流行するポップ・アート




*流行するポップ・アート/BUNKAMURA ザ・ミュージアム
 041226まで/10:00-19:00(-21:00金土)/無休/1200円

ポップ・アートというと、ウォーホルとリキテンスタインくらいしか
知らないので、2人展みたいになっているかと思いきや、
御大は各々数点のみで、知らない作家がたくさん出典していました。
しかし、みんなにたりよったりの作風で、違いがよくわかりません。

一番最初にデュシャンのレディメイド作品がぽつんと置かれています。
ポップ・アートはそこから始まったということらしいですが、
既製のものを引用するという意味ではそうかもしれませんが、
1960年代のポップ・アートが、1910年代に既に作られていた作品以上に
価値があるとは思えません。

デュシャンは2つの大戦間に花開いた芸術の自由化、
モダン・ムーブメントの限界をいちはやく示した人で、
その後、絵画におけるモダン・アートはジャスパー・ジョーンズの「旗」によって
論理的に終結を見て、あとはまた「流行」を繰り返す悪循環に陥り、
最近になって美術は「個」が見えてきて、ようやくそうした流れから
抜け出してきつつあると感じています。

ポップ・アートも所詮、ひとつの流行(社会現象)だった。
論理的思考もなければ、個人による探究もなかった。
むしろ個人の筆跡を消すことが善だとされていたから、結果は悲惨だ。
ほとんどの作家は忘れ去られてしまった。

80点ほどの展示のなかで、唯一興味を持ったのは、スターティヴァントの作品。
どこから見てもリキテンスタインの作品なのですが、
これは意図的な模造だとのこと。
「模倣美術」とか言うらしいですが、ただただ引用を繰り返す
ポップ・アートへの皮肉だと考えると、面白い気がします。

ちなみに、自分はウォーホルもリキテンスタインも評価していないので、
好みの問題も多分にあるかとは思います。


(04/12/07 h.taki)



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