時空の覇者 第二部 第十話 ささの能力(後編)

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「もうすぐ姉さんに会えるんだ・・・・」
ささは嬉しそうに笑っていた。
「ささ様。皆様下に行ってしまいましたが?」
兵士に言われてささは部屋に誰もいなくなっているのに気づいたようだった。
「そうみたいですね。では、私も行きましょう」
ささは萌の様子を見るために下の階に降りていった。
ささが降りてくるとそこには巨大な魔法陣が描かれていた。
その中心で萌が魔力をためていた。
「まだ足りない!もっと意識を集中するんだ!」
たまの声が辺りに響き渡る。
萌はいわれるままに集中したがどうも上手く行かないのだった。
「・・・・だめっ、集中できない」
「何でも良いから好きな事を考えろ!そうすれば集中できる!」
たまのアドバイスが良かったのか萌は次第に集中力が高まってきていた。
そして、萌の口から自然と魔術の詠唱が始まった。
「・・・・・」
全員が萌に視線を集中させた。
この魔術が成功するかどうかで世界が救われるかどうかが決まるからであった。
萌は呪文の詠唱が終わったと同時にその場に倒れこんでしまった。
「萌!」
志朗はまっさきに萌に近づいて助け起こしていた。
「あっ、志朗君。ありがと。集中できたのは志朗君のおかげよ」
萌は疲れきった顔でそう言った後意識を失ってしまった。
志朗はすぐに萌を部屋に連れて行きベットに寝かせていた。
「萌・・・・」
「志朗様、後は私がしますのでお戻りになって下さい」
エクセルが志朗にそう言った時萌は意識を取り戻した。
「・・・・志朗君行ってあげて、きっと志朗君の力も必要になるはずだよ」
「・・・・わかった。でも無理するなよ」
萌が頷くのを確認してから志朗は先ほどの場所に戻っていった。
「萌様。ほんとはどこも異常ないでしょ」
志朗の足音が遠ざかっていくのを確認してからエクセルは萌に話し掛けてきた。
「あら?わかっちゃった♪ちょっと可憐な女の子をやってみたかったのよ♪」
萌は元気いっぱいで答えていた。
「はぁ〜・・・・良いですね〜決まった相手がいるのは。私も彼氏欲しいですよ」
「まあ、まあ、これからだって♪」
そんな平和的な会話が萌の部屋でかわされている頃、志朗達は驚いていた。
萌の召喚は成功していた。
萌が部屋に運ばれてすぐに光の神ルシーズは現れていたのだった。
そして、ブルーが色々と聞いていた。
カーズを倒すには覇王剣が必要だという事。
そして、覇王剣はその昔、ふた振りの剣に姿を変えていた事
そして、そのふた振りの剣とは雷神剣と風神剣だという事もわかった
そこまで聞いた時志朗も戻ってきた。
「こっこれが光の神?」
志朗は自分がいない間の会話を聞いた。
「・・・と言う事はこの剣がその覇王剣だって事か?」
一同が頷いた。
『その剣に選ばれしものよ。そなたの名は?』
「志朗・・・俺の名前は志朗だ」
『では、志朗よその剣をそこに置きなさい。これから剣の力を引き出します』
志朗は言われた通りに剣を置いた。
ルシーズが剣に不思議な光を当てた時、剣は眩い光を発したのだった。
光はすぐに収まったが剣自体が光っているように見えた。
『ささよ、お前の魔力も同時に解放しておいた。後の事は頼んだわ』
そういうとルシーズは消えてしまった。
「おいおい、いきなり消えちまったぞ!何とかしてくれんじゃないのか?」
たまが文句を言ってみたがなにも起きなかった。
「姉さん・・・」
ささはルシーズが消えた所を見つめていた。
「ささ・・・今後の事について会議を開く。貴方も参加して欲しいのだが」
ブルーがそういうとささは頷いた。
「さてと、では作戦会議と行きますか・・・」
志朗の一言でみんな会議室に移動しはじめた。
「では、まずささの意見を聞きたい」
「わかりました、では、まず私の事からお話いたします・・・・」

