時空の覇者 第二部 第四話 統一への第一歩

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「私の計画ではサリスに自我など残っていないはずなのだがな」
万一残っていてもマサキを監視につけた以上問題はないな等とカーズは考えていた。
「カーズ様」
いつもの定時連絡が入ってきた。
「にゃんこか、ウィン国はまだ落ちぬのか!」
「もっ申し訳ありませんにゃ。ウィン国の防衛力が前の時とは桁違いに高いものでして
 それに、未確認ですがものすごく強い戦士がおりまして、味方が次々とやられてしまいました
 そこで、増援をお願いいたしたく存じますにゃ」
カーズはしばらく考え込んでいた。
(ものすごく強い戦士?六英雄は現在アクア国にいるはずだ。志朗は森の村に拘束中。それ以外の戦士だと?
しかし、にゃんこだけではてこずるかも知れんな)
「よし、新たに3万の増援を送る。七日以内に落すのだ!」
「わかりましたにゃ、全力を尽くすにゃ」
(七人目の戦士か・・・・まさかな)
その考えを否定するかのようにカーズは頭を振っていた。

森の村につかまってしまっていた志朗たちだがたっきーの努力のかいあって見事脱出に成功していた
だが、志朗は瑠璃の行動に疑問を感じていた。
(瑠璃は何であんな事を?)
走り去っていく瑠璃の目に涙が光っていたのを志朗は見逃さなかった。
「志朗様?早く脱出しませんと奴等に見つかりますよ」
たっきーは早くこの村から離れたかった。
「いや、瑠璃に事情を聞いてからじゃないと納得できない。たっきー君は先にアクア国に行ってくれ
 俺は瑠璃を探す!」
そう言って志朗が村に戻ろうとした時、彼らの後ろから声が聞こえた。
「・・・・探す必要はありません。私はここにいますから」
二人が振り替えるとそこには瑠璃がたっていた。
「ゴメンナサイ志朗様」
瑠璃は涙を流しながら志朗に謝っていた。
「いや、もう良いよ。それより訳を聞かせてくれないか?」
瑠璃は淡々と説明を始めた。 「志朗様この世界に再び現れた時と同じ時にあの夜盗達は現れました
 そして、六英雄を連れてこいと私に命じました。従わない時は村を焼き払うと
 後は、皆さんも知っている通りだと思います」
瑠璃の話を黙って聞いていた二人だったが聞き終わった時たっきーが一つの提案をしてきた
「志朗様、村を解放しましょう!」
「良いのか?アクア国に行くのが遅れるぞ?」
うっ、と一瞬言葉に詰まったがたっきーはすぐに言葉をつなげた
「もう、十分遅れています。今更ちょっとずれても変わらないでしょう」
今迄のたっきーからは考えられないような答えが返ってきたので志朗は少しびっくりしてしまった
「そっそうか。よし!やるか」
志朗は愛用の剣を構えて村に向かって走り出していた。
「今回は私も参加しますよ」
たっきーも走り出していた。
瑠璃だけが一人残されてしまった。
「・・・・えっと、私も行きますよ〜」
かなり遅れて瑠璃も走り出していた。
瑠璃が村にたどり着く頃にはほとんどの敵は倒されていた。
たっきーの魔術で敵がひるんだ所へ志朗が突っ込み一気にけりを付けていったのであった。
「ナイスコンビネーションですね。志朗様」
志朗はブルーと一緒に戦っていた時の事を思い出して、ふと笑みをこぼしていた。
「ああ、見事な魔術だな」
志朗は敵のリーダと戦っていたがたっきーと会話する余裕が志朗にはあった。
一方、敵のリーダーは志朗の鋭い攻撃を防ぐので精一杯であった。
「くっくそ、こいつ強いぞ!」
だんだんと追いつめていった志朗はわざと隙を見せた。
敵はその隙を見逃さず反撃に転じようとした
しかし、次の瞬間リーダーは真っ二つにされていた。
「ばっばかな!」
リーダーがやられたのを知った夜盗達は散り散りに逃げていった。
「ふー、これで一安心だな」
志朗が安堵のため息を漏らした。
瑠璃は志朗に走り寄っていき、治療呪文をかけていた。
「ありがとう瑠璃。これで村は大丈夫だね。じゃ俺達はもう行くよ。元気でな」
志朗は足早に村を出ていった。
「志朗様〜まって下さいよ〜」
たっきーも志朗の後を追って去っていった。
「・・・・・うん!私も行くわ♪」
またしても遅れてしまったが瑠璃も志朗を追って走っていった。

