jasper jones展




jasper jones@東京都現代美術館。

東京都現代美術館に行くのは3回目ですが、
建物としてはあまり好きではありません。
近々オープンする第二国立劇場@初台と同じ設計者によるものですが、
いいのは3階の展示空間ぐらいで、ロビーも展示空間へのアクセスも、
吹き抜け空間も下手ですね。立地も悪いし。

しかし、平日だというのに結構な人出でした。
予備知識がないと辛いんじゃないかなあ。jasper jonesは。
あの人達のどれくらいが入場料1000円(高い!)の元をとったと思うだろう?

彼の作品をまとめて見るのは初めてでしたが、
「旗」をめぐる幾つかの文を読んでいて、興味はありました。
さらに日曜美術館で知識を補充して行ったのですが、
(日曜美術館のゲスト2人の言うことはよくわかりませんでしたが)
いわゆるメッセージのある絵画ではないという前提で見て回ると、
結構気楽に「仕掛け」を楽しめました。
美術をそういう見方をしたのは初めてかもしれないです。
遊び心とセンスがある人なんだなあ、と思いました。

それにしても近年の作品の変わりようはどうしたのでしょう。
「出さなきゃいいのに…」と思ってしまいました。
「旗」を出したあと、必死にそのバリエーションなどで、
残りの人生を埋めてきたけれど、限界が来たって感じでしょうか?
クロスハッチング(=法則?)はそれなりに冴えていると思いますけど、
人生、早い時期に成功してしまうのも考えものだなあ。
思わずその姿をジョルジョ・キリコに重ね合せてしまいました。

あと、「旗」がガラスケースに収まっているのが寂しかったです。
むき出しにしている作品もあるのだから、
せめて「旗」ぐらいはそうして欲しかったですね。
部屋で監視している人も、足元のラインを一歩でも越えると飛んでくるし、
なんだかなあ。まあ、それがお仕事なんでしょうけど。

もうひとつの企画展示は「時間/視線/記憶」(8月17日まで)。

・杉本博司/いつもの「映画館」。いいのだけど、ちょっと飽きてきた。
・小山穂太郎/山の写真(?)をコラージュした洞窟風の風景。大きくてよい。
・石内都/80歳代後半の舞踏家の肉体。結構強烈。
・石原友明/妙な自画像と海。海も写真?よくわからない。
・剣持和夫/工場の写真にコールタールのようなペイント。大きくてよい。
・畠山直哉/東京の航空写真と渋谷川。後者がかっこいい。前者はわからない。

通して、結構面白かったです。
前に原でやった写真展もよかったし、最近は写真、いけてるかも。

この後で常設展も回って、いやいや盛りだくさんだ。
ジャッドの作品があんなに大きいとは思わなかったなあ。


(97/07/30 h.taki)




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