その頃、アクア国に向かっていた桃は謎の襲撃を受けていた。
「お願いもっと急いで」
馬車の速度を上げて逃げてはいるもののこのままでは追いつかれてしまうのは目に見えていた
(私はここで死ぬ訳にはいかないのよ!)
そう、ガイスト共和国とアクア国が和平を結べるかどうかは桃の双肩にかかっていた。
「へっへっへ!無駄だ〜俺様からは逃げられないぜ!」
盗賊のかしらがそう叫んできた。
「ありゃ〜良い馬車だ。高く売れるぜ」
盗賊達の間に笑いが広がっていた。
「かしら〜乗ってるのは女みたいですぜ!しかも上玉だ〜」
「そうか、またしても儲けが増えるな〜。もちろん売るのは楽しんだ後だがな」
「かしら〜俺達にもまわしてくれるんでしょうね」
「俺が飽きたらな」
盗賊達のやり取りが桃にははっきりと聞こえていた。
(絶対にいやよ。捕まってたまるもんですか!)
しかし、非常にも盗賊達は馬車の隣にまで近づいてきていた。
「へっへっへ。これは確かに上玉だ」
盗賊の手が桃に近づいてきたその時、桃の目の前で盗賊の手が吹き飛んだ。
手が無くなってしまった盗賊は馬から落ちそのまま絶命した。
「あまり汚い手で触らんといて」
そう言った後、ドラは他の全ての盗賊を倒していた。
桃は助かったものと思い安堵のため息をついていた。
桃はドラの方にお礼を言うため近づいていった。
「あっありがとう。助かったわ」
「いや〜お礼を言われると心苦しいわ」
ドラは剣を桃に突き付けていた。
「悪いな〜これも仕事なんや。堪忍してや」
ドラの持っていた剣が桃に振り下ろされそうな時に変な人形がドラを背後から襲った!。
ドラはとっさ事で完全にはかわせなかったがなんとか防ぎきっていた。
「なんや?一体あんた何者や!」
ドラは人形に話し掛けるのも変だと思ったがそう叫んでいた。
『主命により貴様とその女を殺す』
それだけを言って人形は切りかかってきた。
その攻撃はなかなか鋭くドラもやっとの思いでかわしていた。
桃は何がどうなったのかわからないが自分を狙う者が二人もいるという事だけはわかっていた
(早く逃げなくちゃ)
そうは思っているのだがなかなか足が動かなかった。
(逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ!)
気持ちばかりが焦ってしまいなかなか動けない桃の前に人形が立っていた。
『主命によりそなたの命を貰う』
人形の持っていた剣によって殺されると思った時ドラが助けてくれたのだった。
「あっありがと・・・・・でもどうして?貴方も私を殺そうとしてたんじゃ?」
桃は当惑の表情を見せていた。
ドラは桃には目もくれず人形と向き合っていた。
「二重契約はルールや!契約違反の代償は高くつくで!」
ドラは勢いよく人形に切りかかっていった。
さすがに、傭兵として修羅場をくぐってきていたドラの攻撃はすさまじかった。
徐々にではあるが人形にも攻撃が当たりはじめていた。
そして、打ち合う事一時間、ついにドラの一撃が人形を真っ二つにした。
『われは・・・・主命を・・・・』
その言葉を最後に人形は動かなくなった。
完全に動かなくなった事を確認したドラは桃の方に向き直った。
「さて、うちの方nの依頼を果たそうかと思ったんやけど、契約期間切れなんで見逃したるわ」
そう言ってドラはその場を去ろうとした。
「まっまって下さい」
不意に呼び止められてドラは驚きの表情を見せていた。
「なんや?うちのなんか用でもあるんか?」
「はい、ここからアクア国までどのくらいあるんでしょうか?」
「アクア国?そうやな〜ここからやと一週間といったところやな」
ドラの答えを聞いて桃は少し考え込んでいた。
ドラにはよく分らなかったが用は済んだと思ったので立ち去ろうとした時、またして呼び止められた。
「今度はなんや?」
あきれたようにドラが桃に質問した。
「えっとですね・・・・アクア国まで私の護衛をしてくれませんか?
 またあんなのが襲ってきたらちょっと・・・・」
桃はドラに護衛を頼んだのだった。
(この娘は正気か?)
ドラは少し不信感を持った。
「・・・・なあうちはさっきまであんたを殺そうとしてたんやで?」
「はい。わかってます。でも、それは依頼を受けたからですよね。だから私も依頼という形を取ろうかと思うんです」
まったく疑わない桃をみてドラは笑い出していた。
「はっはっは♪気に入った。よっしゃその依頼引き受けたわ」
こうして、桃は最強の護衛を味方にアクア国に向かうのだった。
戦乱の終結のために。

