですか?らま国王、いや,らま女王陛下」
クラの言葉に少し戸惑いながらもらまは起き上がり、話しはじめた。
「お気づきだったのですね私の事を」
「・・・・ええ、私は、あなたのお父上とは親しかったものですから」
「そうでしたか。・・・・父が・・・」
「それで、ウィン国を滅ぼしたものは一体?」
クラが色々な事を質問し始めるとらまはその一つ一つに答えていった。
「ウィン国は、にゃんこというものに滅ぼされました。
 名前からは想像も出来ないほどの魔力の持ち主です」
らまの答えをクラは黙って聞いていた。
「しかし、私はにゃんこの背後に別の強大な者の存在を感じるのです。
 私の気のせいであれば良いのですが・・・・」
らまの不吉な発言にクラは驚き、らまに問い詰めていた。
「強大な者の存在!それは、誰なのですか!」
「私にもわかりません、それが、本当に存在するのかもわからないのです」
「・・・・そうですか。取り乱して申し訳ない」
「そういえば、この国にある、魔術書は無事なのですか?」
らまの言葉で思い出したようにクラは懐から一冊の本を取り出した。
「この通り、魔術書は無事です。ですが、この中に書いてある召還術を使用したためアサ姫は深い眠りに・・・」
クラがそう答えると、らまは不思議な表情をした。
クラには、その表情の意味はわからなかったので聞いてみる事にした。
「らま様?なにか不自然な事でもありましたか?」
「・・・・勇者を召還しても術者が眠りにつくことはないはずなのですが、
 アサ姫様に一度会わせていただけないでしょうか?」
らまの申し出を快く引き受けたクラはらまと共にアサの寝室へと向かった。
アサの寝室につくとらまは何かの呪文を唱えた。
クラには、何が起こっているのかわからないがとにかく黙って見守っていた。
「・・・やはり、アサ姫の魂はこの体に宿ってはいませんね」
アサの言葉にクラは何を言っているのかわからなかった
「おそらく、アサ姫の魂は誰かの体に宿っています」
「誰かと言うのは?誰なのですか」
「・・・その謎を解く鍵はあの魔術書の中に・・・」
クラが少し考えているとらまが、 「クラ国王様、私に少しの間その魔術書をおかしいただけませんか?
 私が全力で解読いたします」
クラは迷うことなく魔術書をらまに渡したのだった。
らまはすぐさま解読の為に部屋にこもったのだった。


国王と女王がアサ姫の寝室に向かっている頃、志郎達はアクア国に戻っていた。
「戻ってきたんだな・・・俺たち」
「そうね、戻ってきたわね」
志郎と萌はそうつぶやいていた。
「いや〜さすがにこの距離をテレポートするのはきついね〜・・・」
タマが肩を叩いていると、城の兵士が志郎達に気づいた。
「志郎様!萌様!それにブルー様も!良くぞご無事で!さあ、城へ、クラ国王様もさぞお喜びになる事でしょう」
兵士に連れられて、一向は城に向かった。
城に向かう途中志郎達が離れていた時何があったのか聞いておこうとブルーが質問をしていた。
「志郎様達がこの国を旅立ってから、我々は各地の情報を集めました。
 そして、わかった事は、フレイ国、ウィン国の壊滅、フレイ国の王族の死亡、等です」
兵士の答えにブルーは嫌な予感が当ってしまったと思っていた。
「ですが、ウィン国のらま国王は無事に脱出されました。現在この国にて療養中です」
その話しを聞いたとき、タマは城に行くのを拒否した。
「俺は、城下で待ってるよ。用が済んだら街の宿屋に来てくれ。じゃな〜」
そう言うと、タマは風の様に去っていった。
「タマ様お一人にするわけにも行かない。私も城下に残るとしよう」
と、だいが言うので、結局志郎、萌、ブルーの3人で城に向かう事になった。
城につくと、エクセルが笑顔で出迎えてくれた。
「志郎様、萌様お帰りなさいませ。ただいま国王様はらま様nお見舞いに行っておられますので
 お部屋でお待ち下さいとの事です」
そう言われた3人は城の一室に通され、国王が来るのを待っていた。

時を同じくして、ウィン国の首都クレアに、マサキとにゃんこが膝をついていた。
「ふっふっふ。ついに三神器が一ヶ所に集まった。今こそアクア国を落とす時だ。
 マサキ、そしてにゃんこよ。ゆけ!アクア国を落とし三神器を我が前に差出すのだ」
にゃんこはすぐに消えていった。
だが、マサキは留まっていた。
「安藤様、もうすぐでございますね」
「マサキよ、今までご苦労だったな」
「いえ、私はその為に生み出されたものです」
「では、ゆけ!」
その言葉を聞くとマサキもまた消えていった。
「今一歩だ、もう少しで私は元の世界に・・・・」
安藤正樹のそのセリフを聞いたものは誰もいなかった・・・・


ついに、三神器がアクア国にそろった。
だが、その時を待っていたかのように安藤もまた動き出した
ここアクア国で、最後の決戦が行われようとしていた
果たして、志郎は安藤との戦いに勝利する事が出来るだろうか?
そして、アサ姫の魂は誰に宿っているのだろうか?

次回へ続く
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あとがき
時空の覇者 第7話 神器集いし時 いかがでしたでしょうか?
まずは、皆様にお詫びいたします
前回、次で終わる。みたいな事を言っておきながら今回で終わらせる事が出来ませんでした
これも、ひとえに私のせいです。
ただひたすら申し訳ありません
まあ、お詫びはこの辺で今回の新登場キャラの説明をいってみましょう♪

闇軍団影の首領:安藤正樹
  言わずと知れた私管理人の真のHNから使わせていただきました(笑)
  真のHNと言う事なので役どころも結構すごい事に(笑)

とまあ、今回はこの一名だけです
今回も。萌ちゃんは結構ギャグキャラになってますね(^▽^)
それと同じようにタマちゃんも結構楽しいキャラですね。
本文の中でも言っていますが、主人公がブルーなのでは?
と言うような感じを受ける作品になってきたような気がしてます
実際、ブルーの活躍するシーンはかなりあるんですが・・・・
志郎君はあまり活躍してませんね(T-T)
まあ、最終回は結構頑張ってもらいたいですね♪
さて、次回こそほんとに最終回になる予定です(また伸びたらごめんなさい)
では、皆さん第8話でお会いしましょう。
次回予告
ついに影の首領が姿をあらわした
そして、三つの神器もまたアクア国に集まった
三つの神器がそろう時何かが起こる
その言い伝え通りに、何かが起こるのだろうか
果たして、眠り続けるアサ姫の魂は誰に宿っているのだろうか?
そして、らま女王は魔術書を解読できるのだろうか?
次回 時空の覇者 第8話 一つに重なる時
君は時空のたびに出る
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