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上野の既に廃駅となっている京成線の地下駅「博物館動物園駅」で
ART-LINKの一環でパフォーマンスがあるというので出かけてみました。

「book of darknes(s?)」by T.t.l.s /971102 15:00-16:30

場所は文化施設の多い上野の森と
寺社やギャラリーが点在する谷中との接点にあたり、
駅の地上部分は、小さいですが
そのロケーションにふさわしい中世風の様式建築です。
パフォーマンスはその地上部からホームまでの下り階段の半分にある
踊り場までを使ったもので、観客は階段の向かって右側半分に、
左側を向いて床に直に座る、という形でした。
使った空間は大きさにして5m×25m程度でかなり狭く、
外部の意匠に比べ内部はシンプルで空間的には特に見るものはありません。

パフォーマーは女性2人、男性1人の計3人。
大道具、小道具、音楽等はなく、照明とサンプリングした声のみが使われました。
ストーリーらしきものはなくて、各人が様々なところから
引用してきたテキストを動きを交えながら
様々な言語で一見脈絡なく読み上げるというものでした。
分類するとしたらやはり演劇に入るのでしょうか。
自己完結しているような感じがしてどうも古臭い、
そう思うのは私がほとんど演劇を観ないせいでしょうか?

それよりも、時折ひびく大きな列車の通過音の方が興味深く、
音を使ったインスタレーションをしたら面白いと思いますし、
ホームを使えたら何かもっと面白い事、
例えば「通過列車から見るアート」などができそうだっただけに残念です。
ただ京成側はこういった催しに対して及び腰のようで、
この建物に今後また入れるかは不明だそうです。

そのあと、SCAI THE BATHHOUSEの「眠れる森の美術」展by赤瀬川原平へ。
地元、谷中で写した様々な猫の写真を、掛軸のような縦長の布にプリントし、
それぞれにタイトルをつける、といったもの。
BATHHOUSEの煙突の上には大きな猫のオブジェ。
和やかな感じがよかったです。

そういえば上野の森美術館では赤塚不二夫展をやっている。
家族のような猫(「菊千代」だっけ?)が長寿を全うしたとか。
同じ猫を扱っているからというわけでもないけど、
赤瀬川原平と赤塚不二夫ってなんか似てないかなあ。
二人とも肩の力が抜けていて、年齢も近そうですし、
社会や自ら作るものとの距離の取り方とか、似てません?



(97/11/03 h.taki)




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