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あとがき
・・・・・・・
やっと後編も終わった〜(T-T)
いや〜前後編って難しいな〜(T-T)
でも見方によっては今回の話が中編でこの次が後編って感じに読めない事も無いような・・・・
まぁいっか〜♪五流小説家だしね♪
おっと、あとがきの時間だね
(ちょっと身だしなみを整えている)
コホン。え〜皆さん、『時空の覇者 第二部 第十話 ささの能力(後編)』いかがでしたでしょうか?
今回作者初の前後編作品でした(笑)。
ほんとに色々な事に挑戦しようと取り組んで見たもののかなり変になってしまった(T-T)
まあこんな作品でも応援してくれる人がいる限り作りつづけていこうと思ってます
では、本編の話をしますね。
今回は新登場(?)のキャラがいますので紹介しますね
光の神 ルシーズ (実はささのお姉さんという設定)
えっと、この方はとあるマンガのキャラから頂きました(笑)
多分誰も知らないと思うんであえてマンガのタイトルは出しません。
そのマンガでの役としては時空のキャラのサリスとまったく同じです。
つまり、名前だけではなく設定までパクッたという事ですな(^^;
ネたばれな発言も掲示板にて待ってますのでどんどんカキコして下さいね♪
さてと、今回カーズの登場場面がまったくありませんでしたね。(カズさんごめんね〜)
次回作には登場させますので許してくださいね〜(^^)
さて、では、時空のトークのお時間ですね♪今日は誰が登場するんでしょうか♪

作者「え〜っ今日は先日おこし頂いた志郎さんがゲストとしてきています」
志郎「どっどうも・・・・志郎です」
作者「おや?どうしたんですか?顔色が悪いですよ♪」
志郎「(てめえのせいだよ!)いや、ちょっと気分が悪いもので」
作者「おや?それはそれは、お大事に」
志郎「はぁ、どうも」
作者「さて、では志郎さんに質問のお手紙がいくつか来ているのでご紹介しますね」
志郎「はい。何でもどうぞ♪」
作者「では、最初の質問です。志郎さんはどうして萌さんと結婚していなかったんですか?」
志郎「えっ!いっいきなりすごい質問ですね〜」
作者「これが一番多かった質問なんですよ」
志郎「えっとお答えしますね。それは作者の話作りの都合上そう言う事にしないと話しがつなげられなかったからです」
作者「(ぴくっ)そっそうだったんですよ実は。いや〜我ながら無理やりな設定だな〜とは思ったんですがね」
志郎「そうですね〜かなり無理やりでしたね。さてと、次の質問はなんですか?」
作者「(いちいち余計な事を)はい、次の質問です。志郎さんは仕事は何をしてるですか?それと長期休暇を取って大丈夫なんですか?」
志郎「そうですね〜。仕事の設定とかってあるの?」
作者「質問している人の聞かないように!」
志郎「仕事が何なのかは知りませんが、休みのほうは多分いいかげんな作者が何とかしてくれると思いますよ」
作者「でっでは、最後の質問を。えっと、次回作に参加する予定はあるんですか?」
志郎「これも作者の気分次第ですね。どうなの?」
作者「だから聞くなって行ってるだろ〜!」
ばしっ!どかっ!ずがーん!
ナレーション(瑠璃)「いつものように謎の一撃によって志郎はまたしても気を失った」
作者「はぁはぁ・・・・いつもながら余計な事を言いよって・・・・」
ナレーション(瑠璃)「あの〜そろそろお時間のようですよ」
作者「あっと、もうそんな時間か〜」
ナレーション(瑠璃)「ふぅ〜、結構この仕事も大変ですね」
作者「そうだね〜、でも頑張ってね♪」
ナレーション(瑠璃)「はい♪がんばりますね」
作者・ナレーション(瑠璃)「ではまったね〜♪」

次回予告
光の神ルシーズの召還に成功した萌達はカーズを倒す為の剣。竜神の剣を手に入れたのだった
そして、ルシーズの協力によって剣の真の能力がついに発揮された。
これでカーズを倒す為の条件がそろった事になったのだった。
その頃、桃とドラもアクア国に向かっていた。
この和平が上手く行けば倒すべき敵はカーズのみ絞る事が出来るのだった。
果たして、志郎達はカーズを倒せるのか?そして、桃達は無事に和平を実現できるのだろうか?
最終決戦が近づいてきた時空の覇者。果たしてどう行った結末になるのだろうか?
次回 時空の覇者 第二部 第十一話 和平の行方
君は時空の旅に出る。
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