ノンセクト・ラディカル




*ノンセクト・ラディカル 現代の写真3/横浜美術館
 040920まで/10:00-18:00(-20:00金)/木休/1000円

直接的なイデオロギー抜きで、社会的問題を提起する、
そんな映像、写真作品を集めた展示です。
出展者は高嶺格、米田知子、アンリ・サラ、奈良美智、スティーヴ・マックィーン
アハラム・ジブリ、石川真生、露口啓二、ダヴィッド・クレルボ。

全体的にメッセージ性の強い展示が多く、わかりやすいですが、
反面、奥行きが浅く感じるものもいくつかありました。

とりあえず話題になりそうなのが、高嶺格の出展自粛(?)。
ヴィデオ・ブースまで作られていながら、
法的に展示を許可されないようで、閉鎖されています。
ヒ素中毒被害者のドキュメンタリーのようですが、
どうも性的描写がひっかかったらしい。

展示にR指定とかかけられないのかなあ。
いい大人が自己責任で展示を見ることもできないなんて、
ばかにされているかんじがします。
横浜美術館も「努力した」ような素振りを見せていますが
実際どうなんでしょう。

あと、あの奈良美智が映像作品。
それもアフガニスタンの人物写真スライドによるインスタレーション、
というのも目を引くでしょう。
本当に奈良美智?というかんじで、いきなり柿の木を植え始めた
宮島達男みたいだと思いました。

ダヴィッド・クレルボや米田知子の写真は戦争による寒ざむしい死の現場を
リアルに描写していて、インパクトがあります。

露口啓二の、北海道の地名の由来となったアイヌ語を写真と並列させる試みは
身近な話題である故、興味深かったです。

アンリ・サラによる、どこか辺境な地での子供の草サッカーのヴィデオは
板切れでできたゴールの前でプレーする弱々しいキーパーを
ずっと固定で捉えたものですが、
都会では見られなくなった子供の生き生きした遊びと、
今だ姿を変えて存在する子供社会の冷淡な力関係が平行して見えるあたりが
面白かったです。


(04/07/20 h.taki)



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