時空の覇者 第二部 第五話 星が集いし場所で

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「なあ、たっきー。アクア国ってこんなにすごい城だったっけ?」
志朗は五年前のアクア国しか知らないので驚くのも無理はなかった。
「ええ、アクア国はあの戦いの後最優先で復旧させましたからこの世界では一番栄えていると思いますよ」
たっきーの説明が終わった時瑠璃がやっと追いついてきた。
「まっ待って下さいよ〜。皆さん早すぎです(T-T)」
瑠璃は森の村で一件いらい志朗たちのパーティーに加わっていた。
瑠璃の回復魔術で志朗たちは何度も助けられていた。
「ああごめんごめん。早くみんなにあいたかったからね。しかし、あのブルーが国王?
 似合わないな〜。でもアサと結婚と言うのは納得できるな」
志朗は地球での生活の事を思い出していた。
(もうあれから五年もたっているんだよな・・・・あの時が一番楽しかったのかもな)
志朗はしばらく昔を思い出していたようであったがすぐに城に向かって歩き出していた。
「行こうたっきー。瑠璃。城はもうすぐだ!」
セレスの街に入った志朗たちは今夜の宿を取るため宿屋に入っていた。
「あれ?おい、志朗じゃないか!どうしたんだよもとの世界に戻ったんじゃなかったのか?」
いきなり志朗に声をかけてきたのはレンスター(たま)だった。
そして隣にはだいが座っていた。
だいも驚いたような表情でこちらを見ていた。
「やあ!だいにたまじゃないか。久しぶり。元気だったかい?」
志朗はそのまま宿の予約も忘れて話はじめてしまった。
「しょうがない、私たちは町の様子でも見に行きますか?」
たっきーは瑠璃にそう話し掛けていた。
「そうですね、つもる話もあるでしょうからそっとしておきましょう」
たっきーは宿の予約をしてから瑠璃と一緒に街に出かけていった。
志朗たちの話はますます盛り上がっていた。
「そう言えば、さっきだいがレンスターとか呼んだけど誰の事だ?まさか、たまの本名か?」
「うん?ああ一応そうだ。だが今迄どおりたまと呼んでくれ。
 だいにもそう言ってるんだがな。律義な奴でなかなか呼んでくれなくて困ってるよ」
と言うようななんてことはない会話を繰り広げていた
そして、夜が明けた。
三人は一晩中わいわいと騒いでいたようだった。
もちろんたっきーと瑠璃は先に部屋に行ってやすんでいた。
「おっと、もう朝か、もっと話したい所だが城に行くんだろ?俺達も城に用があるから一緒に行こうぜ」
たまがそう言って城に行くための準備を始めだした。
「じゃあ10分後に下の酒場で落ち合うとしよう」
志朗も自分の準備のため部屋に戻っていった。
「レンスター様、志朗殿はどうやってこの世界に?」
だいが疑問を口に出していた。
「それはわからん。だが今回の戦争にあいつを参加させたくはない。
 それをブルーに伝えようと思って城に行く事にしたんだ」
レンスター(たま)の発言に驚きを隠せないでいた。
(この方の真面目な時はめったに見れないからな〜)
などと考えていた。
部屋に戻ってくるとたっきーと瑠璃が準備を終えて待っていてくれた。
「志朗様遅いですよ。さあ早く城に行きましょう」
たっきーは先輩であるブルーに早く会いたかったのであった。
こんな時でもないと会う事は出来ない人物になってしまったからである。
「志朗様。私も早くお城に行ってみたいです」
瑠璃もうきうきしてした。
「ああ、たま達も一緒に行くから後10分ほど持っててくれ」
たっきーと瑠璃は少しがっかりしたような表情をしたのは言うまでもなかった。

