ハイレッド・センター:直接行動の軌跡展




*ハイレッド・センター:直接行動の軌跡展/渋谷区立松濤美術館
 20140323まで/10:00-18:00(-19:00金)/300円

危うく見そこねるところでした。名古屋市美術館の他の展示はここだけ。
フルクサスの企画は見た記憶がありますが、ハイレッド・センターに焦点を合わせたのは初めてか。
拡大千円札など実物は生まれて初めて見ました。

高松次郎(ハイ)、赤瀬川原平(レッド)、中西夏之(センター)で結成された
一般にはパフォーマンス集団とくくられています。首都圏清掃整理促進運動が有名。

のちに和泉達が加わりますが、実際の活動期間は2年程度だった模様。
基本的にはネオダダの系譜に入ると思いますが、赤瀬川の著によると以下の様なものだったらしい。

-芸術の公開。しかし口に出して芸術と言った途端に芸術ではなくなり始める。
-だから防腐剤として芸術じゃないと嘘をつきながら芸術を公開した。

-言い換えると、いまだ芸術という言葉で開封されていない作家のアトリエ内の状態というものを
-そのまま町全体に拡大した。そして「アトリエ内」の材料を撹拌した。

彼らの一番の功績は芸術を街に解放したことでしょう。
そのパフォーマンスは写真でしっかり押さえられています。思いつきではなく確信犯。
そうして芸術と大衆との間の綱渡りをする。赤瀬川さんの立ち位置はここから動いていません。

紐で外部との連続を試みた高松さんは有名な影を発見し、一流作家の仲間入りをした。
中西さんは存じていませんでしたが、検索すると初期の絵画の延長線上にあるような
絵画に回帰しているようです。結局ハイレッド・センターのブレインは赤瀬川さんであったのか。

その赤瀬川さんはその後千円札裁判にかけられる一方、芥川賞を受賞するなど
波乱に富んだジャンルを越えた活動を続けていき、その比重が重くなったため
ハイレッド・センターは長らく光を浴びることがなかったのかもしれません。


(14/03/17 h.taki)



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