人生の密度




ふとしたことから劇作家の平田オリザさんに関するwikiを読んで濃い人生だなと思った。

氏はぼくより2年年長で16,7歳の時に自転車で世界一周を果たし、ぼくはその記事を
サイクルスポーツ誌でリアルタイムで触れた。その頃の風貌は確か毬栗頭で自転車も
こだわりが見られず、他の冒険家とまるで印象が違っていました。

自転車で世界一周となると当時としてはそれが人生最大のイベントになるようなもの
でしたが、氏はこの旅行で言語とコミュニケーションに着目し、高校は中退していたので
大検を受け、ICUに進みます。2年後には韓国に1年間留学。

以降、在学中に立ち上げた劇団で言語とコミュニケーションを主題とした劇作をしていく。
それと平行して様々な大学で教鞭をとり、学生のコミュニケーション教育をしたり
ワークショップを開いたりしています。

佐々木かをりさんとの対談。やはりとても頭のいい方のようです。
http://www.ewoman.co.jp/winwin/102

この対談を読んでいて思ったのは、完全に社会の場に立つ人だということ。
社会人が今最も求められているのはコミュニケーション能力です。
それで大学や企業から次々と依頼があり、忙しい人生になっているようです。

それにくらべるとぼくの人生はなんとも薄い。ただ氏とは立ち位置が違っていて、
ぼくは社会の外れにいて文化の人だと自己規定しています。氏は対話は自分が
変わることを肯定しないと成り立たないと述べていますが、文化のひとは変わらない。

ちなみに文化のひとのぼくのイメージモデルはアルベルト・ジャコメッティです。

社会と一定の距離をおいてよくわからないものを造っていて、それが時代とシンクロ
すると注目されるが、ずれると一生日の目を見ないことも多い。個人的には一生で
ひとつでも注目される作品ができたら上々ではないかと思っています。


(16/01/31 h.taki)



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