・・・・・・10分後・・・・・・
「やあ、お待たせ。じゃあ行こうか」
たまは先頭を切って歩いてくれた実は志朗も城まで道を忘れていたので結構助かったりもしていた。
しばらく歩くと城の門が見えてきた。
衛兵に止められたが、たまがいてくれたのでほとんど顔パスに近い状態で入る事が出来た。
(懐かしいな。外見は変わっても中身はまったく変わらないや)
志朗は懐かしさを覚えていた。
しばらくして志朗たちはブルーの待つ謁見の間に通された。
「よう!志朗。元気だったか?」
一国の王とは思えないほどの発言をブルーはしていた。
周りにいた大臣が咳払いを一つしているのがブルーには聞こえた。
「コホン。皆のもの席を外せ!」
ブルーがそう言うと大臣達は部屋を出ていった。
「似合ってるじゃないか。聞いただけでは似合わないような気がしていたがなかなかどうして」
志朗は素直に感想を漏らしていた。
「そう言うなよ、これでも結構苦労してるんだぜ」
すっかり五年前のブルーに戻ってしまっているらしく隣でアサがくすくす笑っていた。
「ふふふ。お久しぶりですね志朗様」
アサの丁寧な挨拶を聞いた時、志朗はびっくりした。
「アサ!そんな言葉使いが出来たんだな」
「それは、どういう意味よ〜!王妃っていう立場も結構大変なんだからね!」
「はっはっは。それそれ、アサはやっぱりそうでなくちゃ」
志朗に笑われたせいかアサは顔を赤くしてうつむいてしまった。
「そう言えば、萌はどうしたんだ?一緒じゃないのか」
ブルーが質問した時志朗は今迄の明るい表情から一転して暗い顔をしてしまった。
「・・・・萌は、敵に操られている。ちょうど昔のだいと同じだ。今は魔剣士サリスと名乗っている」
志朗の衝撃の告白に一同は凍り付いた。
「・・・・そうか、萌が、どおりで魔術が使えるはずだ。あの剣技に加えて萌の魔術・・・・
 手におえんな」
「いや、萌は俺が必ず助け出してみせる」
「なあ志朗、後ろの方を紹介はしてくれないのか?」
ブルーが聞くと志朗ははっとして後ろを振り返った。
そこには恨めしそうに自分を見詰めるたっきーと瑠璃がいた。
(しまった。すっかり忘れてた。)
すっかり忘れていた事を悟られぬように志朗は二人を紹介した。
「え〜っとまず、こいつが魔術学校の生徒でたっきーだ。彼は現在、学校で一番潜在能力の高い魔術師らしい
 それで、彼女が森の村でであった瑠璃だ。彼女は神官で回復魔術が得意なんだ。彼女の魔術にはかなり助けられたよ」
ようやく紹介された二人はすかさず志朗に突っ込みを入れていた。
「その紹介だと、私はまったく役に立っていなかったようですね。村で夜盗に捕まった時助けたのは誰でしたっけね〜」
「私の魔術なんて対して役に立ってないですよ。何といっても追いついた時にはいつも敵さんはいませんからね」
二人に同時に突っ込まれて志朗は言葉に詰まっていた。
「ははは。お前の負けだな志朗。私はアクア国14代目国王ブルーだ、隣にいるのが私の妻のアサだ」
ブルーの紹介を聞いた時志朗は驚いていた。
「おまえ結婚していたのか?」
今更の志朗の発言は場を凍らせていた。
「・・・・・おまえ萌に似てきたな」
たまの会心の一言!
志朗は、言葉を失った。
「まっまあそういう事だ。で、そっちにいるのがレン・・・・」
「たまだ。そしてこちらが剣士だいだよろしくな」
慌ててブルーの口を押さえたたまが自己紹介をした。
たっきーと瑠璃はなぜたまがブルーの口を押さえたのかわからず首をひねっていた。
「さて、自己紹介も終わった所で早速要件を聞こうか?志朗」
ブルーが志朗に訪問の理由を聞いてきた。
「今この世界がどうなっているのか説明してくれないか?俺にはわからない事だらけなんだ」
「わかった」
ブルーはクラを呼んでくるように兵士に伝えた。
しばらくしてクラが謁見の間に現れた。
「志朗様、お久しぶりです」
「クラ様、早速で申し訳ないが志朗に現在の世界の状況を教えてやって下さい」
「わかりました。では、事の起こりは今から五年前の事です・・・・」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あとがき
・・・・・・・
今回は闇軍団フェイズが無かったな〜まあいっか。
次回の作品でやれば良いしね。
おっと、あとがきの時間だ。
(ちょっと身だしなみを整えている)
コホン。え〜皆さん、『時空の覇者 第二部 第五話 星が集いし場所で』いかがでしたでしょうか?
この話のタイトルはは某小説からいただきました。
結構知っている人もいるかもしれませんね。
さて、今回の話しでついに志郎君はブルー達と合流しましたね
これから志郎君はどういった行動をするのでしょうか
アクア国にてブルー達と共に戦うのでしょうか?
それとも、旅に出て独自にカーズ軍と戦うのでしょうか?
今後の展開が楽しみな話しになってきましたね(作者だけだったりして(T-T))
でっでは、本日もゲストをお呼びいたしましょう。
作者「本日はアクア国の王ブルーさんに起こしいただきました」
ブルー「皆さんこんにちは、アクア国第14代国王のブルーです」
作者「こんにちは、ブルーさん。今日は色々質問させてくださいね」
ブルー「うむ。その前に私も聞きたいのだが、地球から戻ってくるという話しが謎のままなのだが?」
作者「えっと・・・その話しはいつか外伝という形で発表しますのでそれまで謎と言う事で」
ブルー「実はまだ考えてないだろう」
作者「(ぎくっ)なっ何のことかな?」
ブルー「まあ良いや余計なこと言って志郎や萌の二の舞はごめんだ」
作者「でっでは、最初の質問から。ブルーさんはアサ姫と結婚して満足ですか?」
ブルー「もちろん!小さい頃からの夢がかなって私は最高に幸せ者ですよ」
アサ「その言葉ほんと?」
ブルー「アっアサ様?どうしてここに?」
作者「言い忘れましたが今回アサさんには特別出演してもらいまいた」
ブルー「作者のやろう・・・・聞いてないぞ!」
アサ「それよりさっきの言葉はほんとですか?」
ブルー「はっはい。もちろんです私は幼き頃より・・・・」
アサ「嬉しいですわ。私も昔から・・・・」
作者「・・・・・なんか私が邪魔者みたいなんでこの辺で閉めましょう」
ブルー・アサ「なんでだ・よ」
作者「ええい!うるさいお前らは黙ってろ」
ばきっ!どかっ!
ナレーション「ブルーとアサは謎の一撃で気を失ってしまった」
作者「はあ、はあ、では皆さんまた次回の作品でお会いしましょう♪」

次回予告
ついに志郎とブルーは出会った。
二人の出会いがこれからのフォックス大陸の未来を変えていくだろうとはまだ誰も気づいてはいなかった。
そして、ウィン国の制圧に失敗したカーズ軍はサリスを戦闘にアクア国に出陣してこようとしていた
果たして、志郎とブルーはアクア国を守りきれるのか?
そして、敵の先方隊であるサリスの軍を撃破出来るのだろうか?
次回 時空の覇者 第ニ部 第六話 カーズの野望
君は時空のたびに出る

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー