あの時の青空倶楽部 第四話
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『あの時の青空倶楽部4』 −放課後のワンシーン−

「ありがとうございました〜」
ようやく人も途切れてちょっと一息。
私、シェティスは今回初のケーキコーナー勤務。
意外と人来るのね。スーパーの地下ケーキコーナー・・・
普段は事務所でPC使って事務作業がメインな私。
今回はバイトの子がお休みしちゃって人手が足りないとの事でお手伝いに出てきたってわけ。
そんな訳で、初めての接客。
これがなかなか難しい。
基本は笑顔!と言われたので笑顔だけはがんばってる。
でも、注文受けて、箱に詰めて〜ってのがとっても大変だ〜。
ケーキは大好きだけど、食べるの専門でお願いします。
もう一人の人は慣れてるらしくテキパキこなしててかっこいいです。
まあ、見た目が私好みじゃないのでパスですが(大笑)
お、またお客さんだ。
さて、お仕事お仕事。
「いらっしゃいませ〜。ご注文お決まりでしたらどうぞ〜」



「シェティはなぜ、表にいるんだろう・・・あの子裏方のバイトじゃなかったっけ?」
私、ロンディネラはスーパーの地下にあるケーキコーナーを見てびっくりしてしまった。
前に聞いた話ではあの子のバイトは完全裏方さんのはず・・・
(最初、レジとかやってたらそこにお客さんが集中しちゃって混雑したとか何とか・・・)
シャティスマイルは老若男女の区別無くALLで最大効果発動ってのが怖い。
お客が来てくれるから店としては大歓迎したい所だけど、集中しちゃって混雑引き起こすってのは難しいところだね。
しかし、また表に出てくると・・・
あ、やっぱりお客が増えてきた。
普段買わなそうなお客まで足を止めて色々買ってるみたい。
相変わらずの効果にやれやれって感じだね。
おお、おお、パタパタしてる。
これは・・・良いね。
良い絵だね!
写メでも取って皆に回しましょうか。
・・・
後が怖いからやめておこう。
実際、怒らせると怖いんだあの子・・・
さて、しばらく様子見しますかね〜。どうせ暇だし(苦笑)



「ぽろん、ぽろん、ん〜今日はいまいちノリが悪いですね〜」
愛用のマンドリンがいまいちしっくり来ない。
こんにちわ、アツシです。
部室で一曲披露しようとしてたのですが、どうもマンドリンの調子がおかしいのです。
あいにくすちかさんも今日はお帰りになってしまったようですし。
あ、すちかさん、ああ見えて実は私以上の楽師なのですよ。
チューニングも私より上手いのでたまに見てもらってたんですがね。
ん〜・・・イマイチですが、試しにこれでやってみますかね〜
ぽろん♪♪ぽろん♪♪
ん?おや??なんか新しい感じの音が・・・
これはこれで良いかも?
ぽろん♪べにょん♪
ありゃ?やっぱりだめだ。
ん〜、先輩にでも見てもらおうかな〜
しかし、今日は部室に誰も来ない日なのかな。
よし、とりあえず先輩に調子を見てもらってこよう。



「過去に囚われる事はないが、過去を知らずには生きていけない。君の事をもっと知りたいな
って、おいお〜い・・・今日は調子が悪いな」
俺の名はニルシェ、歴史担当だ。
そして、あの騒々しい『あの時の青空倶楽部』の顧問でもある。
なぜ、そんな顧問をしてるのかって?
シェティスとロンディネラ目当てで集まってくる女子生徒をGETするために決まってるだろう?
ん?おこぼれをGETしてるだと?
ふ、趣旨がえをさせる楽しみってのを知らんのか?
俺の話術と魅力でシェティス派をニルシェ派に変えるこの喜び
これこそ、大人の楽しみ方ってやつだ。
もちろん、GETした女生徒は大人の階段を上ってもらうがね。
ふ、俺の魅力に落ちた女生徒はいるのかって?
ああ、二桁になるぜ?
色々まずいだろうって話は言うな。
それを楽しんでこそのエンジョイライフだぜ?
おっと、今日もまた入部希望者が来たようだ。
さて、こいつはどうやって落とすかな。



「えっと、今回のテストに出すよ〜ポイントは、こことこことこれか・・・15点づつはOKかな〜」
国語の授業中にそういうアドバイスを生徒に与える私。
炎叢先生は良い先生だ〜と生徒に言われてはいるものの実際どうなんだろう。
平均点が他の科目より低くなるのが国語。
それの底上げに使ってるだけ・・・なんだよね〜
だって、平均点悪すぎると教頭先生とか学年主任からお叱りがあるんだもん。
高すぎてもだめ、低くてもだめ。
実際難しいんだよ〜?テスト作るのって。
だったら無しでも良いじゃない。
その分授業しましょうよ授業。
テストなんかで時間使わせるくらいなら授業進めたほうが絶対いいと思うんだよね〜
そんな事言っても、結局意味ないんだけどね(苦笑)
さて、今回のテスト問題もこれでOKかな。
後は、保存しておわりっと・・・・
ああああああああああ!保存する前にPCが止まった〜><
がーーん・・・ま、また作り直し〜?
とほほ〜・・・新しいの買おうかしら。
お金無いけど(T-T)
しょうがない。今度詳しそうな人に見てもらおうっと。
さて、覚えてるうちに作り直すぞ〜今日は残業だな〜(T-T)



