T邸設計主旨




敷地は比較的ゆとりのある住宅地に位置し、敷地周辺の地形は南西方向に下っており、
敷地も南北方向に1m程度の高低差がある。

設計者の自邸であり、住居と仕事場をローコストで建設することが条件となった。
将来的に予想される増員に対しては、増床スペースをあらかじめ見込んでいる。
(2005年、寝室上部にロフト増設。さらに水回り上部に増築可能)

入居者が単身者なため、プログラムを単純化し、生活を1本の長いチューブに入れ込み、
それを立体的に屈曲させることによって空間を分節する、3次元的ワンルーム・プランとしてみた。

この手法により、内部が決まると同時に外部空間も決定し、あとは必要な箇所に開口部を設けて
設計は終了。なるべく恣意的操作を避け、天井構造材を表わしにするなど、
生活の「下地」となる「未完」の箱となるよう留意した。

なお入居後、ファサードの表情に難を感じ、現在は木摺によるスクリーンを増設している。

(00/10/23 h.taki、05/05/26一部改)



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