ミニマル マキシマル




*ミニマル マキシマル/千葉市美術館 http://www.city.chiba.jp/art
 010603まで/月、0501休/10:00-18:00(-20:00金)
 1000円(0428-0430無料)

ミニマルアートと呼ばれるであろう29人の作家による展示。
見ためは立方体や正方形を用いたものが多く、
全体に共通した印象があることによって、
逆に各作家ごとの美術に対する視点の違いや、
1961年から1998年と開きがある制作年になどにより発生する
それぞれ展示の解釈の差をより明確に感じられます。
美術の潮流を回顧する企画という印象は受けませんでした。

ぱっと目を引くのは、視覚のトリックを用いたもの。
ロルフ・ヴァルツの光の反射、屈折作用(?)による空間の歪みや、
フレッド・サンドバックの実体のない彫刻、
ロバート・モリスの鏡による実体感の消去などが面白い。

よりコンセプチュアルなトリックでは
ミケランジェロ・ピストレットによる「無限の立方体」。
実際には見えないが、それを想像させるというひねりがいい。

作品、展示という固定概念をくつがえす試みとしては、
ローレンス・ウェイナーの展示壁を矩形にくりぬいたものの他に、
美術品と実用品の境界をあいまい化、
無化しようという試みが多く見られました。

コンセプチュアルなものでは、フェリックス・ゴンザレス=トレス
ドナルド・ジャッド、ソル・ルウイットなどが出品。
なかではソル・ルウイットが、自分が今試みていることと、
考え方が似ていることを最近知ったこともあり、
そのクールで大規模な展示を見られてよかったです。

また生真面目で固い感じの展示が多いなか、
ロバート・モリスによる「作られたときの音がする箱」や
モナ・ハトゥームによるガラス玉によるカーペットは
そのユーモアや繊細さが異色で心引かれました。
意表をついたのはカーリン・ザンダーの展示で、
なるほど、こういうのもアリなのだなあと感心。

全体を通して見応えがあり、楽しめました。

ただ、警備服姿の監視員や展示室床のフローリングブロックのパターン、
天井の間接照明グリッドなど展示、鑑賞の妨げになるようなものは
やはりなんとかしてほしいです。(監視員さんは親切でしたが)
今回は展示がシンプルなだけに、余計目立ちました。
その他、展示キャプションに和訳の誤りあり。
カタログの出来もいまいち。
文章が読みづらく、内容の割にかさばっている。

あと、参考情報ですが、
5月27日までの土日祝日に千葉市美術館と川村記念美術館をまわる
バスツアーがあります。
東京駅丸ノ内口10:00発、19:00頃着。3800円。要予約。
申込先は川村記念美術館、043-498-2131。
これと別に同期間、両美術館間にシャトルバスが走っています。
無料、予約不要で川村12:30-千葉13:30と千葉13:30-川村14:30。
川村ではゲルハルト・リヒター展が開かれています。


(01/04/23 h.taki)



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