-------パラレルワールド-------
「ちぃ!身体能力の差が戦力の決定的差になると思うなよ!」
俺の名は甲斐那。通称甲斐。
今、そのままだなと思ったやつ。次のターゲットにしてやるから正直に名乗り出ろ。
俺は今、禁書の間にあった禁断の書物、ブラッククロニクルを本部に移送中だ。
これを持ち出したことが上にばれたらしくニルシェの野郎は既に消されている。
俺にも執拗な追っ手がかかっていて余裕はあまりない。
だが、任務はきっちり全うして見せるぜ。
しかし、援軍はまだなのか?そろそろ俺も限界が近いぜ。
残弾・・・12発か。
しかし、この追跡者は相当の腕だ。
狙撃と同時に移動を繰り返しているらしく、場所の特定がまったく出来ない。
必死で狙撃をよける間にすぐに移動し、気配を消しやがる。
それを忠実に繰り返し、こちらに居場所を特定させない。ミスをしないやり方だ。
くそ!これでは、ジリ貧だ。いつかやられる。
相手がミスをしないなら・・・ミスを誘うしかないんだが。こいつにそれが通じるか?
ダーン!
く・・・今のは危なかった。考える余裕も無いほど、的確で、すばやく、そして気配を一切掴ませない敵。
強敵だ・・・俺の体力、残弾、時間・・・迷ってる暇はない。
「一か八か・・・やってやるぜ!うぉぉぉ!!!」



これで10回目。
鳳ノ花がスナイパーになって今まで、二桁の狙撃を行ったことは無かった。
今までの敵は大抵3〜4発。多くても6発以内ではしとめていた。
今回の敵は強い。狙撃の際に一瞬出る殺気を敏感に察知し、こちらの居場所を特定しようとしている。
油断が出来ない。止まっていたらこちらがやられる。
「ふふ・・・楽しい・・・」
こんな気持ちははじめてだった。
もっと、この敵を知りたい。もっとこの状況を楽しみたい。もっと、もっと・・・
私の中にそんな欲求が沸き起こる。
もっと、私を楽しませて!
相手に考える余裕を与えることなく狙撃を続ける。
しかし、それらの全てを回避する敵。
確実に当てるにはこちらも無理をする必要があるかも・・・
相手の雰囲気も先ほどから少しずつ変わってきている。
何か行動を起こしそうなそんな雰囲気。
どんな行動を見せてくれるのかしら。
わくわくしながらも、こちらも勝負を決めるための算段を練る。
「とても楽しかったけれど、そろそろ決めるわよ!」



-------現実世界-------
皆色々楽しそうな放課後を過ごしてるんだね〜。
一部違うのも混じってたようだけど・・・(^^;
私?私の放課後は内緒だよ♪
知りたい場合は、あなたも『あの時の青空倶楽部』に入部して一緒にすごせばわかるよ〜
個性豊かな面白面子がそろってるから、きっと退屈はしません。
機会があれば、貴方ともお話して、一緒に楽しみたいな。
それでは、またいつか、どこかで会える日を楽しみにしていますね。

おわり

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あとがき
作者:疲れた〜><
すちか:お、おつかれ・・・
作者:過剰な残業の中、がんばって作り上げた〜頭沸きまくりで考えなんてまとまらないよ〜
すちか:つまり、いつにもまして行き当たりばったりで作ったと?
作者:ええ!もう、これでもか〜!!!って位行き当たりバタコさんです。
すちか:仕事の方、てんぱってる状態なのに大丈夫なわけ?
作者:だめでしょ?
すちか:仕事は大事にしなさいよ?
作者:いっぱいいっぱいでもう何がなんだか・・・実際私は何をどう作ってるんだろうね〜
すちか:とりあえず休みなさい。
作者:ちなみに、この話は休み時間にが〜っと書いてるんだよ〜♪
すちか:休み時間こそ仮眠を取ったら?
作者:頭が沸いててぜんぜん寝れないの〜(T-T)
すちか:休み、ちゃんと取りなさいね?
作者:そうだね〜・・・休まないと倒れそうだよ(とほほ・・・)
作者:さて、私の現状は置いといて、今回は他の方々の放課後のワンシーンって事で。
作者:最初シェティスさんのアルバイト風景から展開させて行こうと思ってたんですが、
作者:ものの数行で詰まったため、それならみんなの放課後だ〜と言うことで今回の形になりました。
すちか:あえて私を外す事で番外編的なものにしたかった・・・って目論見も見え隠れするわね。
作者:おお!そういうとらえ方もありますな〜
すちか:・・・気づかなかったの?
作者:今言われて納得しました。
すちか:そうですか・・・そ、そうそう、今回のパラレルワールドって前回の夢オチの話の続きじゃない?
作者:はい、続きです。
すちか:あのパターンの話は続けるの?
作者:どうでしょうね〜、その辺は気分ですね〜一応プロットと言うか構想はあるんですがね
すちか:まあ、形にするにせよ、なんにせよ、気長に待ってもらいましょう。
作者:そうですね。すぐにぼん!ってのは無理ですから。
作者:とりあえず、シリーズ『あの時の青空倶楽部』は一応今回で完結になります。
すちか:ここまでお付き合いいただいた皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。
作者:また気が向いたらというか、気分が乗ったら書くとは思いますのでその時までまたね〜