その頃、アクア国ではマイル将軍の勝利の報告を受け取っていた。
クラの指摘した通り敵は夜襲をかけてきたのだった。
「クラ様。貴方の申したとおり敵は夜襲を仕掛けてきたようですね」
「いや、それよりウィン国に急いだ方が良いと伝えて下さい」
クラの指摘の意味が分らずブルーは聞き返していた。
「急ぐのは当然だが、なぜなんですか?」
ブルーだけでなく隣にいたアサも聞きたそうにしていた。
「夜襲が失敗して敵の兵力が落ちました。そこで敵に増援を出してくるものと思われます
 いまなら、少ない兵力を相手に有利に戦闘が行えます。
 恐らく、二日後には2〜3万の敵が増援として現れるでしょう」
クラの話を聞いてブルーはすぐにマイルに連絡を取った。

「マイル様!ブルー陛下より通信が入っております」
マイルは既に休んでいたので身支度に少し戸惑ってしまった
「これは陛下、遅れて申し訳ありません」
マイルが挨拶をするとブルーはクラに指摘された事をマイルに伝えていた。
「・・・と言う訳なのだ。疲れている所申し訳ないがすぐに出発できるか?」
「はい。夜襲の時、兵の半分は休憩を取っていたのですぐにでも出発できます
 ですが、半分の兵力では少し心もとないのですが?」
確かに半分では少し心もとないかもしれないと考え込んでいた時クラが質問してきた。
「夜襲の時どの程度の兵が来たのか詳しく説明してくれぬか?」
マイルは夜襲の時の状況を詳しく説明していた。
「うむ、それならばすぐにでも出発せよ。敵は我が軍の半分くらいのはずだ。
 烏合の衆と統率の取れた軍との違いを教えてやれ」
クラの進言でマイルはすぐに軍を動かした。
夜襲のあった次の日にはマイル軍はウィン国を攻めていたにゃんこの軍とぶつかっていた。
戦況は圧倒的にマイルに有利だった。敵はクラの行った通り半分くらいの人数しかいなかったのである
しかも、マイルの軍と呼応するかのように城からウィン国軍が打って出てきたのだった。
挟み撃ちを受ける形になったにゃんこ軍はぼろぼろになりながら退却していった。
こうして、ウィン国は何とか助かったのであった。
「ブルー様ありがとうございました。それにクラ様にもお礼申しあげますわ」
マイルと挟み撃ちにした作戦は実はクラが前もってらまに知らせていた作戦だったのであった。
「いや、上手くいって私も安心しましたよ」
クラはそう言って部屋に戻っていった。
「ブルー様。お願いがあります。ウィン国を治めていただけませんか?
 私ではやはり勤まりません」
らまがブルーにそう話し掛けてきた。
「そっそれは出来ません。ウィン国は貴方の国です。私が治めては国民が納得しないでしょう」
「いいえ、国民には既に知らせてあります。これよりウィン国はアクア国の元に入ります」
らまはそう宣言してしまった。これではブルーも反対する訳には行かずしぶしぶ認めたのだった。
「では、その領地はらま様。貴方が治めて下さい。そうすれば今迄どおりの政策を行えますから」
「はい。ありがとうございます」
こうしてウィン国はアクア国の属領になったのだった。

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あとがき
・・・・・・・
少しは世界統一に向けて頑張ってるな〜♪
この調子でパパーっと完成させたいな♪ おっと、あとがきの時間だ。
(ちょっと身だしなみを整えている)
コホン。え〜皆さん、『時空の覇者 第二部 第四話 統一へ第一歩』いかがでしたでしょうか?
今回の話はほんとに早く完成しました。(なんと1日ですよ!新記録ですな)
そんな訳で、誤字脱字はかなりあると思います。
気づいた方は連絡してくださいね♪
さて、今回は新キャラが出ていません(T-T)
新キャラストックも品切れです(T-T)
では、いつものようにゲストの方をお呼びしましょう。

作者「今日は萌さんに起こしいただきました」
萌「こんにちは♪」
作者「さて、いきなりですが今回の第2部の話しはどうですか?」
萌「そうですね、いきなり私は魔剣士になってしまってちょっと驚きですね」
作者「そうですか、でも、結構私としては使いやすいキャラになりましたよ(笑)」
萌「まあ、作者の方の気分でキャラの性格とかも変わりますからね」
作者「・・・・・きついお言葉ですな」
萌「さて、次回の話しはどうするつもりですか」
作者「次回は・・・・そうですね〜・・・まあなるようになるでしょう」
萌「まさか何も考えてないのでは?」
作者「でっでは皆さんまた次回の作品でお会いしましょう♪」
萌「ほんとに考えてないのね?」
ばきっ!
ナレーション「萌は謎の一撃で気絶してしまった」
作者「余計な詮索をしなければ長生きできたものを」
作者「では、まったね〜♪」

次回予告
ついにウィン国の窮地を救ったブルー。
しかし、カーズもこのまま引き下がるようなものではなかった
果たして、ブルーはカーズの野望を阻止する事が出来るのだろうか?
そして、志郎は無事に萌を救えるのか?
ばらばらに行動していた英雄達がついにアクア国に集合する
次回 時空の覇者 第2部 第5話 星が集いし場所で
君は時空のたびにでる
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