ななの眼の病気について


目の病気について前から書きたいとおもっていました。
でもあまりに専門的なことなので悩んでいましたが
今回ななが通院してる眼科(えじま動物病院/眼科救急センター)
日本獣医畜産大学の元助教授
大学で14年間研究と教育をされてた先生からのコメントを
いただけたので公開することができました。
江島先生有難うございます


角膜ジストロフィー(Comeal Dystrophy)      
これってどういう病気なの?
左の写真で白く見えるところが角膜ジストロフィーです

本症は角膜における代謝異常で、Ca(カルシウム)や脂質などが局所に取り残されて、『チリも積もれば山となる』で、だんだんと肉眼でも見えるようになったものです。
角膜の中央部にできるタイプと角膜の周辺部にできるタイプがあります。
ななの場合は中央部にできるタイプといえます

原因は?・・・・治療は?
通常は遺伝性の関与が大きいのですが、角膜の病気や眼の手術に伴って術後に出てくる場合もあります。

通常は痛みや視力障害はありませんが、患部の一部がかけて傷(角膜潰瘍)になると、とたんに激しい痛みや視力障害がでます。そのような場合には、通常のジストロフィーに対する治療のほか、プラスアルファーの治療が必要になります。

通常は点眼療法で治療しますが、長くかかります。多くは経過がよく、本当に消えてなくなります。一部、経過がおもわしくない場合もあり、その場合は現状維持、あるいは角膜潰瘍、角膜穿孔になってしまう場合もあります。ひどい潰瘍や穿孔時は手術となります

↑(モニターに映し出された映像をデジカメで撮っているため光が反射しています


白内障(Cataract)                       
白内障の種類
白内障は水晶体(レンズ)の蛋白質が少しづつ変性し白濁していくものです。ちなみに、初発、未熟、成熟、過熟、モルガニーの順に区分けされています。進行の際、ブドウ膜炎や視力障害を引き起こします。

見えにくかったり、失明している場合は、白内障手術によって光を取り戻すことができます。その際は手術適応か否か検査が必要です
ななの場合
ななの場合は、モルガニー白内障といって水晶体の中身が吸収されてなくなり、再び、光を取り戻した状態になっています。
稀にこのような子がいます。大変ラッキーな経過ですが、途中、緑内障にならないようにきちんと注意しなければなりません。これは眼の検査、点眼、注射、飲み薬などで対応していきます。

水晶体の中で白い所はまだ白内障が残っているところ、そうでない所は吸収されて光が通るようになったところです。モルガニー白内障とはこのようにまだらの状態になることが多いのです。